【感想・ネタバレ】「夫婦」不在社会のレビュー

あらすじ

忙しい現代、「仕事」と「家庭」を両立するにはどうすればいい?

昭和から令和にかけてヒットした小説、ドラマ、映画を分析して見えてきたのは、ディスコミュニケーションにあえぐ「夫婦」の姿だった――。


『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』『「好き」を言語化する技術』『考察する若者たち』
今最も注目の文芸評論家が「物語」を通して「家族の形」に切り込む!
これからのパートナーシップのあり方を見直すための夫婦論。



・【推しの子】、『THE FIRST SLAM DUNK』『汝、星のごとく』の共通点とは?
・月9ドラマ『海のはじまり』が描こうとしたものとは?
・なぜ村上春樹が描く「夫」は沈黙するのか?
・坂元裕二が『ファーストキス』でたどり着いた「夫婦」の形とは?
……etc.

日本を席巻した物語が浮き彫りにする問題ーー「夫婦」の不在。
どうすればパートナーシップのディスコミュニケーションは解消されるのか?



それでもやはり思うのだ。「日本の物語に、もっと、夫婦がいてほしい」と。
なぜなら文芸は現実の欲望をうつすものだが、同時に、文芸は現実の欲望に影響を与えるものだから。
ーー三宅香帆

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Posted by ブクログ

推し活継続中である。のんびりしているうちに、また新刊が2冊。推しの頑張りに励まされる日々である。

あとがきで述べているが、本書には著者による村上春樹批評の一面がある。著者のたどり着く結論は、言ってしまえば凡庸である。言い換えれば、すでに他の論者が述べてきた議論と重なる部分もある。本作で言えば、「公」の場だけでなく「私」の場で親密圏を持つことが大切であるという主張が要となる。これは、谷川嘉浩の『スマホ時代の哲学』で論じられる公/私の境界の曖昧さや、朱喜哲が言及するローティの「クラブとバザール」的公私論に通ずるところがあると感じた。

しかし、著者の魅力は、その結論にたどり着くまでの着眼点と道程にあるのだ。本作は村上春樹作品を軸に、上野千鶴子の論考も参照しながら「夫婦」のディスコミュニケーションをあぶり出す。なにが問題で、なぜ問題となっているのかの根拠を詳らかに思考していくのである。

「家族」の関係性を物語るときに、親と子どもというタテ型の関係に焦点が多く当てられ、夫婦というヨコ型の関係を語ることが少ない。それは、社会や組織でタテ型が重視される風土が今もなお残存しているからではないか。このようなぼんやりと感じている違和感に明瞭な観点を与える論理こそ、著者の力量が最も発揮される。だからこそ、著者の作品には、市井の人々が「これは自分たちのことだ」と引き寄せて読める魅力があるのだろう。

だがしかし、繰り返しになるが結論の鋭さが少しだけ物足りない。今後の作品で著者独自の視点で繰り出される、世間に迎合しないキレッキレの持論をぶちかましてほしい。まだまだ執筆意欲が途切れる気配のない著者に、期待するのである。

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2026年10月07日

Posted by ブクログ

「昭和の男らしさ(男は黙って、信念を曲げずに、頑固なまでに固執する)は、現在では発達障害的だとされる。」衝撃的な引用だったが、「相手の気持ちが汲めず、状況が読めず、自分の世界に閉じこもっている。」と見られて何も弁明しなければ、そう受け止められても仕方ないだろう。黙ってやり過ごすことは今は通用しない。本書は夫婦という繋がりにスポットを当てて論じられている。私は、夫婦間の縦軸と横軸について著者と整理が違うように思う。夫婦間そのものの関係性を横軸とし、夫婦の家族や家のことなどを縦軸とすべきと思う。横軸は、夫婦の関係を最悪離婚という方法で解消できる。しかし、夫婦の縦の繋がりは、特に子どもとの関係を考えればわかるように、離婚で完全には解消できない。縦軸を夫婦で話し合わないと根本的に解決しない。そこに夫が参加していないことが問題なのだと思う。

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2026年10月04日

Posted by ブクログ

読み終わったあと、初めて村上春樹作品を手に取りました。
相手が知らない作品を読んでみたいと思わせられるって、かっこいいな〜。

ドラマ「Tシャツが乾くまで」と合わせて読んでいた私は、もう特に後半はドラマの内容と重なるところがありすぎて、同時期に同じようなことを考えている人がいるってすごい!と思いました。ドラマの解像度も上がった気がします。

また、批評ってすごい!と思いました。
本書で取り上げられていた中で唯一視聴していた作品が「1ST KISS」でした。
私は「ドラマチック、夫婦で過ごす時間を大切にしたんだね、素敵」と思っていましたが(浅い)、本当に同じものを見たのか?と思うくらい視点が異なり、まさしく「こういう見方もあるのか!」と思いました。
何倍も幅を持って楽しめるように感じました。


そんな中、最も印象に残ったフレーズは、
p32「文芸は現実の欲望をうつすものだが、同時に、文芸は現実の欲望に影響を与えるものだから。」
です。
言語化美しすぎませんか!?作品を見て素敵だな〜こうなりたいな〜と思う気持ちを、こんなに綺麗に掬って余すことなく言葉にできるものでしょうか?

"いいな〜"と思うものを増やしていくことが、文芸にはできる。文芸評論家を名乗る三宅香帆さんだからこそできる表現だなと思いました。

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2026年09月30日

Posted by ブクログ

夫婦間で生じた傷つきを、第三者を介在させてシェアすることが大切なのだと気づいた。
私たちはつい二人きりで解決してしまおうとする。外からの風を取り込みながら、“時間をかけて”パートナーとの関係性を築いていくことが重要なのだろう。

村上春樹さんの本も、そうした視点で読むことで、一層理解が深まる気がする。

今後のキャリアを悩んでいる私にとっては、キャリア支援の本のようでもあった。

一冊の本でいろいろな気づきが得られて楽しかった。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。そして、論理が追いやすく読みやすかった。親子重視、夫婦不在、そして、公の私への植民とそこからの脱し方。村上春樹を読むある一つの視座を得ました。文学は解決策の提示よりも現状を抉る手腕に威力を発揮する。

・ワーク・ライフ・インテグレーション
・理由を述べて、生活を巻き込む現代企業

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2026年09月10日

Posted by ブクログ

夫婦間のディスコミュニケーションを解消させるためには、労働に奪われない「私」的な時間を大切にして夫婦間の親密性から生じる傷と向き合うことだ。
傷と向き合い、癒すためには時間がかかる。
その傷を癒すためには、親密ではない第三者の介入も時には必要である。

ということの根拠を、村上春樹作品を軸にしながら、家父長制からの父性の不在、現代社会における母と子のつながり、女性の役割の変化などを語っている。

村上春樹の作品「眠り」は私も好きな作品だが、著者との解釈との違いに驚き、そんな解釈もあるのかと目を開かされた。

「眠り」は、眠れなくなった主人公が、自分の殻にこもり家族との向き合いを遮断したことがあの結末を招いたのだ、と解釈していた。
つまり、家族と向き合うことから逃げてはいけない、たとえその結果、傷つき家族の形(離婚など)が変わったとしても、ということなのだと考えていた。

本書に話を戻すと、現代は女性の役割が重くなっていないか? と改めて感じる。
かつて、男性は生産、女性は生活を担っていたが、現代は女性も生産を担っていて、しかし生活の役割が男女に等しく分配されたとはいえず、女性は生産、生活の二重の役割を担わされている。

その結果、離婚率が上がるのは当然ではないか。
だって男性が生産しか担わず、男性の生活まで女性が担いながら生産もするのだから。

こうした忙しさの種類が異なる夫婦の間で起こるディスコミュニケーション。
そもそも、現代の人は他者と親密性を築くのも難しいというのに、さらに夫婦で傷を覚悟で向き合う! なんとハードルの高いことか…。

個人的に思うことは、親密な関係で生じた問題を真面目に話せる共同性の関係が希薄なことにも問題がある。
いつでも切れることが前提の共同性の関係で、興味本位や噂話を抜きにして、他者の家族の問題に真剣に耳を傾けてくれる人がどれだけいるだろうか。
日本は、欧米のようにセラピーも発達していない。
著者もあとがきで書いていたように、「後ハッピーマニア」みたいな、気兼ねなく喋ることのできる友達、いないのよ。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

村上春樹小説を通して、夫婦のディスコミュニケーションを説く、という内容。村上春樹を読んでいるとなお一層理解が深まりそう。
三宅さんの『母が娘を殺すには』も読まなきゃ!

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2026年08月29日

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村上春樹作品を中心に、日本における縦方向(親子)のコミュニケーションと、横方向(夫婦間)コミュニケーションを探る、って感じの本。(合ってるのかな?)
途中村上春樹作品を読んでない私からすると理解が少し難しい部分があった!(村上春樹ちゃんと読んでみたいと思った)

日本の作品で縦方向を取り上げるものはあっても横方向を取り上げるものは少なくて、それは日本においてこれまで夫が不在だった(精神的にも実際も?)みたいな内容だと理解したけど、なんかもう一回読まないと難しいな…

日本では母子の結びつきが強い?相談するときに友達と母親が代表的な相談先だけど母親の割合が近年上昇している?みたいな話もあったと記憶してるけど、
この本の内容について夫と話してるときに、そういやワンピースに母親が出てこないのはなんでかな?と2人でなって、調べたらどうも尾田先生が「冒険の対義語が母親だから」とおっしゃってるらしくちょっと母親としては(何がとは明確に言えないものの)刺さった…
夫の不在…もう少し考えたくなった。

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2026年10月10日

Posted by ブクログ

夫婦不在、というより、父親不在社会、という感じだった。仕事に追い込まれすぎず、自分の時間持とう。具体的には、夫婦の会話持つことに加えて、その際の傷つきを受け入れられる自分1人の時間を作ったり、夫婦の悩みを打ち明けられる関係の友人や共同体を作って大事にしようね、という話。
男って、「黙る」という性格の人が少なくないので、ほんまそうやな、と思った。

この本の最大の気づきとしては、夫婦ミーティングしよう、だけで終わらず、2人だけで解決するのではなく、うまくしんどかったことを共同体とシェアしようね、そしてすぐ解決しようとするのではなく自分の中でも「やり過ごす」ための時間(ひとり時間)を持とうねという、点だった。

あとは、解決策としてそのために時間をどう確保するか。
仕事忙しすぎるし副業などでプライベートな時間も削られがち(公による植民地化されがち)な現代だけど、

・なんとかこじ開ける意識を持つ(仕事はよ終わらす)
・余裕のある職場へ就職する/転職する

しかないのかなと思う。

そういう意味では、若手医師の戦略としては

・最初からホワイトに働く(できれば後で食いパグれても大丈夫なように稼ぎまくる)
・ちょっとブラックでもスキルが得られる職場で頑張って、どこかのタイミングでそのスキルと引き換えにゆったりめで待遇のよい職場に転職

の2択になりそう。個人的には後者のほうが精神衛生上良さそう。




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2026年09月30日

Posted by ブクログ

三宅香帆は、ある作品から何を隠してるかを読み取って、すなわち何を伝えたいのかを割り出すのが得意で、それが楽しい

正直、全て理解できたかというと全然そうではない。

でも、都度読んでる時にわからないということではなく、時代と共に人間の関係性やコミュニケーションの変化があったよね
ということを作品を通して伝えてくれていて理解できる。

現代の人間はもっと仕事の時間に追われすぎずに、「コミュニケーションは傷つきもするし、時間がかかるもの」と理解した上で、普段の時間をゆっくりと過ごしてみるのが良いのではないかと書いているんだと受け取った。

自分の家でも、似たような現象が起きているから興味を持って読んだ。
自由、労働、共働き、男性と女性の考え方の変化、を時代の経緯を持って確認できるからこそ、もっときちんとコミュニケーションを取るべきだと思わせてくれた作品。

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2026年09月28日

Posted by ブクログ

日本では、親子愛は語られるけれど、夫婦(パートナーシップ)について語られることは少ないと感じたことから話が始まる。小説・漫画・映画・ドラマから紐解く「夫婦論」は三宅さんならではの視点と切り口、語りが面白い。村上春樹さんの作品と実社会を交錯しながら歴史を辿るのも興味深かった。(村上春樹作品ばかり出てくるな!と思っていたら、あとがきでそれが裏コンセプトだったと書いてありなるほどと思う)

まとめとして、「パートナー間のディスコミュニケーションは解消されるのだろう」という問いに「時間を急がないこと」と回答を出している。また、後半に『なぎさ』を通して第三者の介入の重要性も指摘。

正直結論だけ取り出すとあっさりしてしまう。

だけど、そこに辿り着くまでの過程を思考した者と、してない者とでは、実行した時の効力が違う気がして、個人的には今後の立ち振る舞いに役立つ気配のする楽しい読書だった。

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2026年09月27日

Posted by ブクログ

高知旅行でサイン本ラスイチ見つけて自分へのお土産として購入!
あまりにクリティカルで後ろの方はちょっと泣きながら読んでしまった
なんで男性の未熟さにこんなにも傷つかなければいけないんや、なんで同じ成果をあげることを課されて仕事をしているこの時代に家庭のことは黙って責任逃れする姿勢が許されるんや

山本文緒先生と東畑先生の引用書がとっても良かったので読みたいです
大きな流れに逆らえない、自分にできるのはちょっとしたら舵取りだけだ、は私も別れた帰り道に強く感じたので

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2026年09月21日

Posted by ブクログ

普段小説を読んだり映画を観ていて考えもしなかった「夫婦」の存在感。シングルマザーの話は数あれど、それと比べ夫婦間を描く創作はあまりない。たしかに…。
夫婦でいることって世の中の大半の人が経験しているのに、あまりドラマにならないのは何故だろう。日常的過ぎてつまらないからか?だとしたら親子愛を描いた物語だってありふれてるけれど、世の中には好意的に受け入れられている気がする。
ちなみに私の好きな映画のジャンルのひとつは「家族愛」をテーマにしたものなのだが、これも夫婦のことというより"夫婦+子ども"が多いなぁ。

本書を読んでいて感じたのは、「夫婦はこうあるべき」論は捨て去った方が良いということ。互いに愛し合い、一緒にいて成長できる等と理想論を語れば語るほど、現実との差に自分が苦しくなってしまう(世の中本当に素晴らしい夫婦もたくさんいると思うが)。
社会構造的に理想の夫婦像を作り上げることは難しいのだから。

1回じっくり読んでもう1回流し読みしたけど、本書は感想を書くのが難しい。村上春樹の小説を引用して著者がその意味を考えるスタイルなので、私はただただ納得することしかできなかった。
それでも「夫婦」に焦点を当てているのが目新しかったし、好きな作品(『ファーストキス 1st kiss』)も取り上げられていて新発見があったので満足。

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2026年09月14日

Posted by ブクログ

私も親子問題の中には夫婦で話したり解決すべき問題が、なぜか子供ありきな問題にすげ変わっていることが気になっていたのと、
私の父親が数年越しに会って、とある問題について両親を問いただしたところ、父親がダンマリになってしまったことに疑問を持っていたので手に取った。

新書の中で、たまに問題提起や解説だけして著者の主張はないに等しいものがある中で、三宅さんは具体的でないにせよ、こうしたほうがこの問題は前に進みそう!というご自身の意見を述べていて好感が持てた。

また新しいやつが出たら読んでみようかな!

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

普段ミステリーばかり読んでいるせいか、《夫婦》が主役の作品にはあまり馴染みがなかった。なので、これを機にいろいろ読んでみても良いかもしれない。
主に村上春樹作品を介して夫婦論が展開されるのだけど、視点が面白いなあと。
正直村上さんの作品は難解、というか楽しみ方が分からなくて読むのを躊躇っていた。
そういう意味では、こんな風に読み方を教えてもらえたのは僥倖。

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

夫婦のコミュニケーション不足が問題なのはわかる。その前に夫の家族への愛が薄いのが問題だと思う。愛することと愛されることをどちらを選ぶとまでは言わないが、家長制度で男が甘やかされてることがある。能動的に家族に関わることが必要である。

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2026年09月13日

Posted by ブクログ

パートナーとの関係性を考えるヒントになる本だった。働くことや育児と、夫婦生活を両立させるのはやっぱり難しいと感じたし、実際感じつつある。そこで大事なのが社会においての一般的な夫婦関係を外側から見ていくことと、自分たちの夫婦関係を照らし合わせていくこと。そして自分自身を見つめ直すことなんだと思う。前半はどうしても書評っぽくなりがちでなんの話?と思ってしまうかもしれないけれど、しっかりテーマに沿っていて、大学の講義とかで聴きたいなと思える良い内容だった。
ただ、時間を置くことが前向きに提示されているけど、自分の親世代って時間を置いた故の熟年離婚もあるよなぁとも思った。まあそれは時間をおいて話し合いをしなかった結果なんだろうけど、時間を置けばおくほど話し合うことが難しくなることもあると思う。結局は時間を置くのは手段の一つで、話し合うことありきなんやろうな。公と私を切り分けすぎずに良いところ取りのやり方があるように思う。ハイブリッドな夫婦関係がテーマの作品は出てこないだろうか。けどうまくいってしまうとドラマにならないもんね。

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

三宅氏が著した書籍を読むたびに、情報量の多さ、それを端的な言葉で言い換えながらわかりやすくまとめ上げる能力に感嘆する。夫婦または父子、母娘のコミュニケーションが主題に置かれていたので、自分の私生活や仕事との向き合い方と重ね、見につまされるような感情を抱いた。
これも毎度のことだが、三宅氏の本を読むと、取り上げられていた本を読みたくなる。これまでなかなか手を出せていなかった村上春樹を読んでみようか。

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2026年09月08日

Posted by ブクログ

彼女の指摘は今の私たちにとっては非常に心当たりが多いところであり、現代の社会の問題への指摘とも言える。
忙しい現代だからこそ自分の時間が必要であり、半身社会であるべきだと前著でも述べていたことである。
夫婦関係のつながりの薄さの背景は、忙しさと社会的役割が関係している。
親密な関係は2人では解決できない、共同性につながる公的な時間と、親密性につながる私的な時間が必要になってくる

夫婦、親子、友人などいろいろな形があると思うが、一対一のナイショの関係は確かに相手にわかって欲しい、と終わりのない欲望でわがままになる。
元々相性が良く喧嘩もない素敵なナイショの関係も確かにあるのだとは思うが、みんながそういった良好な関係なわけではなく、相性が合わないとも違うようだ。
相手と自分もずっと今のままなわけがない。お互いの変化を認めつつ、他コミュニティにも顔を出すことが必要だと。
すぐ白黒付けるのが正解というわけではなく根性も必要そうだ

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

人間関係は時間がかかる。自分の時間を持つこと、時には第三者の話を聞くこと。忙しい時代の時間軸からたまにずれること。

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

前半とても面白く読み進めることができました。ただ後半はものすごく難しくなってついていけなくなりました。私はもともと村上春樹は全部読んでいて大好きだったので、話は入りやすかったです。ただ後半はとてもアカデミックで難しかったです。

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2026年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々に社会学に触れて楽しかった。
最終章とそれまでの章のつながりがしっくりこなくて、置いて行かれた感覚があった。
が、公に植民地化された私の時間、という考えだったりはすごく面白かった。

いまはパソコンを自由に持ち出し、スマホで連絡を取り合える環境にあって、働きやすいと思う一方で、実はそれは「公」に「私」が侵食されているとも言えるとうのはよく理解できた。私自身、良い成果を出したい、誰かのためになりたい、と思いながら仕事をすることで、自分の時間を削って情報を収集したり、より良い成果にするためのブラッシュアップに時間をかけたりする。その侵食から守るための解決策が、「親密な関係には時間がかかると理解すること」なのは、最後の最後で小さくまとまったな、、と感じた。
だから答えは自分でこれから先考えていきたい。でも植民地化される、という意識はなかったから、それだけでも読んで良かったと思える。そして村上春樹作品をもっと読みたくなったも、収穫だった。

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2026年10月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まず驚いたのは、容赦なく村上春樹作品のネタバレがあること!まえがきには一切書かれていなくて、読み進めるごとに何となく違和感が芽生えた感じ。あとがきで「夫婦というテーマで読む村上春樹作品、とうのが本書の裏コンセプトだった」ってようやく書いてあったけど、それ、まえがきで書いた方が良かったのでは三宅さん…!と思いました。
これから村上作品で何か読む予定のある方や、読もうと考えている方は読むのに要注意かもしれません。

自分は村上作品を読む予定はしばらくないため、ネタバレにそこまで憤りは感じなかったけど、三宅さん考察はやっぱり面白かった!特に後半からはのめり込むように読んじゃった。
あらゆる村上作品を、夫婦の関係の観点であんなに考察できるのが凄い。ただ、ナチュラルなネタバレへの違和感はどうしても拭えないので星3つ。
今作は時間が空いて飛び飛びで読んでしまったので、前回読んだ内容を忘れてる部分も多いけど、時間をかけて読むのも良いよね。また読もう。

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2026年10月02日

Posted by ブクログ

期待していた考察の内容とは少し方向性が違ったが面白く読めた。タイトルほど広い視野に話は限られており、主に村上春樹の考察本。今まで苦手意識のあった村上春樹への違和感が言語化され、再度挑戦してみようかと思える。

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2026年09月27日

Posted by ブクログ

まえがきがかなりよくて、
みやけさんやべえってなったのも束の間、
その後が村上考察本になり、
なんだか小難しいやらなんやら。

ものすごく大切な題目を
村上春樹を用いて変遷解説してくれてるんだけど、
果たして村上春樹はこんな色々考えながら
作品を編み上げているんだろうか、と感じてしまうとすーーと熱が冷めてしまって、淡々と読み進めた。
あと私の理解力が乏しかったのももちろんあると思う。

あとがき読んで納得。
だってそれが裏コンセプトなんだもんね。
とてもあとがきがカラッとしていて、
三宅さん自身も本文の空気に自覚があり、
こんなに使い分けられる方なんだアと興味。

というか、作家さんなんて思惑あっての文体・書き方か。

「夫」の役割を作らなかったのはきっと昔の日本社会。
最近あらゆる問題を生み出すのは社会構造なのではないかとじんわり。個人の問題と捉えるには大きすぎるものばかりよ。

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2026年09月27日

Posted by ブクログ

割とタイムリーに自身の問題と重なっていたので、興味を持って読み進められた。いつも(と言っても3冊程しか読んだことない)の三宅さんの書き味とは少し違っているなと思いながらも、割とこっちの方が好きかも。少しの湿気も帯びつつも、ライトな書き味が何となく雨上がりに晴れた森の匂いの感じがして。

ただ、あとがきにもあったけど、この本の感想を一言で言うなら『村上春樹論』。
正直村上春樹にあまり思い入れがない私(なんなら若干苦手意識がある)からすると、「ずっと村上春樹の話やなぁ……」と若干食傷気味に……。

でも題材も面白いし、読み進めやすいし、今男女間の問題にぶち当たってる友人が居たらオススメする!

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2026年09月18日

Posted by ブクログ

三宅香帆さん村上春樹好きやな〜の一冊w

「夫婦間のディスコミュニケーション」という社会が抱える問題を村上作品を通して読み解いていく

だがしかーし!

わいはこの三宅香帆さんの批評家精神溢れる一冊を読みながら、ちょっと本筋とはズレた問題について考えていました

曰く「なぜわいは村上春樹を読まないのか」問題です

村上春樹と言えば今年こそはノーベル文学賞と言われ続ける日本を代表する作家であり、おそらく戦後日本で最も読まれた作家であります

だがわいはその村上春樹さんを一作も読んでいません
また今後読む気もありません

なぜなのか?

ちょっと考えてみた

先に言っておくと、それは村上作品が難しいとか面白くないとかいう理由ではない
というか読んだことないので、判断できない

つまりわいが村上作品を読まないことに村上春樹さんは一切の責任がないのだ

では責任はどこにあるのか

それはたぶん「空気」だ

「世の中」や「社会」と言ってもいい

外部からの強制力が働いている気がするのだ

それは「村上作品を読んだら、答え合わせをしなくてはならない」と言う強制力だ

この作品にはどんな社会問題が投影されているのかを各々が考え、共有して、答え合わせをする
そんな風潮がないだろうか

いやいやもうそんな読解力を試される読書なんかしたくないのよ

そもそも村上春樹さんが、いつ私の作品には、時々の社会問題を投影した内容になっていますって言ったのよ
いや村上春樹さんの言動を逐一チェックしてるわけじゃないので、もしかしてどっかで言ってたらごめんやけど

村上春樹さんは書きたいように書いてるだけ(たぶん)
なのでわいは読みたいように読む
その結果何か浮かびあがってきたら、それはそれでいいじゃない

そしてここまで考えてきて浮かびあがってきたのは、本作の「夫婦間のディスコミュニケーション」という問題から、目を背け続けるわい自身の姿なのでした(;´д`)トホホ…

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

ドラマ「Tシャツが乾くまで」を視聴中にて、タイトルが気になって読んだ。
「考察する若者たち」のときと同じく、やはり黙るのではなく自分の言葉で語ることが大切なのだとあった。
でも夫婦のディスコミュニケーションは長く続いてきた分業の副産物であり、社会が変わっても全てが変わるわけではないということがよくわかった。

あとは参考にするフィクションに村上春樹を多用されていたので、全然読んだことない私も触れることができてよかった。村上春樹ってこんなメタファー祭りなんだ、そう捉えて読むと面白いのかも?(ガイドつけて欲しい)

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

最近なんとなくYouTubeで見かけことが増えた三宅夏帆さん。
TBS CROSS DIG with Bloomberg の動画、【夫の寝顔が無理になる理由】というタイトルが気になり視聴し、この本を紹介していたので初めて読んでみた。

村上春樹の引用が多く、全く読んだことのない私は脱落しそうになったけれど、後半で東畑開人さんの著書の引用など出てきてから面白くなった。読み切れてよかった。。

あとがきに、この本の裏コンセプトは「夫婦というテーマで読む村上春樹作品」と書かれていて納得してしまった。笑
(もはや副題に入れた方がいいレベル)

小説での夫婦の状況をそのまま社会情勢と当てはめるのは短絡的だけれど夫婦やパートナーシップを考える上でのきっかけにするには良いと感じる。

夫婦などの親密な関係性は唯一無二の関係性だからこそ傷つけ合いもするが、時間をかけて修復していくことで関係性をアップデートできる。
いま私自身は小説を読む「私」の時間がたっぷりとれているけれど、また忙しくなってその時間がなくなって「公」に侵食されてしまったらどうなってしまうのだろうと思う。

本の中で紹介されていた村上春樹さんの『ねむり』や東畑開人さんの『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』は是非読んでみたい。

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村上春樹をほとんど読んだことがないので、坂元裕二以前の作品の紹介はドライブ・マイ・カー以外ほとんど分からなかったので、あらすじだけの紹介で分かる範囲で読み進めた。結果として労働の話であって、三宅さんの領域にうまく引きずり込んだなという印象です。公私のバランスをみたとき、現代は公が私を大きく喰うという構図を問題視している。でも公がなくなるとそれもそれで歪な人間関係になるのだよなぁ、何事もバランス。夫婦の向き合えない現実は、いま話題のTシャツが乾くまでにも共鳴してる気がする(完全なる偶然)

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2026年08月27日

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