七尾与史のレビュー一覧
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25歳の誕生日、自分の部屋で一人で過ごしていた真知のところに見知らぬ男が部屋を訪ねてきた。
美門玲二と名乗るその男性は、なぜか真知のことをいろいろ知っていた。
その後、治療のため訪れた歯医者で真知と美門は、偶然再会するが―。
タイトルの出オチ感が半端ない小説。
事故で恋人の裕三を失った真知と、裕三に憑りつかれた美門の二人の視点が交互に描かれながら話が進んでいきます。
二人はお互いの事情を知らないので相手の真意を計りかね、すれ違う展開となるのですが、読んでいるこちら側としてはそのややこしさにヤキモキしました。
真相は結構シンプルでしたが、そこに至るまでの真知と美門のすれ違いやそれぞれ別々に -
Posted by ブクログ
ドS刑事シリーズ2作目。
第1作目よりもパワーアップした黒井マヤが帰ってきた。
拳銃を手にした犯人を相手に罵倒三昧。
けっして説得して投降させようとか、隙をみて逮捕しようとか、刑事らしい気持ちは欠片もない。
代官山が目の前で撃たれそうになっても、マヤの攻撃の手は緩まない。
犯人の全人格、全人生を否定し、なじり続け、犯人の精神状態が疲弊しつくすまで追いつめ、ついには犯人が自らを撃つまで追い込んでいく。
もう、ドSなんてレベルじゃない。
悪魔の所業といっても、言い過ぎじゃないと思うのだけれど。
それでも、マヤが優秀な刑事であるには変わりはない。
一見、繋がりのないように見える連続殺人事件を追いかけ -
Posted by ブクログ
女性刑事を主人公にした物語は多い。
男社会の警察の中でも周囲にまけずに生きていける強さがある。
強烈な個性を放つ主人公たち。
「ドS刑事」の主人公・黒井マヤは、それら数多の女性刑事の中でも飛びぬけて変り種のキャラクターだろう。
彼女の中には正義などどこにもない。
猟奇殺人をこよなく愛し、事件現場からはひそかに被害者たちが遺した遺留品を記念品としてこっそりくすねる。
犯人の目星がついてもすぐには逮捕をしない。
次なる事件、次なる犠牲者を期待しているから。
マヤに気に入られ、刑事としてコンビを組むことになった代官山はごく普通のまともな感覚の持ち主だ。
Sっぷりを発揮し、代官山を追いつめ、ときにい -
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シリーズ三巻目、あんまり面白くないんだけど惰性で読んでる。
この作者は他のシリーズで出てくる人や物がちょいちょい出てくるので。
棒掲示板の既婚女性板の忌女(既婚女性)のガリガリ死体発見を皮切りに、忌女板はかつて即身仏作成を目的として解散したカルト宗教を犯人だとやり玉に挙げて炎上する。
さらには、ネット上の有名人でありながら元信者の男を犯人と決めつけて、男の家の周辺はスネーク(張り込み)される。
そんななか、カルト宗教の清算団体にデモをしに行った忌女数人が行方不明となり、そのうちの一人が、同じくガリガリ死体で発見される。
忌女板の神探偵、圏内ちゃんは犯人の行方を追おうとするが。
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Posted by ブクログ
シリーズ2作目です。
本作品は、犯人の臭気を嗅ぎ分けられる、
嘱託警察犬のトイプードル「メグレ」が、
迷宮入りしそぅな事件の犯人を嗅ぎ分け、
事件を解決に導いていくお話ですが…、
お話の面白みは、
メグレによって指摘された犯人の物証と自供を、
訓練士と刑事のコンビが、どぅ暴いていくか?、
だと思ぅのですが…、
肝心の訓練士と刑事のコンビが、
ドS刑事の作者さんにしてはね、
いまいちキャラ立ちしておらず、
お話ともども、尖がった部分が感じられなぃ…。
特に、本作品では、
お話(事件)の構成や質は上がっている一方、
コンビネーション・プレーはほとんどなく、
前作と比べてみても、±0といぅ感