三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
名著の文体のうまさをとりあげた一冊。
解説されるとそんな気がするけど、でも、よくよく考えると、
名著、著名な作家の文体だから、よく見える、ってことはないのかね。
いろんな人の文体を混ぜたらわけわからなくなるだろうし。
三宅香帆さんといえばベストセラー「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」の
著者だが、悪くいってしまえばこの本はほとんど他人のふんどしで相撲をとってる。
もちろん解説、分析のスキルはたいへんなもんだが。
なんだか読んでいてそんな気になってしまった。
やっかみかね
Chapter 1
惹きつける文体
・星野源の未熟力ーー問いを共有する
・森鷗外の寄添力ーー最初にしつこく「これは記憶だ」と伝える。
・しいたけ.の誘引力ーー最初に意味不明な言葉を放り込む。 …など
Chapter 2
先を読みたくなる文体
・村上春樹の音感力ーー読みたくなるリズムを使う。
・司馬遼太郎の撮影力ーーカメラだけで書く。
・谷崎潤一郎の気分力ーー「どう感じているか」をくっつける。 …など
Chapter 3
説得力を生む文体
・秋元康の裏切力ーーオチでひっくりかえす。
・さくらももこの配慮力ーーオチを先に書いてしまう。
・こんまりの豪語力ーーアンチに対するフォローを入れておく。 …など
Chapter 4
記憶に残る文体
・俵万智の合図力ーーカタカナで注目させる。
・J・K・ローリングの超訳力ーー「引用言葉」を拡大解釈する。
・清少納言の音合わせ力ーー似た音でそろえる。 …など -
Posted by ブクログ
古典文学については中高の歴史の授業で、タイトルと著者を試験のために覚えた程度。
実際の内容や著者の人生、背景については知らないことが多く、楽しく読めました。
・方丈記ってタワマン文学だったのか…
・徒然草のくだらなさ/オチのなさ、逆に令和で受け入れられそう
・和歌の流れと芭蕉の俳句の新しさ、井原西鶴との対比
・本居宣長が作った古典への読み方の態度
本書で一貫して書かれているのは、文学においても、イノベーションはその時勢、伝統を捉えつつ新しい試みをする人達によって生み出されているということ。だからこそ晩年や没後に評価される人もいる。
三宅さんは「怒られ」の歴史と書いているのも、ズバリその通りで面白いですね。 -
Posted by ブクログ
完全にタイトルに惹かれて読んだ本。〇〇なときに読む本、という形で著者の思いとともに33作の本を紹介してくれる。
20代の著者が書いているので、紹介文は若くて楽しそうな雰囲気が全体的にあるが、紹介してくれる本は超有名どころ長編海外小説から日本の見開き漫画まで幅広く、何冊か読んでみたいと思う本が見つかった。
また、新書版にするにあたって、書いた当時を振り返る数年後の著者のまえがきとあとがきが載っているが、黒歴史を突きつけられて悶える様がこれまた面白い。
恥ずかしいけど、その当時の感性を大切にする、というのも共感が出来て、この部分も本書の見どころのひとつだと思う。