あらすじ
「とっさに言葉が出てこない」「アイスブレイク的な雑談が苦手」「飲み会で昔の話ばかりする大人になりたくない」……そんな時、話題の本や漫画、最新の映画やドラマについて魅力的に語れる人は強い。社会や人生の「ネタバレ」が詰まったエンタメは、多くの人の興味も引く。ただ、作品を読み解き、その面白さを伝えるには、実は「コツ」がある。気鋭の文芸評論家が自ら実践する「『鑑賞』の技術」を徹底解説!
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Posted by ブクログ
鑑賞の技術を言い換えれば「読んだもの観たものをネタに変える技術」となるそうだ。なるほど、本を読んだり、映画を観たりして言葉や感情、知識をインプットし、解釈することで話のネタに醸成していく。本書では、鑑賞方法として、ほかの作品と比べる、テーマを言葉にする、書かれていないものを見つける、時代の共通点として語る、普遍的なテーマとして語るという5つの技術が紹介されている。著者の解釈を実例として挙げられているのですが、知らないことが多くて勉強になりました。早速、著者のほかの作品と比較から始めてみようと思う。
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新書界の新星とも言える文藝評論家・三宅香帆。彼女の真骨頂はインプットした情報を言語化し、構造化する事だ。著書「働きながら本を読む方法」では、時間を確保できない現代社会で、本を読み、インプットする方法を構造化した。著書「好きを言語化する技術」でインプットしたものを言語化し、発信する方法を構造化した。本作では、ここまでで得た技術を使って、どうすれば面白く話す事ができるのか?の構造を学べる。そんな三宅香帆・ハウトゥー本集大成みたいな著書。
私はオタクである。自分の好きを語る機会は、まだない。だから、本書を手に取った。話が面白いというのは、それだけで相手に「ちょっとくらい話聞いてもいいかもなー」と思わせる力がある。実際本書を読むと、面白く話せそうに思える。それに、相手に話すためには、作品自体の解像度を上げなくてはならない。オタクレベル上昇である。相手も面白い話が聞けて、自分も作品をより理解でき、ウィンウィンである。これで、順風満帆オタクライフは私のものである。
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三宅さんの読書感想文と読者に訴えかける、対話してくれる本だという印象が強かった。
読みたくなるような本ばかりで、積読が多い自分なんかには積読コースになる本達、見たくて見れない映画達に今後エントリーされることになるでしょう。
文章自体は頭の中に入るのだが。漢字にふりがなが振っていないので、作品の内容が頭の中に入っているまたは、読んでいないと読みにくいなという一面がありました。
たださすが、三宅さんだと思います。
読んでいる時はすごく充実していました。
比較、抽象、発見、流行、不易この5つを通じて読書をすると面白いのかな?というテーマごとに書かれているので、話がわかりやすく流れるように入っていきました。
三宅さん視点での本の読み方、感じ方が書かれているので、とてもわかりやすく、自分が合わないと感じる本もありましたが、視点を変化させて読むと感じ方も違うかもと実感させられる本でした。とても満足です。
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個人的には、わかりやすく好きでした。
例えば、「比較」って何とでもできるじゃん!と思ったけど、何とでもできるからこそ、独自の視点で読み解いて分析していくことが大事なのだと思いました。
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本の解釈、手法(読む技術)を初めて教えて貰えた。観賞ノートの書き方。読書、文学って面白い。
感じたテーマ(抽象):学ぶ技術
読書は好きでフィクションを中心に様々読んできた。でも、"あーおもしろかった"の感想を心の中で思うだけで終了していた(本の感想聞かれても、答えられなかった)。
この本を読んで読書の方法、学ぶ技術はじめて聞くことが出来て、目からウロコだった。さっそく観賞ノートにトライしている。
もちろん、ただそのノウハウを示しているだけではここまで思うことはなかった。応用実践編で示された数々の三宅氏による解釈は単純に面白く、すごいと思った。
ここまで解釈できたら、正解のない読書も意味深い時間になるかもと感じた(あえて、若者的な発想で)。
Posted by ブクログ
1章の評論の着眼点の分類はためになる内容だった。それ以降の参考例の評論については個々の内容はとても面白かった。
しかし、本の趣旨である「話が面白い人」になるという点を踏まえると、1章で解説した着眼点をどのように使っているかについて触れていてほしかった。
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「教養があるとは、社会や人生の「ネタバレ」をたくさん知っているということ。
三宅さんのおすすめの作品紹介を交えてどのように読むかどのように話すかがわかりやすく説明された本。既に読んだことのある作品が例にあがっていたりしたので、とてもわかりやすかった。
学び
話を仕込む→ 話を解釈する→話すときに使う
このプロセスをたくさん踏むことで話が面白くなる
物語鑑賞の5つの技術
① 比較 他の作品と比べる
②抽象 テーマを言葉にする
③発見 書かれていないものを見つける
④流行 時代の共通点として語る
⑤不易 普遍的なテーマとして語る
特に②の抽象では、テーマは読書が決めていいものなんだなって思った。
また観てみたくなった作品もたくさんできました。
「こっち向いてよ向井くん」
「ダンジョン飯」
「メダリスト」
「ダイヤモンドの功罪」
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最初のまえがきのつかみが良かっただけに後半に進むにつれて惰性で読んでしまった。
筆者の作品に対する情熱は非常に伝わってきたけれど勉強になったものは物語鑑賞の5つの技術かな?
1 比較 ほかのテーマと比べる
2 抽象 テーマを言葉にする
3 発見 書かれていないものを見つける
4 流行 時代の共通点として語る
5 不易 普遍的なテーマとして語る
Posted by ブクログ
書籍、エンタメがバズる事の背景とは?など、自分で色々と考察してみると、より時代性が感じられて記憶に残るような気がします。
何事も好奇心を持って吸収して、咀嚼して、そこから新しい知識を自分のものにする事が出来て初めて、他者に面白い話を出来るのかもしれません。
Posted by ブクログ
「波」連載などからの書籍化。読書をネタにするために必要な5つのプロセスを技術として解説した本。一つの本を5つのプロセスで読み解くものかと思いきや、5つのプロセスそれぞれを実践するに相応しい書籍や映像作品が紹介されている。興味深い作品がたくさん紹介されている優れたブックガイド。
Posted by ブクログ
読書やドラマを見て、面白かったで終わるのももちろんいいんですけど、もっと解像度高く読書や鑑賞したいと思ってこの本を読みました。
本書で紹介される5つの技術はそれぞれ単独というよりは複数で重なり合っているようなもので、色んな技術を組み合わせながら、本を読むことで話のネタを作って、それが話の面白さに繋がるという内容です。
個人的には「発見」のところがなるほどなだと思った箇所で、作者は何かを隠したがっていて、その描いていない箇所に思わぬ発見があるというのは、今まで自分があまり意識して鑑賞してこなかったポイントだと思いました。
また三宅さんが何度もこの本で書いていますが、本を読んだり、ドラマを鑑賞して、これはこんなテーマを描いた作品だと思っても、作者が描きたかったことは違うということもあります。
それは間違えているとかではなくて、あくまで自分の解釈で、AIが発展していく中で、こういった解釈は人間のほうが得意なことの一つなんじゃないかと思いました。
これらの技術を使いながら、ちゃんと読書・鑑賞ノートをつけようと思いました。
Posted by ブクログ
三宅香帆さんの魅力がつまりまくった本でした!
若いのに、色んな視点で世の中を見られて、本当羨ましい。私も好きなことに没頭しようと心に決めました。
話が面白くなるブックリストだけでも眺める価値アリです!!
Posted by ブクログ
本を読み終わったあとにただ面白かった!だけでなく、一歩踏み込んで解釈、感想が出てくる本。何気なく実践している部分もあるのかもしれないけど、こうして構造化して具体的な例も交えて書かれているとわかりやすい。
Posted by ブクログ
2025/12/06
「好き」を言語化する技術の新書本から読み追っている方の本で、最近色々と立て続けにこの人の本が出版されています。
タイトルにある内容というよりも、「色々な作品に対するこの人の書評や感想」がまとまっている本と捉えた方がいいのかなと思いました。
特段の会話術やノウハウが載っている…というよりも、普段あんまり意識しないで本を読んだり作品を見たりしているなら、そこにプラスしてこんな観点で読んだりみたりしてみるとあの自分の幅が広がるんじゃないですか?ということを著者が実際に色々な作品について語ってくれることで実例を示してくれているように感じました。
どの内容もヒット作品や文学作品に対する著者の考察や感想が書かれていて、詳しいレビューを読んでいるような感じです。
タイトルのことを意識し過ぎると、そうでもないかなという気もしますが、具体的な実例をたくさん示してくれていて、こういう考え方って意識的にやらないとしないよなーみたいなことが多くあったので参考にしたいなと思いました。
Posted by ブクログ
三宅香帆さんの物語鑑賞の5つの技術を紹介するとともに、それらの技術を活用して、実際の本や映画などが解説されています。
読んで思ったのは、この技術を使って感想が書けそう!というよりは、「三宅香帆さん、すごい。やっぱり文芸評論家なんだ〜」ということ。
三宅さんのYouTubeもたまに見るのですが、本書でも語り方がYouTube同様に堅苦しくなく、紹介されている本が読みたくなります!!
Posted by ブクログ
読書する際の技術として、比較、抽象、発見、流行、不易の5つを挙げ、それらに沿って簡潔な書評を示した本書。基本的には2022年以降の連載を並べたものだが、多くの本について、興味を掻き立てられた。本書を読み終えたことで、読みたい本がたくさん。毎度のことながら、三宅さんの抽象化や言語化の技術が秀逸。頭いいんだな、と思った。
Posted by ブクログ
ただ読むだけでなくそれを解釈して発信することの重要性を感じることができた作品。比較として出てきた作品は知らないものもあったけど読みたい、見たいと思わせる文章だった。知っているものに関しては、そういう捉え方があるのだと感じることができた。
Posted by ブクログ
本から色々なことを想起し、比較し、そして言語化することの大切さに気付かされた。
ただ読んで、いくつかのフレーズを記録・記憶するぐらいだったけれど、そこから何が言えるのか、どう感じたのかを言語化しアウトプットしようと思わせてくれたことに感謝したい。
次の本を読むのが楽しみだ。
Posted by ブクログ
あんなに忙しくていつ本を書いてるの…??と思ったら、第一部以外はこれまで三宅さんが書かれたnoteの書評記事をまとめたものでした…ので、ちょっとガッカリ。
面白い話をするためにはネタを沢山仕入れた方が良い。本からそのネタを引っ張ってくるためには、ただ漫然と本を読むのではなく鑑賞の技術が必要であるというのが第一部の要旨です。
その技術には具体的に5つのポイントがある。
①比較 ②抽象 ③発見 ④流行 ⑤不易 が挙げられています。
本や映画を見たとき、その5つのポイントから「鑑賞」すると面白く話せるよ、ということでした。
三宅さんのYouTubeが好きでよく見てますし、三宅さんがお勧めする本も面白くて普段の選書に大いに参考にさせて頂いているのですが、三宅さんとは好きな本や考え方はあんまり合わない…んですよね。今回それを再確認したかも…。
あー分かると思う部分もあるんですが、んん?と思ってしまう部分もあり。
Posted by ブクログ
会話のハウツー本のようなタイトルだが、話し方の本ではない。読んだ本(もしくはマンガ、ドラマも含め)についてどう話すか、面白く伝えるためには、それなりに技術が必要、と言うのがこの本の趣旨。「好きを言語化する技術」のポイントがまず説明されて、あとは著者によるその実践編が続く。
取り上げられている作品が身近なものが多く、内容について自分のイメージとも重ねつつ、楽しく読んだ。なるほど面白く話す(伝える)とはこういうことかと思いながら。と言うより、ただ楽しく読んでいただけのような気もする‥
Posted by ブクログ
題名に惹かれるものがありますよね。
そして口語調で読みやすい。
ただ、使う技術は『比較』『抽象』『発見』『流行』『不易』と言った、自分としては目新しいものではないと感じた。
しかし本書の良い点は、様々な具体例を出してくれること。そしてその例が、難しくない。これくらいの批評なら自分もできそうだと思わせてくれる。(自分でやろうとすると難しいのだが)
個人的に、話がおもしろい人って、ある事象に対して自分の言葉を使って、自分の体験を織り交ぜて話す人だと思う。
それは、この5つの技術に近しいものを無意識に使って、言語化しているんじゃないかと思った。
あとは、誰かにこれを話したい!という欲求。
あとがきにも書いてあるが、本を読むと相手の話を聞けるようになる。確かに、と思わされた。
これからもたくさんの、そして色んなジャンルの本を読んでいきたい。そして自分の中でストックして、飲み会でのネタにしたい。
そう思わせてくれた本だった。
Posted by ブクログ
読書で得た知識や感動を上手にアウトプットしたいと思い購入。最近、本を読んでないせいか頭が正常に働いていないと感じたので、読書脳を作りたかった。
1章で読んだ本のアウトプット方法について説明し、そのあとは「こうするといいよ」というように、noteに掲載した著者の批評が掲載されている。
「これはハウツー本ではなくて、著者のこれまでの批評のまとめ本なのでは? 著者の提案する鑑賞ノートのつけ方を詳しく知りいのだが…?」
と、困惑した。しかし、著者の批評が面白くて、のめり込む。
本書はタイトルの件については、詳しく教えてくれない。これを「実際の文章から学べということか」として自分の技術として取り入れようとするのか、「タイトル詐欺じゃねぇか!」と憤るか。
でも、結局、こういうことって、技術をひとつひとつ教えてもらうよりも、実際の文章を読んで咀嚼して自分の技術として吸収していくしかないのかもしれない。著者は「ほかの人の批評を読んで技術を盗め。ゼロから全てを教わろうとしたって身につかない。実践あるのみ!」と言いたいのかもしれない。
著者の批評が面白く、読んでみたい本や観てみたい映画やアニメがたくさん出てきた。
「これ面白かったよー」という作品紹介だけでなく、小難しくならないように社会の動向と絡めたりしている。人を引き込む文章の技術は、これまで数多くの作品に触れてきたからこその感性なのだろう。
『成瀬は天下を取りにいく』が、これまでの青春小説と一線を画してるシン・青春小説だというところに共感した。
ただ、私はこの本から、良質なインプットの方法について学びたかった。著者の批評は確かに面白いが、「これを読みたくて買ったわけじゃないんだよなぁ」が次第に強くなってきた。知らない作品の批評を読んでも、少し飽きてくる。
せめて3部構成にしておいて、ラストのとこで著者の批評を載せればよかったのでは?
前に『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだ時も思ったけど、タイトルと内容との乖離のあるものが多い気がする…
Posted by ブクログ
本や漫画やドラマや映画を
鑑賞 として取り入れることが必要
比較 〇〇と比較してみてどうだろ
抽象 〇〇ということが聞きたいのか?
発見 〇〇については聞かれていない、
ということは〇〇を知りたいのか!
流行 〇〇について最近よく聞かれるなあ
不易 〇〇の質問は、昔からよく聞かれます!
小説の面白さの一つに 早さ がある
小説は映画やアニメやドラマと違って、作るのにコストがあまりかからない芸術
時代のテーマを最も早くとらえていることが多い
Posted by ブクログ
いろんな本の見方、感じ方を紹介していた。
材料を揃えて料理したらこういう料理ができるよね、という紹介本という感じ。
読んだことがある内容や興味があるテーマの部分は楽しく読めたけど、
同じ流れでずっと書かれていたので後半少し疲れて読むのが遅くなってしまった。
でも、新しい本を見てみたいなと思うきっかけがたくさんできたので良かった。
読みたい本が増えた!
Posted by ブクログ
本を読むように、他人の話を聞く。
本を読む時に、五つの技術を使って、感想を考える。
本を読み終わった後、自分の考えたことがきっとあったに違いない。これをもうちょっと言語化して、感想に書くことができるだけでも自分の糧になっていくのだなと思った。
老化防止も兼ねて、頑張ってみようと思う。
Posted by ブクログ
伝えたいことがシンプルでわかりやすく、実践した文章も掲載されており、常々読みながら三宅さんのフレームワークを身につけることができる一冊。完全に読み切ったわけではないので、その技術が必要になったときに例文として読んでいきたい。
Posted by ブクログ
読むのにも技術がいることはなんとなく似たような本を読んで知っていたが、具体的にどんな技術がいるのかはわからなかった。しかし、これを読めばわかる。
ただ読む技術であって、話が上手くなる技術ではなかった。
自分が大事だと思ったのは、結局なぜ作家はこの文章を書いたのかということを想像して理解しようとすることだと思った。登場人物はなぜそんな行動をとったのか、逆になぜしなかったのか。
それを他作品と比べたり、時代背景を含めて考える。テーマは何なのか考える。
自分の心に刺さった物語や台詞はきっと自分らしさを明らかにする部分であると思う。そこを深掘りすれば、きっと自分にしか書けない感想も出てくるんじゃないかと思った。
それを繰り返しやっていき、頭を作りかえれば自然と会話としても使えるようになるのではないかと思う。