あらすじ
学校の授業で習うあの作品が、なぜ「名作」と呼ばれているかわからない。そんな人に向け、人気書評家がその「面白がり方」をわかりやすく伝えます。開拓精神旺盛な先人たちの革新的なチャレンジがあったからこそ、名作は今なお名作と呼ばれる、文学史上価値の高いものになりました。『土佐日記』『方丈記』『おくのほそ道』『吾輩は猫である』などのメジャー作から、『有明の別れ』『紫文要領』など知る人ぞ知る作品まで。革新的名作=古典をいま学びなおすことの意義を教えてくれる一冊です。
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日本文学史を気軽に追うのにうってつけの良書である。
どの著者も歴史で学んだり聞き覚えのある人ばかりだが、そもそもなぜ彼らは歴史で教えられてきたのかが緩く解説されている。
今でこそ古典と言われるが、彼らは当時の伝統や古典から見たら型破りな作品を世に出した、画期的な発明をしたからこそ歴史に残っている、という視点が新鮮だった。選抜された古典が巻末の年表に載っているのも、非常に親切な日本文学の読書案内で著者の熱量を感じる。
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高校の授業ではあんなに苦手だった古典文学。テストや受験から解放された状態で、現代語訳された文章をいざ読んでみると、こんなにも面白かったのかと感じられた。
著者による「この作品って今でいう◯◯みたいなものだよね」といった感じの例えを入れ混ぜながら、現代の私たちでも各作品・作者に対する理解がしやすい解説は、気を張らずにすいすいと読める。作品のラインナップにも独自性があるらしく、まさに「ニュー」な日本文学史の入門書である。
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三宅香帆最新刊。
そういっている間に来月2026年7月に新刊を2冊上梓するとの情報解禁があった。どんなペースで執筆をしているのか、超人ぶりが伺える。
本作は淡交社とあまり馴染みのない出版社から発売されている。なんでも京都老舗の出版社で茶にまつわるテーマを扱っている雑誌「なごみ」の連載を書籍化したとのこと。京都在住の縁もあるだろうが著者の活動範囲の広さを思い知る。
古典紹介というと、各作品の特徴や著者紹介という個別具体に焦点を当て深堀する手法も考えられる。
しかし、本作では「日本文学史を新しく編みなおす」を標榜し、各作品が持つ新しさを共通するテーマとして各作品を分析している。それぞれジャンルも時代も内容も違う作品に共通する「新しさ」を抽出し捉えなおすという、著者のメタ批評の手腕がいかんなく発揮されている。
恥ずかしながら名前も知らない作品もいくつか紹介されているが、著者の文章力によってその作品宿る当時の常識や価値観に抗った革新性が表出され、興味が掻き立てられる。三宅香帆の目指す文芸を一般に膾炙させるという試みが、十二分に味わえる作品である。
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著者の三宅香帆さんは、「日本文学史とは、新しさを生み出し続けようとした、「怒られ」の歴史である。」と言います。また、「イノベーションとは、同調圧力を破ってやってくる。」とも。
でも、三宅さんは同時に言います。
「しかし面白いのは、けっして単なる破天荒ではないこと。みんな伝統に関する知見がものすごくあった。」
なるほど~、と感心してしまいます。
いわゆる古典作品も発表された時はバリバリの最新作だった訳です。しかも時代を切り開くイノベーション作品だった。
たぶん作者には、同時代に対する違和感や現実との対峙、忸怩たる思いや産みの苦しみがあったことでしょう。
作品を、それが生まれた時代の中で共に生きている感覚で改めて見直してみる。
すると、生き生きとした息吹をライブ感覚で感じることができるでしょう。
なので本書は、現代の世で新しいものを生み出すことに苦悩している人たちにオススメしたいと思います♡
先人が何かヒントをくれるかもしれません♡
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読む前は「調子乗ってるな〜」と思いました
三宅香帆✕古典
もう擦られまくっている
しかもわいなんか三宅香帆さんの著作は全部読んでいるもの
なんの目新しさもない焼き直しの話でお茶を濁したような本を出すようになってしまったか…大御所気取りですか?なんて思ってしまったのよ
そんなわけあるかー!
馬鹿、わいの馬鹿
三宅香帆さんがそんな本を世に出すわけがあるはずなかろうもん
失礼か!
「革新」という新しい視点で古典を読み解いてたりする
しかも他では取り上げないようなレアの古典も面白く解説してくれていたりして、今までにない要素てんこ盛りの爆盛りである
しっかりと『方丈記』なんて読みたくさせられたし、森鴎外が『舞姫』を書いたことで軍から怒られて、しばらく小説を書くのを禁じられたために、海外文学の翻訳ばっかしてたんだよってエピソードも知らんかったぜ
あれか?天才か?三宅香帆やっぱ天才なのか?
読む気にさせる批評家ナンバーワンは間違いなく彼女です
ええ、そうですとも
Posted by ブクログ
今回も楽しかった!各紹介が区切られてるので読みやすい。
筆がのっていて、たぶんもっともっと語りたいんだろうな~というのが伝わってくる。
イノベーションとは同調圧力を破ってやってくる、というテーマに沿った内容で、扱う古典文学もまさにニュー日本文学史。
『有明の別れ』『手枕』、読みたい…!源氏物語をベースにした派生文学。
荻生徂徠の「古典を学ぶことは現代に向き合うこと」が全て。古典を知らなければ現代は語ることが出来ない。
Posted by ブクログ
日本の文学の歴史を時代を追いながら紹介していく本書は、現代の文化に置き換えたりゆるい表現を使いながら、有名な作品から馴染みのなかった作品まで紹介されていてとてもおもしろかったです。
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名文って声に出して読みたくなるなー!
「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとして、するなり」「つれづれなるままに、日暮硯に向かいて・・・・」国語の授業で音読したなあー
「この世の名残 世も名残 死ににいく身をたとぶれば あだしか原の道の霜の道 一足づつに消えていく 夢の夢こそあはれなれ」色々な舞台、映画で聞いたセリフだなあー
国語の授業は好きだったけれど、改めて「そうだったんだー!」の連続で面白かった。これが教養・・・。
中でも特に読んでみたい!と思ったのが「有明の別れ」。こんなの、ヅカオタ全員好きに決まってるじゃないか。バウとかでやらないかな。この現代語訳版 が絶版しているの、本当に悲しい。どうにかして読めないだろうか。
あと、私も日記をはじめた。清少納言への悪口が現代にも残っちゃう紫式部の日記とか、徒然草はネタツイみたいな日記だったとか。日記おもしろーってなったので。
三宅さんの本、読者への投げかけがあって、しっかり自分ごととして読めるなあ。
Posted by ブクログ
・面白かった〜。
・日本文学、それも古典のガイド本なのだけど、まさに三宅さんの本領発揮といった、現代(それも結構卑近な視点も多々ある)視点からの解釈なので、難なく読み下せた。全然古典とか興味の無いタイプなんだけど、自分。
・あと、なるほど、三宅さんはこういう視点で古典を見ているのね…という発見もあり。(今回がそういう視点で紹介しやすい物、というチョイスの仕方をしているとは思うけど)
・三宅さんの本、全部読んでいる訳ではないけれど、今までで一番面白かったかも。
Posted by ブクログ
温故知新。古くて新しい古典の魅力を再認識できた。三宅香帆さんの読書量と語彙力、文章力にただただ感嘆するばかり。私の若かりし頃に挫折した『吾輩は猫である』に再挑戦したくなった。
Posted by ブクログ
三宅香帆さんが連載でやってた、日本文学に影響を与えた25選!みなさんもおすすめの25選教えて!!というような本。
冒頭の「尖ってる人は嫌われる。現代文学は、その尖りの連続」という導入だけでも引き込まれる。
僕がなぜ三宅香帆の文章を好きかというと、作品の好きなシーンだけを切り取るんじゃなくて、それが生まれた背景とか、当時へのアンチテーゼとしてこれが流行ったんだっていう文脈まで肉付けしてくれるから。それが分かりやすく、かつ語りかけてくれるから好き。
YouTube企画でそのまま成立しそうなコンセプトながら、大ファンである源氏物語をあえてスキップしたうえで、推薦の一体感を意識する構成は良き。
紹介する作品について、「現代語訳(三宅翻訳)→原文」ではなく、「現代語訳(三宅翻訳)→原文」とする順も良い。たぶん、ファスト教養を良しとはしてないけど、伝わるようにという計算でこの体裁に行き着いた感がある。「でも原文も読んでね」を後ろに置くファスト配慮もありがたい
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新しい伝統。そしてそれは思ったより自由に。
・伝統とは権威だし、評価でもある。だけど、そんな伝統をつくりだす作品をつくるためには、伝統を新しく塗り替えることが必要になる。
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学生時代にこの本があったら、もっと楽しく古典を学べたんじゃないかな…と思った。もしかしたら文学部を目指すことになってたかも。こんなにも古典を現代向けに噛み砕いて説明してくれることってなかなかない。中高生の国語の教科書にぜひ導入してほしい。
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文章が柔らかく読みやすい
三宅さんの解釈、解説わかりやすくて面白い。
新しい試みも時が経てば古典になるなら、今のAIで発展してきている状態も古典になるのだろうな。
いにしえ過ぎるモノは逆に新手になったり。
常に挑戦し変わり続けないとだな。
Posted by ブクログ
古典や近代文学なんてほとんど読まないのに「面白そう」と思えるから不思議。
これらの作品がどうして“名作”と呼ばれるのか。
その理由を知ると俄然興味が湧く。
男装モノはまだ分かるけど約千年前に異世界転生モノがあったとは。
そういうのオッケーなんだ!?という新鮮な驚きがある。
自身の恋愛を赤裸々に綴った日記、軽薄なパロディ、実際に起きた心中事件を元にした浄瑠璃…。
何というか、文学の世界って現代とそんなに違わないんだなあという発見があって面白かった。
個人的に、女性陣の夜更かしのお供でアンソロジーだという『堤中納言物語』が気になった。
虫愛づる姫君とか懐かしいし、今度本屋で見て来よう。
Posted by ブクログ
三宅香帆さん、どれだけの本を読んでいるのでしょう?現代の話題の本も解説しているのに、日本の古文の教科書に載るもの載らないし聞いたこともないもののことまで、現代の私たちの理解に合わせてわかりやすくマッピングしてくれたこの一冊。一気に読みました。
原文で読む気になれない古典の物語が多かったのですが、解説は魅力的で危うくちょっと読んでみようかな?と思うような誘惑さえ感じました。
福沢諭吉の学問のすゝめの項は特に面白く、「職業を超えたコミュニケーションやごきげんでいること」がいまだに日本の課題という点、ホントそれ!でした。
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なかなか手が伸びなかった古典。約千年の文学が、三宅さんの軽快な解説によって紹介されている。この本の好きなところは、それぞれの作品から伺える作者の生きづらさを教えてくれているところ。1冊を通じて、千年前も今も苦悩があるからこそ文学は生まれる。(ただし、戦乱の世では文学の生まれる余地がない!涙)悩みがあればそれをエネルギーに変えていこうよ!という三宅さんのパワーが感じられ、元気づけられました!!
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古典文学がこんなに活き活きとしたものだったなんて思わなかった。
古典の授業はあんなにつまらなかったのに。いや、実はおもしろかったのかもしれない。何せ良く寝ていたものだから。
今までここに紹介されている作品は、まともに読んだことがなかった。これを機に古典に触れてみたいと思いました。
ただ、この本くらいに分かりやすい本でないと無理かも。そのくらい、この本は分かりやすく解説されていました。
Posted by ブクログ
古典文学ど素人の自分でも楽しく読めた。というか知識ない人の方が楽しめる。特に徒然草の大根の話は笑った。笑ったし、徒然草ってもっと厳かで伝統的な読み物と勝手に思ってただけに、凄く意外な内容だった。
あと、印象に残ったのは平賀源内の『根南志具佐』と森鴎外の『舞姫』。
根南志具佐は大まかな話は知っていたが、それが政治に対する風刺とは知らなくてためになった。
舞姫は著者の方の独自の解釈があり、そういった解釈があるんだなぁと感心した。仕事と女性を天秤にかけて、女性を捨てたクズ野郎の話という認識だったので、違う解釈を知れるのは新鮮だった。
こういった雑学も楽しめるので、古典文学初学者にはおすすめの一冊。
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日本文学や古典、私には遠い存在のもののようで、でも、三宅香帆さんの本なので読んでみました!
やっぱり三宅さんはスゴい!
読んでみたいとか、読めそうかもと思わせてくれる!
「有明の別れ」「浜松中納言物語」が気になるので、読んでみたいと思うのですが…
現代語訳じゃないと無理だと思うので、三宅香帆さんのがあったらいいのにな〜〜〜
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全く、手に取ったことのない書籍ばかりです。
読みたいと思いますが、他にも読みたいものが多過ぎて、自分の寿命を考えると、優先順位が下がってしまいます。
申し訳ない。
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とても軽い読み口で、著者のyoutubeの口述かと思うような文体。自分の好み的には少しライト過ぎたけれど、中高生が古典に親しみを覚えるにはとても良い本な気がする。
読みながらもへぇ〜、ほぉ〜と思うことも多く、特に日本史でがむしゃらにただ暗記した荻生徂徠や本居宣長ってそういうことをした人だったのか!と興味深かった。
森鴎外、夏目漱石の日本文学史の中での位置付けなども興味深かったし、福沢諭吉の話も面白かった。しっかり勉強をしていれば常識レベルの知識だと思うが、無知な私には手軽に読めて日本の文学史が手早くサッと概観できる良書だった。
個人的にグッと来たのは近松門左衛門。女郎との恋物語、曽根崎心中(1703)を18世紀初頭に世に出し、それが大ヒットする土壌が日本にあったことに胸が熱くなった。ヴェルディが19世に椿姫(1853)を世に出した際は、高級娼婦が主人公のオペラなんて、と最初は顰蹙を買ったという。社会背景や宗教の違いがあるからとはいえ、日本の芸能文化の題材と観客の感性の豊かさが1世紀半も欧州の先を行っていたんだなぁ、と思うと感慨深かった。
Posted by ブクログ
本好きのために本好きの人が書いた本。それもかなり昔の本の紹介。授業で聞いたことのあるような本も紹介されていて、興味がわく。実際に手に取ってみたくなる。
Posted by ブクログ
三宅香帆さんによる古典文学紹介集。月刊誌「なごみ」に連載されていたもの。
氏の知識ストックの多さと独身の解釈に関心する面白さ。受験に必要だった知識(文学部以外)を頭に詰めてきただけの自分にとって、「有明のわかれ」、「根南志具佐」なんて聞いたこともない作品だが、当時の時代背景とともに紹介されるので、とてもわかりやすい。
タイトルが大仰な感はあるけど、ここにない作品も含めて、文庫版でまとめてくれないかなと思う
有名だけど未読の古典、積読の古典に手を伸ばすきっかけになる本だった。
Posted by ブクログ
⚫︎感想
著者の日本文学愛と知識がよく伝わってくる。古典文学も読んでみようかなというきっかけになった。
目次がていねいに作られているのが良かった。
その作品のどういうところが当時新しかったのか?
という視点に立って教えてくれる一冊。
⚫︎本概要より
あの古典、実はとんでもなく新しかった!
教科書ではわからなかった日本文学の「アップデート」史
学校の授業で習うあの作品が、なぜ「名作」と呼ばれているかわからない。そんな人に向け、人気文芸評論家がその「面白がり方」をわかりやすく伝えます。開拓精神旺盛な先人たちの革新的なチャレンジがあったからこそ、名作は今なお名作と呼ばれる、文学史上価値の高いものになりました。
『土佐日記』『方丈記』『おくのほそ道』『吾輩は猫である』などのメジャー作から、『有明の別れ』『紫文要領』など知る人ぞ知る作品まで。革新的名作=古典をいま学びなおすことの意義を教えてくれる一冊です。
Posted by ブクログ
古典文学については中高の歴史の授業で、タイトルと著者を試験のために覚えた程度。
実際の内容や著者の人生、背景については知らないことが多く、楽しく読めました。
・方丈記ってタワマン文学だったのか…
・徒然草のくだらなさ/オチのなさ、逆に令和で受け入れられそう
・和歌の流れと芭蕉の俳句の新しさ、井原西鶴との対比
・本居宣長が作った古典への読み方の態度
本書で一貫して書かれているのは、文学においても、イノベーションはその時勢、伝統を捉えつつ新しい試みをする人達によって生み出されているということ。だからこそ晩年や没後に評価される人もいる。
三宅さんは「怒られ」の歴史と書いているのも、ズバリその通りで面白いですね。