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「とっさに言葉が出てこない」「アイスブレイク的な雑談が苦手」「飲み会で昔の話ばかりする大人になりたくない」……そんな時、話題の本や漫画、最新の映画やドラマについて魅力的に語れる人は強い。社会や人生の「ネタバレ」が詰まったエンタメは、多くの人の興味も引く。ただ、作品を読み解き、その面白さを伝えるには、実は「コツ」がある。気鋭の文芸評論家が自ら実践する「『鑑賞』の技術」を徹底解説!
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Posted by ブクログ
page turnersのyoutubeで三宅さんと竹下さんの話が面白くてそこで紹介されていた本。なるほどそうすれば本が面白く読めるのかと感心する。そのままでも美味しいがいろいろ料理した方が読書体験に深みが出ていい味が出る。三宅さんの場合は本だけでなくマンガや映画など多岐に渡っていてそれらとリンクさ...続きを読むせていて軸が幾重にも伸びていて話が面白い。一つの関心に偏ることなく様々なことに興味関心を持って生きておられてとても本という世界を楽しんでいらっしゃるなと思った。 実際にこのやり方で読んでみようと思っても、(素人なので当たり前だが)そう簡単に比較抽象発見などできようはずもなく。読んだ後に一度本を閉じてその本の事を考えてみたり印象的だったところを書き出したりしてみることから始めてみようと思った。 発見が「あえて書いていない事に実はこだわりがある」という話は面白かった。 後半は具体的な最近の本や映画のブックリストのようにもなっていて思わず読んでみたくなるような紹介ばかり「さすがはシェヘラザードさん!」 ブックリストに挙がっている本を読んでいってしばらくは読む本に困らなさそうだ。 ----------------------------------------- 9 教養があるとは社会や人生の「ネタバレ」をたくさん知っているということ。 話が面白くなるような本の読み方をする、ネタを仕込むようなつもりで本を読む ①比較:他の作品と比べる ②抽象:テーマを言葉にする テーマに正解はなく鑑賞者が勝手に考えればいい。変化や結末に注目する事。主人公がどのような変化をしているか、力を込めて描かれているのはどの場面か、最終シーンはどんな結末か ③発見:書かれていないものを見つける この職業の人なら、このくらいの年齢の人なら書かれてもおかしくないはずなのに書かれていない、こうゆうキャラクターが出てこない、こうゆう話をしてもいいのにしない。そこには必ず理由があるし意図的に避けている、作者なりのこだわりがある ④流行:時代の共通点として語る ⑤不易:普遍的なテーマとして語る 具体的な作品を読む・観る(素材) ①-⑤のどれかのプロセスで鑑賞・解釈(料理) 人に話せる「ネタ」に変化する(盛り付け) 鑑賞ノートを付ける 他人に完走を聞かせるだけではなく他人に質問をすることでコミュニケーションはより柔軟になる。メモを取る事で忘れづらくなる比較したり共通項を見つけたりすると鑑賞体験はより濃厚になる Dynalist, はてなブログの非公開ブログ、goodnote、読書メーター、reads、filmarks 50 地面師とは格差が広がりつつある日本において、「詐欺に引っからざるを得ないくらい何も持っていない人々」と「不動産という巨額の富を持っている人々、自分の欲望を叶える事を人生に詰め込んでいる人々」という出会うはずのなかったふたつの階層を繋ぐのが地面師。社会の中にある階層が交わるというのはパラサイトでも同じ構造。 55 青春と言えば教室=学校であり、学校とはこの国のムラ社会的な象徴であるところ。閉鎖的で同調圧力が高くヒエラレルキーは固定しているが逃げる事も許されない空間。ここに生きなきゃいけないけどここから出たい、でも出られない。それが教室としての比喩。 教室を出ていくかどうか、出ていけるかどうか、悩んでいなくてはならない。ここではないどこかに行きたいと思うか、ここではないどこにも行けないと思うか、それが青春小説。 成瀬シリーズの魅力は「青春は悩まなくても面白い」を証明した事。滋賀を出ていかないし出ていけない事を嘆きもしない、滋賀を否定せず滋賀以外も否定しない。ここを出ていくかどうかなんて悩むことをやめてここを肯定して生きよう、ここでやりたい事をやればいいんだという現代の私たちがうっすら感じていることを表現しているのかもしれない。 63 強くなりたいという欲望を持った時に生活や食事とのバランスをどのようにとるべきか 「君たちの成功は君たちが頑張ったからだと思っているかもしれないが君たちの運(環境)が良かったからに過ぎないんだ」 「努力は環境が良くないとできない」「やる気があっても努力して成長できない人もいる」という今の時代の思想は「人はやる気があれば努力して成長することはできる」という思想を根底から揺るがす。 lighthouse:男性が人生や仕事に飽きこれ以上進めない事による危機、外側に成長する領域を見つけに行く over the sun:女性が人生や仕事の疲れ、これ以上耐えられない事による危機、自分を強くするために筋トレ・美容、旅行エンタメでリフレッシュして自分の心持と向き合う。外的環境による荒波(年齢による身体変化、家庭や仕事の困難、人間関係の複雑さ) 88 努力して作り上げることは大変ではない、むしろ努力してもどうにもならない、コントロールできない事(未知なるウイルス、戦争、インフレ、増税)こそが私たちを疲れさせる。だから習慣やマネジメントで努力して作る事の出来る幸福(美しい容姿、他人に惑わされない感性、幸福なパートナーシップ)は癒してくれる。 94 人々の利己的な欲望を大前提とする経済学はケアの倫理を無視しているのではないか 121 自分の人生と親の人生をいかに切り離すか。自分の生き様や性格、将来の選択肢は親から受けた養育の結果と考えられている 136 草食系男子 社会の欲望に沿うことを諦めた男子 こじらせ男子 選択肢を狭めないために頑張っているが、選択肢を広げた先で本当に欲しいものはなんなのかが分からない。社会の欲望に沿い過ぎて自分の欲望の輪郭が見えていない 145 才能とはブレーキをかけないこと 恐怖心は能力の発揮を阻害する リスク管理しつつブレーキをいかに外すか ブレーキをかけることは編集者にもできるがブレーキを外すことは作者本人にしかできない 188 病名や症状がラベリングされることで自分で対処可能な形にされることによって私たちはその生きづらさから自分で対処しないといけないと圧を掛けられている 191 なぜあなたは~なのか、というと単純に尋ねられているというより責められていると感じる。相手への否定ととらえられてしまう。「はて?」という事でできる限り相手への批判的なニュアンスを抑えている 195 正しさそのものについて考えるよりも正しさはどのような言い方をすれば適切に扱いうるのかという問いを考えた方が正しさに近づける気がする。SNSで正しいけどその言い方はどうなんだろうと思うときはたくさんあるが、それを指摘することはかなり難しい。 正しさを重視する社会において社会や民衆が求めているのは規定された正しさではないか?本当は正しくしようとする、つまり訂正し続けていく行為そのものに意味を見出すべきなのではないか。正しさは決まっていてそこからはみ出た存在を私たちは批判してもいいのだと。重要なのは社会や人間が過ちに対して開かれていること、訂正されることを受け入れる事 247 他人の話を聞いているとつい反論したくなったり自分の意見を挟みたくなったりアドバイスしたくなったりする。だけどそれをやると他人から嫌がられるし他人の本当に言いたい事に耳を傾けられなくなる。 ----------------------------------------------------- (ブックリスト) パラサイト 半地下の家族 鳴瀬は天下を取りに行く 桐島、部活やめるってよ 実力も運のうち、能力主義は正義か? マイケルサンデル ダイヤモンドの功罪 感性のある人が習慣にしている事 親ガチャの哲学 水車小屋のネネ おいしいご飯が食べられますように アニメ平家物語 犬王 三体 プロジェクトヘイルメアリー 聴く技術 聞いてもらう技術 東畑開人 公正(フェアネス)を乗りこなす 正義の反対は別の正義か 朱喜哲 訂正可能性の哲学 東浩紀 2024年芥川賞候補作: 海岸通り 老人ホームの派遣清掃員とウガンダのマリア、認知症入居者 バリ山行 松永K三蔵 関西企業登山小説 転の声 転売ヤー いなくなくならなくならないで 死んだはずの親友から電話 サンショウウオの四十九日 結合双生児 他人とは何か、自分とは何か 本当に自分とは当たり前の存在なのか 30日de源氏物語 あさきゆめみし 神作家・紫式部のありえない日々 愛する源氏物語 誰も教えてくれなかった源氏物語本当の面白さ ノンフィクション本三宅賞: 太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密 ネット右翼になった父 母という呪縛 娘という牢獄 ウクライナ関連: ペンギンの憂鬱 アンドレイクルコフ ウクライナ日記 ウィンター オン ファイヤー ネトフリ 物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国
三宅さんは本当に文章がうまくて、スルスル読めてしまうのに、しっかりと内容も頭に入ってくる。応用実践編で紹介されている作品はどれも読みたくなった。巻末の大量のブックリストもかなり気になるけれど、いかんせん分量が多すぎて追いきれない(苦笑)。
オレは、面白い人ではないのかもしれない。 そう思わされるところがいい感じでした。本の話をしていて深まらない、相手にコミットしていないと感じるときって、こう言うことだなぁと。 三宅香帆さんは視点がいいですね。多角的に見る事を目的に読んでいるんだなぁと感じました。
話を面白くする技術が書いてあるが、技術を使うにもそれなりにインプットして下地が無いと真似は出来ないと思った。だからこそ紹介されていた本や漫画、映画など、多くの作品に触れていこうと思った!
面白く物事を話せるようになるための本の読み方、というテーマの本であったが、正直私は著者の本や漫画、映画に対する感想や解釈の方が読んでいて面白かった笑。 確かに本や漫画などを、どのように話のネタにしていくかということは理解できたのだが、どちらかと言うと例として挙げられていた著者のコンテンツに対する視点...続きを読むや批評に、「そんな解釈があったのか…!」と面白さや新鮮さを感じることが多かった。 同時に著者の視点の広さ、引き出しの多さに驚いた。コンテンツをネタにする方法として挙げられていた、作品の『比較』をするにも膨大なインプットが必要であると自分は感じる。著者がこんなにもスラスラと比較出来る作品をあげられるのは、他の人とは比べ物にならないくらいの量の読書、映画鑑賞をしているのだろうなと、教養の深さに感動した。 大変読みやすい本だったので、話を面白くするための方法を学ぶ本というだけでなく、著者は普段どのように作品を観ているのかということを知る本、としてもおすすめである。
●感想、参考になったこと 素材(本)を、ああ、おもしろかった… だけで終わらせず、料理方法(比較、抽象、発見、流行、不易)を知っておくことで楽しみ方が増える。 三宅さんがそれぞれの技法で料理したものを読めるのだが、こんなふうに自分なりの解釈を自由にやって楽しむっていいなと思った。 ●本概要 「...続きを読むとっさに言葉が出てこない」「アイスブレイク的な雑談が苦手」「飲み会で昔の話ばかりする大人になりたくない」……そんな時、話題の本や漫画、最新の映画やドラマについて魅力的に語れる人は強い。社会や人生の「ネタバレ」が詰まったエンタメは、多くの人の興味も引く。ただ、作品を読み解き、その面白さを伝えるには、実は「コツ」がある。気鋭の文芸評論家が自ら実践する「『鑑賞』の技術」を徹底解説!
本や映画をネタ探しの場として捉える。 生きていく上で何事にも経験が乏しいと、同じ話しかできない、同じ話ばかりする、つまらない人間になる。話の引き出しを増やすつもりで、「ネタを仕込むつもりで読む」 作者の感情、伝えたいこと、感じ方、全てにおいて正解はないから、臆せず自分で考えることが大事。 あとは...続きを読む、その考え方、比較、抽象的なテーマは何か、書かれてないものは何かを考えることで他者とは違った発想や感想になるというもの。 読んだことないジャンルの本が多く出てきて読みたい本が増えた。また、知っている本でもその観点で観てなかったな。と発見があって面白かった。
この本を読んで話の面白い人が意識しているようなことは何か、常にどういうことを考えているのかを知ることができた。 例えば、人気な作品というのはその時代の流行に乗っている側面、人が欲しているものであるということに気づくことが出来た。 現在放送されているアニメ鑑賞で「鬼の花嫁」に対して、ずっと一人を愛...続きを読むしてくれる存在を欲している人が多数なのが人気を博している理由の一つかもしれないと以前の自分では気づけなかった点に気づけたと思う。 ただ、話が面白い人の考えを理解したのと実践するのとでは天と地ほどの差があると実感し、自身の感性を磨きながら、期間をあけて再度熟読していきたいと思う。
最初に感想文のテクニックが述べられ、それ以降は著者のこれまでの感想文がお手本的に紹介される。 そもそも著者の感想文が面白いので、例示されている作品を見てみたくなる。 こんだけ読書家の人が書いたおすすめ本が知れると言うだけでも読む価値あり!
『話が面白い人は何をどう読んでいるのか』というタイトルだが、読んでいるうちに「これは三宅さん自身のことを語っている本なのでは」と思えてくる。 膨大な読書量に加え、漫画やアニメまで貪欲にインプットし、それらを自在に結びつけながら語れる知性と引き出しの多さには圧倒される。しかも本や動画などで継続的にア...続きを読むウトプットしているからこそ、あれだけ面白く、分かりやすく話せるのだろう。 一方で、自信たっぷりな語り口や自著の紹介が少々多く感じられ、「そこはちょっと鼻につくな(笑)」と思う場面もあった。ただ、腹が立つというより、結局はその実力を認めざるを得ないことへの嫉妬なのかもしれない。 尊敬し、少し反発し、そして憧れる。そんなジレンマを抱えながら読んだ一冊だった。 55歳になった今、自分も残された人生の中で少しでもこんな人に近づきたいと思う。そのためにはただ時間をかけて本を読むだけではなく、学んだことを自分なりに整理し、発信し、工夫しながら蓄積していく必要があるのだろう。まずは素直に認め、学ぶところからはじめたい。
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