【感想・ネタバレ】「夫婦」不在社会のレビュー

あらすじ

忙しい現代、「仕事」と「家庭」を両立するにはどうすればいい?

昭和から令和にかけてヒットした小説、ドラマ、映画を分析して見えてきたのは、ディスコミュニケーションにあえぐ「夫婦」の姿だった――。


『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』『「好き」を言語化する技術』『考察する若者たち』
今最も注目の文芸評論家が「物語」を通して「家族の形」に切り込む!
これからのパートナーシップのあり方を見直すための夫婦論。



・【推しの子】、『THE FIRST SLAM DUNK』『汝、星のごとく』の共通点とは?
・月9ドラマ『海のはじまり』が描こうとしたものとは?
・なぜ村上春樹が描く「夫」は沈黙するのか?
・坂元裕二が『ファーストキス』でたどり着いた「夫婦」の形とは?
……etc.

日本を席巻した物語が浮き彫りにする問題ーー「夫婦」の不在。
どうすればパートナーシップのディスコミュニケーションは解消されるのか?



それでもやはり思うのだ。「日本の物語に、もっと、夫婦がいてほしい」と。
なぜなら文芸は現実の欲望をうつすものだが、同時に、文芸は現実の欲望に影響を与えるものだから。
ーー三宅香帆

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Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。そして、論理が追いやすく読みやすかった。親子重視、夫婦不在、そして、公の私への植民とそこからの脱し方。村上春樹を読むある一つの視座を得ました。文学は解決策の提示よりも現状を抉る手腕に威力を発揮する。

・ワーク・ライフ・インテグレーション
・理由を述べて、生活を巻き込む現代企業

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2026年09月10日

Posted by ブクログ

夫婦間のディスコミュニケーションを解消させるためには、労働に奪われない「私」的な時間を大切にして夫婦間の親密性から生じる傷と向き合うことだ。
傷と向き合い、癒すためには時間がかかる。
その傷を癒すためには、親密ではない第三者の介入も時には必要である。

ということの根拠を、村上春樹作品を軸にしながら、家父長制からの父性の不在、現代社会における母と子のつながり、女性の役割の変化などを語っている。

村上春樹の作品「眠り」は私も好きな作品だが、著者との解釈との違いに驚き、そんな解釈もあるのかと目を開かされた。

「眠り」は、眠れなくなった主人公が、自分の殻にこもり家族との向き合いを遮断したことがあの結末を招いたのだ、と解釈していた。
つまり、家族と向き合うことから逃げてはいけない、たとえその結果、傷つき家族の形(離婚など)が変わったとしても、ということなのだと考えていた。

本書に話を戻すと、現代は女性の役割が重くなっていないか? と改めて感じる。
かつて、男性は生産、女性は生活を担っていたが、現代は女性も生産を担っていて、しかし生活の役割が男女に等しく分配されたとはいえず、女性は生産、生活の二重の役割を担わされている。

その結果、離婚率が上がるのは当然ではないか。
だって男性が生産しか担わず、男性の生活まで女性が担いながら生産もするのだから。

こうした忙しさの種類が異なる夫婦の間で起こるディスコミュニケーション。
そもそも、現代の人は他者と親密性を築くのも難しいというのに、さらに夫婦で傷を覚悟で向き合う! なんとハードルの高いことか…。

個人的に思うことは、親密な関係で生じた問題を真面目に話せる共同性の関係が希薄なことにも問題がある。
いつでも切れることが前提の共同性の関係で、興味本位や噂話を抜きにして、他者の家族の問題に真剣に耳を傾けてくれる人がどれだけいるだろうか。
日本は、欧米のようにセラピーも発達していない。
著者もあとがきで書いていたように、「後ハッピーマニア」みたいな、気兼ねなく喋ることのできる友達、いないのよ。

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2026年09月06日

Posted by ブクログ

村上春樹小説を通して、夫婦のディスコミュニケーションを説く、という内容。村上春樹を読んでいるとなお一層理解が深まりそう。
三宅さんの『母が娘を殺すには』も読まなきゃ!

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

普段小説を読んだり映画を観ていて考えもしなかった「夫婦」の存在感。シングルマザーの話は数あれど、それと比べ夫婦間を描く創作はあまりない。たしかに…。
夫婦でいることって世の中の大半の人が経験しているのに、あまりドラマにならないのは何故だろう。日常的過ぎてつまらないからか?だとしたら親子愛を描いた物語だってありふれてるけれど、世の中には好意的に受け入れられている気がする。
ちなみに私の好きな映画のジャンルのひとつは「家族愛」をテーマにしたものなのだが、これも夫婦のことというより"夫婦+子ども"が多いなぁ。

本書を読んでいて感じたのは、「夫婦はこうあるべき」論は捨て去った方が良いということ。互いに愛し合い、一緒にいて成長できる等と理想論を語れば語るほど、現実との差に自分が苦しくなってしまう(世の中本当に素晴らしい夫婦もたくさんいると思うが)。
社会構造的に理想の夫婦像を作り上げることは難しいのだから。

1回じっくり読んでもう1回流し読みしたけど、本書は感想を書くのが難しい。村上春樹の小説を引用して著者がその意味を考えるスタイルなので、私はただただ納得することしかできなかった。
それでも「夫婦」に焦点を当てているのが目新しかったし、好きな作品(『ファーストキス 1st kiss』)も取り上げられていて新発見があったので満足。

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2026年09月14日

Posted by ブクログ

私も親子問題の中には夫婦で話したり解決すべき問題が、なぜか子供ありきな問題にすげ変わっていることが気になっていたのと、
私の父親が数年越しに会って、とある問題について両親を問いただしたところ、父親がダンマリになってしまったことに疑問を持っていたので手に取った。

新書の中で、たまに問題提起や解説だけして著者の主張はないに等しいものがある中で、三宅さんは具体的でないにせよ、こうしたほうがこの問題は前に進みそう!というご自身の意見を述べていて好感が持てた。

また新しいやつが出たら読んでみようかな!

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2026年09月13日

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普段ミステリーばかり読んでいるせいか、《夫婦》が主役の作品にはあまり馴染みがなかった。なので、これを機にいろいろ読んでみても良いかもしれない。
主に村上春樹作品を介して夫婦論が展開されるのだけど、視点が面白いなあと。
正直村上さんの作品は難解、というか楽しみ方が分からなくて読むのを躊躇っていた。
そういう意味では、こんな風に読み方を教えてもらえたのは僥倖。

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2026年09月13日

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夫婦のコミュニケーション不足が問題なのはわかる。その前に夫の家族への愛が薄いのが問題だと思う。愛することと愛されることをどちらを選ぶとまでは言わないが、家長制度で男が甘やかされてることがある。能動的に家族に関わることが必要である。

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2026年09月13日

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パートナーとの関係性を考えるヒントになる本だった。働くことや育児と、夫婦生活を両立させるのはやっぱり難しいと感じたし、実際感じつつある。そこで大事なのが社会においての一般的な夫婦関係を外側から見ていくことと、自分たちの夫婦関係を照らし合わせていくこと。そして自分自身を見つめ直すことなんだと思う。前半はどうしても書評っぽくなりがちでなんの話?と思ってしまうかもしれないけれど、しっかりテーマに沿っていて、大学の講義とかで聴きたいなと思える良い内容だった。
ただ、時間を置くことが前向きに提示されているけど、自分の親世代って時間を置いた故の熟年離婚もあるよなぁとも思った。まあそれは時間をおいて話し合いをしなかった結果なんだろうけど、時間を置けばおくほど話し合うことが難しくなることもあると思う。結局は時間を置くのは手段の一つで、話し合うことありきなんやろうな。公と私を切り分けすぎずに良いところ取りのやり方があるように思う。ハイブリッドな夫婦関係がテーマの作品は出てこないだろうか。けどうまくいってしまうとドラマにならないもんね。

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2026年09月09日

Posted by ブクログ

三宅氏が著した書籍を読むたびに、情報量の多さ、それを端的な言葉で言い換えながらわかりやすくまとめ上げる能力に感嘆する。夫婦または父子、母娘のコミュニケーションが主題に置かれていたので、自分の私生活や仕事との向き合い方と重ね、見につまされるような感情を抱いた。
これも毎度のことだが、三宅氏の本を読むと、取り上げられていた本を読みたくなる。これまでなかなか手を出せていなかった村上春樹を読んでみようか。

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2026年09月08日

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彼女の指摘は今の私たちにとっては非常に心当たりが多いところであり、現代の社会の問題への指摘とも言える。
忙しい現代だからこそ自分の時間が必要であり、半身社会であるべきだと前著でも述べていたことである。
夫婦関係のつながりの薄さの背景は、忙しさと社会的役割が関係している。
親密な関係は2人では解決できない、共同性につながる公的な時間と、親密性につながる私的な時間が必要になってくる

夫婦、親子、友人などいろいろな形があると思うが、一対一のナイショの関係は確かに相手にわかって欲しい、と終わりのない欲望でわがままになる。
元々相性が良く喧嘩もない素敵なナイショの関係も確かにあるのだとは思うが、みんながそういった良好な関係なわけではなく、相性が合わないとも違うようだ。
相手と自分もずっと今のままなわけがない。お互いの変化を認めつつ、他コミュニティにも顔を出すことが必要だと。
すぐ白黒付けるのが正解というわけではなく根性も必要そうだ

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2026年08月29日

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人間関係は時間がかかる。自分の時間を持つこと、時には第三者の話を聞くこと。忙しい時代の時間軸からたまにずれること。

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2026年08月27日

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村上春樹論や、ブックガイドとしては面白かった。でも夫婦論としては少し物足りない感じ。
夫が沈黙するのは論外だし、仕事が忙しくて(夫婦ともに)時間が取れないというのは、日頃からよく思う問題だから、特に目新しくなかったんだと思う。

でも最近話題の本や映画の解説はおもしろかった。


・アイのなかで前提となるのは「愛のなかでもっとも強いものは母性愛である」という認識

・親になるというタテ方向の「責任」の問題と、夫婦が向き合うというヨコ方向の「関係」の問題を、同時に描くことは、そんなにも難しいのだろうか?

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2026年08月26日

Posted by ブクログ

冒頭の入り口は実体験や見てる・読んでる作品に対しての知見のなさからわからない部分も多かったけど、公私の話からグッと距離が近づいた。公私を分けてるようで分けてない、全て自分に内包するにも限界があることを改めて理解。

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2026年08月25日

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「夫婦間のコミュニケーション不足」というテーマの本かと思いきや、「村上春樹作品で描かれる夫婦から読み解く夫婦論」がメインの印象。
…と思って読み進んでいたら、あとがきで三宅さんご自身が「夫婦というテーマで読む村上春樹作品が裏コンセプト」と書かれていました。
村上春樹作品を読んでいたら、もっと分かりやすかったのかな。

第4章では、村上春樹から少し離れて、現代における労働と私生活との時間のバランスについて書かれていて、共働き夫婦である自分たちには耳の痛い話だったけど、勇気づけられた。
いったん仕事から離れて、夫婦や自分と向き合う時間を、臆せずどんどん奪還していこうと思った。

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2026年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村上春樹著書は苦手意識が強く未読が多いので、読むのに苦戦した。

第2章「夫婦と沈黙」での「ねじまき鳥クロニクル」の解説から、黙る夫とディスコミュニケーションを感じる妻の対比を通して考えさせられることは多かった。「あなたは私と一緒に暮らしていても、本当は私のことなんかほとんど気にとめてもいなかったんじゃないの?あなたは自分のことだけを考えて生きていたのよ、きっと」 この著を読まなければ出会えなかったと思う一文。

第4章「夫婦と時間」で解説されていた山本文緒の「なぎさ」は面白そうなので読んでみようと思った。東畑開人の「何でも見つかる夜に〜」はずっと気になっていたのでこれを機に読もうと思う。

お互いの深部を打ち明ける=傷つけあうこと
共同性のあるシェアの関係でいるよりも、多少のリスクは伴うが唯一無二を理解しようとする親密性のあるナイショの関係の方が、傷つけ合いによって関係が更新されるため長続きする
なるほどな〜、

そして、「公」的な振る舞いを身につけた人が「私」的振る舞いを拒否することが、夫婦を困難にするというのは、公私逆も然りだと思う。そこで出てきた「ワーキング・ライフ・インテグレーション」!私が言語化できなかった感覚がここにあった〜〜〜

ここまで壮大に夫婦内でのディスコミュニケーションを脱することの困難さを連ねられたところで、ではどうすればいいのか〜〜、、ともやもやは残るが、、かなり説得力のある、考えさせられた1冊だった。

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2026年08月18日

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村上春樹を軸に、ドラマ「海のはじまり」や映画「君たちはどう生きるか」「ファーストキス」まで。知っている作品の見方を増やしてくれたり、知らない作品を読んでみようと思わせてくれたり、そんな一冊。

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2026年08月16日

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村上春樹作品を取り上げているとのことで、気になった本。

自分が当たり前に「面白いなー」と読んだ本で、様々な考察ができることに驚く。

読書経験や知識が豊富だと、同じ作品でも楽しみ方が広がるんだなぁ。
積み木で遊んでいるところに、レゴブロックを持ってこられたような気持ち。

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2026年08月13日

Posted by ブクログ

夫婦は同じ方向を向いて進むものと、何かで見た記憶があるけれど、まずお互い向き合わないと同じ方向すら向けないのではとの気付きを得た。

我が家は恐らく【仲が良い】夫婦だと思うのだが、どちらも同じような業界で一般的なサラリーマンとは異なる働き方をしていて且つ子なし夫婦であるので、毎日お互いの「公」についての会話が多い夫婦であることが要因な気がしてきた。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

労働について、三宅さんの本を読むと気づきが多い。何となく分かってはいたものの、言語化されてることで、読んだ時に自分の考え方は唯一無二ではないのだと気づきました。仕事の意味を問うほど、気づけばもっと仕事をやりたくなってしまい、私的な時間(本来多くの時間が必要)が労働で植民地化されてしまう困りごと。もっと、早くこの本に出会えてれば良かった。そして、職場の人にも読んでもらいたい一冊です。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

かつての日本では、「夫は外で働き、妻は家を守る」といった標準的なモデルや、専業主婦家庭を前提とした社会システムが定着していた。しかし、共働き家庭の急増や女性の社会進出が進む一方で、長時間労働やワンオペ育児、税制・社会保障制度など、従来の「夫婦モデル」を前提とした社会構造自体は十分に変化していない。

そうしたミスマッチによって「生活を共にするパートナーシップとしての夫婦」が実質的に成立しづらくなっている現状を指摘している。仕事や子育てに追われて互いの関係性を深める時間やゆとりを失い、家の中に「夫婦という関係」が不在化してしまう現象や、単身化が進む社会構造に光を当てながら、これからの時代に必要なパートナーシップや家族のあり方を問い直した本。

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2026年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なぜ働いていると本が読めなくなるかが、花束みたいな恋をしたについて引用しまくってるとしたら、この本は村上春樹を引用しまくってる

確かに言われてみると、親子やシングルマザーをテーマにする作品が多い。男、ないしは夫婦をテーマにする小説に心当たりがない。夫婦問題もあるとしたらすぐ不倫。

売れないタイトルに名前を変えるとしたら、村上春樹から考える夫婦像かな

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2026年07月22日

Posted by ブクログ

割とタイムリーに自身の問題と重なっていたので、興味を持って読み進められた。いつも(と言っても3冊程しか読んだことない)の三宅さんの書き味とは少し違っているなと思いながらも、割とこっちの方が好きかも。少しの湿気も帯びつつも、ライトな書き味が何となく雨上がりに晴れた森の匂いの感じがして。

ただ、あとがきにもあったけど、この本の感想を一言で言うなら『村上春樹論』。
正直村上春樹にあまり思い入れがない私(なんなら若干苦手意識がある)からすると、「ずっと村上春樹の話やなぁ……」と若干食傷気味に……。

でも題材も面白いし、読み進めやすいし、今男女間の問題にぶち当たってる友人が居たらオススメする!

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2026年09月18日

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三宅香帆さん村上春樹好きやな〜の一冊w

「夫婦間のディスコミュニケーション」という社会が抱える問題を村上作品を通して読み解いていく

だがしかーし!

わいはこの三宅香帆さんの批評家精神溢れる一冊を読みながら、ちょっと本筋とはズレた問題について考えていました

曰く「なぜわいは村上春樹を読まないのか」問題です

村上春樹と言えば今年こそはノーベル文学賞と言われ続ける日本を代表する作家であり、おそらく戦後日本で最も読まれた作家であります

だがわいはその村上春樹さんを一作も読んでいません
また今後読む気もありません

なぜなのか?

ちょっと考えてみた

先に言っておくと、それは村上作品が難しいとか面白くないとかいう理由ではない
というか読んだことないので、判断できない

つまりわいが村上作品を読まないことに村上春樹さんは一切の責任がないのだ

では責任はどこにあるのか

それはたぶん「空気」だ

「世の中」や「社会」と言ってもいい

外部からの強制力が働いている気がするのだ

それは「村上作品を読んだら、答え合わせをしなくてはならない」と言う強制力だ

この作品にはどんな社会問題が投影されているのかを各々が考え、共有して、答え合わせをする
そんな風潮がないだろうか

いやいやもうそんな読解力を試される読書なんかしたくないのよ

そもそも村上春樹さんが、いつ私の作品には、時々の社会問題を投影した内容になっていますって言ったのよ
いや村上春樹さんの言動を逐一チェックしてるわけじゃないので、もしかしてどっかで言ってたらごめんやけど

村上春樹さんは書きたいように書いてるだけ(たぶん)
なのでわいは読みたいように読む
その結果何か浮かびあがってきたら、それはそれでいいじゃない

そしてここまで考えてきて浮かびあがってきたのは、本作の「夫婦間のディスコミュニケーション」という問題から、目を背け続けるわい自身の姿なのでした(;´д`)トホホ…

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

ドラマ「Tシャツが乾くまで」を視聴中にて、タイトルが気になって読んだ。
「考察する若者たち」のときと同じく、やはり黙るのではなく自分の言葉で語ることが大切なのだとあった。
でも夫婦のディスコミュニケーションは長く続いてきた分業の副産物であり、社会が変わっても全てが変わるわけではないということがよくわかった。

あとは参考にするフィクションに村上春樹を多用されていたので、全然読んだことない私も触れることができてよかった。村上春樹ってこんなメタファー祭りなんだ、そう捉えて読むと面白いのかも?(ガイドつけて欲しい)

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

最近なんとなくYouTubeで見かけことが増えた三宅夏帆さん。
TBS CROSS DIG with Bloomberg の動画、【夫の寝顔が無理になる理由】というタイトルが気になり視聴し、この本を紹介していたので初めて読んでみた。

村上春樹の引用が多く、全く読んだことのない私は脱落しそうになったけれど、後半で東畑開人さんの著書の引用など出てきてから面白くなった。読み切れてよかった。。

あとがきに、この本の裏コンセプトは「夫婦というテーマで読む村上春樹作品」と書かれていて納得してしまった。笑
(もはや副題に入れた方がいいレベル)

小説での夫婦の状況をそのまま社会情勢と当てはめるのは短絡的だけれど夫婦やパートナーシップを考える上でのきっかけにするには良いと感じる。

夫婦などの親密な関係性は唯一無二の関係性だからこそ傷つけ合いもするが、時間をかけて修復していくことで関係性をアップデートできる。
いま私自身は小説を読む「私」の時間がたっぷりとれているけれど、また忙しくなってその時間がなくなって「公」に侵食されてしまったらどうなってしまうのだろうと思う。

本の中で紹介されていた村上春樹さんの『ねむり』や東畑開人さんの『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』は是非読んでみたい。

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

村上春樹をほとんど読んだことがないので、坂元裕二以前の作品の紹介はドライブ・マイ・カー以外ほとんど分からなかったので、あらすじだけの紹介で分かる範囲で読み進めた。結果として労働の話であって、三宅さんの領域にうまく引きずり込んだなという印象です。公私のバランスをみたとき、現代は公が私を大きく喰うという構図を問題視している。でも公がなくなるとそれもそれで歪な人間関係になるのだよなぁ、何事もバランス。夫婦の向き合えない現実は、いま話題のTシャツが乾くまでにも共鳴してる気がする(完全なる偶然)

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2026年08月27日

Posted by ブクログ

最近クロスディグというポッドキャストを聴いていて、三宅さんが新刊を出したことを知り買ってみた。ベストセラーの本の名前は知ってたが初めて三宅さんの著書を読む。

小説やドラマ、アニメや映画などで描かれてきた夫婦の姿を通して、夫婦や親密性のある関係に着いて考察した一冊。村上春樹の作品の引用が多いが、日本でもっとも作品を読まれている著者の一人であるため、時代や社会の共感を得られているのだと感じた。私自身は村上春樹の小説は読んだ事が無かった(ドライブ・マイ・カーは映画で観た)ため、この機会にチャレンジしてみようと思う。

さて、この本では夫婦の関係性をもとにして、親密性と共感性、公と私、ワークとライフなど夫婦にとどまらない話題に及んでいた。とくに、最終章に書かれていたハルトムート・ローザの労働と生活に関する意見が興味深い。マルクスが指摘した古典的近代労働モデルが、労働と余暇を分断し思考停止な形で労働をさせることによる長時間労働を可能にさせたのに対し、近年の労働モデルは労働と余暇を結びつけ労働に対して個人が積極的に意味づけをさせ、高いモチベーションにより長時間労働を可能にさせるというものであった。これを余暇の植民地化と呼ぶ。この新しいモデルに基づいた考え方に私も間違いなく影響を受けていた。休みの日に仕事の事を考えすぎたり、無駄に過ごすことに罪悪感を感じたりしていた。

このことこそ、公にしか生きられて居ないことの表れだろうと思う。著者はこういう時代の中、労働のスピードを低下させるのではなく、あえて私の時間、親密性のある時間を過ごすことの重要性を説いている。

夫婦のディスコミュニケーションは会話によって改善されるべきという言葉の中には、即効性を持った効き目があるように感じられると著者は述べる。
そうではなく、会話や傷との向き合いには時間がかかるのだということを忘れないようにしたい。
そのため、公に身を置き続けるのでさなく、あえて私の時間を取ることが重要なのだと。

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2026年08月18日

Posted by ブクログ

題名と作者に惹かれて買ったが、村上春樹ばかりで、本人も書かれていた通り、少し重めの内容。ただ夫婦間の移り変わり、女性視点での感覚、といったものは少し掴めたような気がする。
他方、村上春樹未読だったが、こんな感じの話なら読まなくて良いかな…となった。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

最近ずっと購入している三宅さんの新刊。残念ながら、村上春樹作品が好きではない自分には合わなかった本でした。主にですが、村上作品を分析しつつ、夫婦の関係性について述べた内容ですが、そもそも紹介している作品を知らないのでというところと、どうにも村上作品がわかりにくいという苦手意識があり、話の内容がスッと頭の中に入ってこなかったという感じです。それでも、村上作品から離れた、終盤の親密性と共同性の話は、なるほどなぁと感じました。

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2026年08月15日

Posted by ブクログ

村上春樹をほぼ読んできていない自分としては、分からない部分が多かった(引用あってもピンと来なかった)
三宅香帆さんの、仕事についての生き方とかは読んでいて好きなので今回もなるほど…と思いながら。
言われてみればシングルマザーの話多かったんだなぁと自分が観てきた作品を思い出したりしました。

結婚解消も出来る、しなくてもいい、関係性を続けても良い、なんか日本って結婚っていう言葉に囚われすぎてるのかもねぇ、なんて独身の自分は呑気に思った。

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2026年08月11日

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