三宅香帆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ私がこの本に興味を持った理由。
それは、推しのライブ後や配信中に「やばい!最高!好き!」と感じてもそれ以外で言語化できない・ドンピシャな言葉が見つからないから。
そんな自分がもどかしくて好きじゃなかった。
感情を揺さぶられ、昂っているのに言葉に表して友人と共有し語り合えないことが、推しができてからの悩みだった。
何度考えても「やばい、好き」になる。
けれど、すぐに言葉に表せなくてもそれで良いのだと思えた。
作者の三宅さんは、『言語化できないほど感情を動かされるものに出会えたことを嬉しく思いましょう。そんな出会い、人生でなかなかあるものじゃない。』とおっしゃっている。
その通りだと思った。
まずはその事実に感謝をしていこうと思った。
言語化するのは、気持ちが落ち着いてからでOK。
自分の感じたことを“細分化”し、少しずつ言葉にしていけばそれがオンリーワンな感想になる。
この事を知っておくだけで、今より推し語りが楽しく、しかも楽になりそうだ。
実際この本についての感想を書くことが出来ているわけだから、購入してみてよかった。
現代の「やばい」を昔の人は「あはれなり」で表現していたということに驚き、感心した。
誰かに伝えたくなるほどにワクワクとした、私にとって新しい情報だった。
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Posted by ブクログ
著者はずっとこう言っている。「人生に不満やつらさ苦しさがなければ、本なんて読まなかった」(正確ではなく大体こんな感じ)と。
前まではこの考え方に反発すら覚えていたが、今はそうでもないような気がしてきた。
環境の変化や年齢を重ねることによって、考えが変わることもある。
読書も、そのときどきの感情によってどんな本を読みたいかが変わってくるのかもしれない。
本書でも著者は沢山の本を進めてくれており、どれもこれも面白そうなのだが、今回最も読みたいと感じたのが、よしながふみさんの『きのう何食べた?』だった。自炊したくないときに読む本と紹介されているが、私の場合毎日ほぼそんな気持ちだ。世の中で一番面倒くさい家事だと思っている。
ただのレシピ紹介本だったら読む気などしないだろうが、主人公の男性がなかなか私の周囲にはいないタイプのため、日常生活をただ読んでいるだけでも面白そうだ。
あとは、題名は知っていたけれど手に取ることのなかった『風と共に去りぬ』も気になった。「合コン前夜に読む本」と紹介されていてそれも面白い。
欲望に忠実な女性の主人公、大いに結構。何もかも遠慮して自分を出さない大人しめ女子より、ガンガン自分から求めていく女子の方が応援したくなる。(実際いたら厚かましいかもしれないが。笑)
今回も面白かった。なんだか著者の語りっぷりと本への熱愛ぶりが気に入って立て続けに読んできた。文章上手なので、普通に小説も書いてもらいたい。 -
Posted by ブクログ
三宅さんの文章は軽いのに薄っぺらい感じがなくて、すっと頭に入ってくるので好き。ただ、本書は三宅さんがあらゆる人物の評論やエッセイ、小説などを拾い、どういうテクニックを使って文章を書いているのかを丁寧に情熱を持って書いており、正直ちょっと読んでて疲れた。使ってみたいと思わせる文章術と、いやいやそれはちょっと…な文章術それぞれ面白いんだけどな。
それはちょっと…と思ったのが、読点を多用する文章。目で追っていても一つひとつの単語で一旦止まってしまうので個人的には読むペースを妨げられていると感じてしまう。
あえて読点を多用することによってゆっくり読んでもらうことが狙いということだ。それは分かるし、何だか隣にいて語りかけられているような気にもなるのだけど、私にはどうにも合わなかった。ひらがな多用の文も同様、柔らかい感じで良いんだけど、やっぱり読みにくい。一方、カタカナで注意をひくという文章術は面白いし、納得。「缶チューハイ」と「カンチューハイ」でこうも違うとは。
全く洗練されていない文章も魅力がある。例えば、同じようなことを言い換えながら繰り返し使っている文章。不器用ながらも読み手に伝えたいと思っているんだろう。(あくまでプロの方は、あえて洗練されていない文章を使っているのだと思うが。)
また、みなまで言わない書き方もくどくなくて好き。読み手の想像力に任せるスタイルは、読み手が自力で書き手の言わんとしていることにたどり着いたとき、より文章のインパクトが残るように思う。
いろいろな作品の引用も読めたし満足したが、実践にいかすとなるともう4,5回は読み直さないと頭に入らなさそうだ。 -
Posted by ブクログ
書評である。
人は何を読み何を感じたか。このことに関して、興味があるかないかは人それぞれだと思うが、読書感想文コンクール等が未だに存在して多くの人に読まれていることから、人が本能的に気になることとなのかも知れない。
自分の娘ほど歳の離れた筆者が感じた世界観は、自分の手の届かないところにあるものに感じて新鮮であった。中には、筆者と年の差を超えて共感できる部分も多々あり、以前から気になっていた小川洋子の短編集を思わず買ってしまった。
筆者の若々しい表現に清々しい好感を感じるけれど、もう少し丁寧に言葉を選ぶことで、筆者の深い思いが多くの読者に伝わるのかなと思った。