越島はぐのレビュー一覧
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静かな語り口で没入して読めた。こういう雰囲気も好きな小説のひとつ。
主人公は五浦大輔という青年で、ある日亡くなった祖母の遺品である「夏目漱石全集」を査定してもらうため、ビブリア古書堂を訪れる。店主の篠川栞子はケガで入院中だったが、妹の計らいで病院まで行けば査定してくれるという。大輔は病院へ本を持参するが、そこで彼女は本に隠された祖母の秘密を読み取ってしまう。その後、大輔はビブリア古書堂にアルバイトとして勤務しながら、古書に関するさまざまなトラブルを栞子とともに解決していく。
短編集の形式をとっていて、全部で四つの作品が収められている。
どの話も好きなんだけど、それはその話に登場する人々が好 -
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Posted by ブクログ
江戸川乱歩、他『栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック』角川文庫。
三上延の『ビブリア古書堂の事件手帖』に登場した古今東西の名作集、第2弾。残念ながら今回も抜粋作品が多い。
江戸川乱歩の『孤島の鬼』『黄金仮面』『江川蘭子』は抜粋。全文掲載は『押絵と旅する男』と『二銭銅貨』の2編。中でも『二銭銅貨』は傑作中の傑作。この時代にこれだけのレベルの暗号ミステリが創られたとは信じられない。何度読んでも面白い。
小林信彦の『冬の神話』、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』『ハムレット』も当然の如く抜粋。
小沼丹の『黒いハンカチ』は江戸川乱歩と同じような系統の小気味良いミステリー。時代を感じつ