三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
チャットGTPの書く文書は誤字脱字がなく正しいですが、わたしはそれだけでは読み流されると思います。どうすれば人に最後まで読んでもらえて心に残る文章を書ける様になるかを考えながら読みました。
三宅さんは、古今東西の作家さんの様々な名作を紐解いて、それはその作家さんが身につけた文体に鍵があると論じています。画家さんでも、修行中の作家さんでも、自分が尊敬出来る人の作品を最初は一生懸命に模写したり、真似て覚えると聞きます。私の好きな、尊敬出来る作家さん達は、若い頃は、ムツゴロウの畑正憲さん、司馬遼太郎さん、辻邦夫さん、藤沢周平さん、宮本輝さん達です。彼らの作品は若い頃からずっと一緒に読んで来ました。私は文体とかはあまり意識はしていませんが、物語が好きでした。
この本で私が気がついたのは、文体とは単なる「言葉遣い」の事ではなく、また細かい技法の事でもなく、「世界の見方」そのものではないかと言う事です。
三宅さんは、自分でも後書きで話していますが、文体オタクのところがあると思います。この本では、そこを強調して書いておられます。
ただ、私が好きな作家には、それぞれ独自の世界の見方があります。
私も、自分が好きなものを実際に見て、歩いて、感じ、その具体的な出来事から、自分自身の考えを探していきたいと思います。
それが、私自身の文体になっていくのかもしれないと信じます。
そして、文章を書くことが特別なことではなく、
普通に生きることと重なるようになれば、それほど幸せなことはないと思っています。
追伸 この三宅さんの本からは、物語とは別に名作の文体にはリズムがあると学んだので、これから本を読む時は、文体のリズムは意識して読んでみようと思います。 -
Posted by ブクログ
⚫︎感想
著者の日本文学愛と知識がよく伝わってくる。古典文学も読んでみようかなというきっかけになった。
目次がていねいに作られているのが良かった。
その作品のどういうところが当時新しかったのか?
という視点に立って教えてくれる一冊。
⚫︎本概要より
あの古典、実はとんでもなく新しかった!
教科書ではわからなかった日本文学の「アップデート」史
学校の授業で習うあの作品が、なぜ「名作」と呼ばれているかわからない。そんな人に向け、人気文芸評論家がその「面白がり方」をわかりやすく伝えます。開拓精神旺盛な先人たちの革新的なチャレンジがあったからこそ、名作は今なお名作と呼ばれる、文学史上価値の高いものになりました。
『土佐日記』『方丈記』『おくのほそ道』『吾輩は猫である』などのメジャー作から、『有明の別れ』『紫文要領』など知る人ぞ知る作品まで。革新的名作=古典をいま学びなおすことの意義を教えてくれる一冊です。 -
Posted by ブクログ
名著の文体のうまさをとりあげた一冊。
解説されるとそんな気がするけど、でも、よくよく考えると、
名著、著名な作家の文体だから、よく見える、ってことはないのかね。
いろんな人の文体を混ぜたらわけわからなくなるだろうし。
三宅香帆さんといえばベストセラー「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」の
著者だが、悪くいってしまえばこの本はほとんど他人のふんどしで相撲をとってる。
もちろん解説、分析のスキルはたいへんなもんだが。
なんだか読んでいてそんな気になってしまった。
やっかみかね
Chapter 1
惹きつける文体
・星野源の未熟力ーー問いを共有する
・森鷗外の寄添力ーー最初にしつこく「これは記憶だ」と伝える。
・しいたけ.の誘引力ーー最初に意味不明な言葉を放り込む。 …など
Chapter 2
先を読みたくなる文体
・村上春樹の音感力ーー読みたくなるリズムを使う。
・司馬遼太郎の撮影力ーーカメラだけで書く。
・谷崎潤一郎の気分力ーー「どう感じているか」をくっつける。 …など
Chapter 3
説得力を生む文体
・秋元康の裏切力ーーオチでひっくりかえす。
・さくらももこの配慮力ーーオチを先に書いてしまう。
・こんまりの豪語力ーーアンチに対するフォローを入れておく。 …など
Chapter 4
記憶に残る文体
・俵万智の合図力ーーカタカナで注目させる。
・J・K・ローリングの超訳力ーー「引用言葉」を拡大解釈する。
・清少納言の音合わせ力ーー似た音でそろえる。 …など -
Posted by ブクログ
古典文学については中高の歴史の授業で、タイトルと著者を試験のために覚えた程度。
実際の内容や著者の人生、背景については知らないことが多く、楽しく読めました。
・方丈記ってタワマン文学だったのか…
・徒然草のくだらなさ/オチのなさ、逆に令和で受け入れられそう
・和歌の流れと芭蕉の俳句の新しさ、井原西鶴との対比
・本居宣長が作った古典への読み方の態度
本書で一貫して書かれているのは、文学においても、イノベーションはその時勢、伝統を捉えつつ新しい試みをする人達によって生み出されているということ。だからこそ晩年や没後に評価される人もいる。
三宅さんは「怒られ」の歴史と書いているのも、ズバリその通りで面白いですね。