川添愛のレビュー一覧

  • 日本語界隈

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    日本語の魅力やモヤモヤを、身近な事例を通して考察してゆく対談集。擬人化された言葉たちが、己の不本意な扱いに愚痴を溢すという、ふかわりょうの短編小説が面白い。母語が日本語で良かったと痛感させる一冊。

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    2025年01月07日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    タイトルと表紙に一目惚れして手に取った一冊。
    言語学者である著者が東京大学出版会の発行する冊子『UP』に寄稿した内容をまとめたもので、言語学の観点から様々なトピックについて語っています。
    プロレスやダチョウ倶楽部、コロナ禍の散歩の楽しみ方等、トピックは身近なものばかりで親しみやすく、それらに対して腰が低いながらも言語学の視点であれこれ語る文章にはクスリとさせられます。
    言語学者を名乗ることに対してやや自虐的なところもちらほらありますが、中でも自分が「ふふっ」と思わず声を出した一文を添えさせて頂きます。

    「言語学者に言葉のセンスを要求するのは、植物学者にフラワーアレンジメントを頼むようなものだ

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    2025年01月05日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    著者の本は何冊か読んでいたので本書も手に取りました。言語学という、素人にはとっつきにくいテーマを、なんとも面白おかしく、しかし真面目に論じている本でした。ちなみに著者はプロレスファンということで、格闘技用語がタイトルに使われているだけでなく、プロレス好きなら誰でも知っている、ラッシャー木村の「こんばんは」事件を真っ先にとりあげています。またプロレス技にどんなワードが使われているかの分析や、ユーミンの「恋人がサンタクロース」はなぜ恋人「は」ではなく恋人「が」なのか、またAIはダチョウ倶楽部の熱湯風呂のギャグでおなじみの「押すなよ」を押せと理解できるのか、など興味深いテーマが多いです。とにかく肩の

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    2024年12月30日
  • 言語学バーリ・トゥード Round 2 言語版SASUKEに挑む

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    エッセイとしてのキレがめちゃくちゃ良いのですきなのですが、大規模言語モデルの説明がさすがにたいへんにわかりやすかったです。

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    2024年11月24日
  • 言語学バーリ・トゥード Round 2 言語版SASUKEに挑む

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    日常生活のアレコレを、言語学的観点から解説してくれる本書。文章はもちろん、妙にリアルなイラストも素晴らしい。
    著者は「日本語は(他の言語と同様に)素晴らしい」と言い切ってくれており、自虐的にならずに素直に読める。
    最初の「気楽な文章が、気楽には書かれていない」という告白」から、「接頭辞たち(!)が語るあとがき」まで全編一読の価値あり。読み返しにも耐えうる内容。
    連載が続いているので、Round3 が今から楽しみだ。

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    2024年11月17日
  • 日本語界隈

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    ふかわりょうとの対談で日本語の面白いネタが聞けて刺激的。著者の他の本よりもとっつきやすくわかりやすい面が多かった。
    また時間をあけて読み直そう。

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    2024年10月20日
  • 言語学バーリ・トゥード Round 2 言語版SASUKEに挑む

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    前作と同様に気軽に読めて面白かった。
    川添さんは、「日本語を話す人の無意識レベルの知識」の研究者。

    言語学の話題から直ぐに脱線するが、脱線する方向がプロレスなのでプロレスファンには嬉しい。
    プロレスラーの発する言葉を分析したりするのだが、その時の状況を知っているので理解しやすい。

    例えば、「お前を倒すのに3分も要らねえ。5分で十分だ!」
    これは「日本語は非論理的な言語なのか」の章で引用された、プロレスのあるシーンでのセリフ。
    言われた猪木が何も言い返せない支離滅裂さが実に味わい深い。

    第3章に「死語」の話題が出てくるが、私的に「これは死語か?」と思う言葉が最近増えている。
    アベック、ドン

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    2024年10月02日
  • 言語学バーリ・トゥード Round 2 言語版SASUKEに挑む

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    第一弾を凌駕する面白さ。

    03言語に引導を渡す者
    04あるあるネタはなぜ人を笑顔にしがち♪なのか
    05最高にイカすぜ、倒置は!
    のあたりは、電車の中で思わず噴き出してしまう行も多々あった。

    10話題のAIをちょっと真面目に解説してみる
    は、勉強になり感心しきり。

    ただ、人に勧める時にうまく内容を説明しづらい本。
    とにかく堅苦しくなく読めて、面白いから!としか言えない。

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    2024年09月27日
  • 言語学バーリ・トゥード Round 2 言語版SASUKEに挑む

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    相変わらずの面白さ!
    さらさらと読めるけど、思わず笑っちゃったり考えさせられるところも多く、印象に残ったトピックも多かった。

    レイザーラモンRGのあるあるネタ、実は素人が考えられるレベルじゃないというのも初めて感じたし、
    古い言葉を聞いて「イタい」思うための必要条件は、「それが使われていた時代をリアルタイムで知っている」ということというのも言われてみれば確かに!と感じた。
    "それに乗っかったことを自分の「黒歴史」あるいは「若さゆえの過ち」と認識させてしまう効果があるのだろう。" …うっ…わかるし、そんな死語と感じてしまう言葉なんていくつも思いつく…

    "咎められ

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    2024年09月25日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    「言うことが何でも分かる」ロボットを開発したいイタチの物語を軸に、自然言語処理とは何か? AIにはどんな技術が組み込まれているのかがよく分かる一冊。
    楽しくてオモシロイ。
    現状の技術では、AIに学習させる素材をどう用意できるか、その素材の質をどう担保するかが難しい。ここをブレークスルーできる技術は可能なんだろうか?

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    2024年09月23日
  • 世にもあいまいなことばの秘密

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    かの有名が「頭が赤い魚を食べる猫」をはじめとして、日本語のあいまいさをこれでもかと取り上げ、わかりやすく解説してくれる一冊。新書でこのサイズにおさまるのが素晴らしい。なるべく誤解を避けようとして頻繁に推敲する自分のような人間以外にもなるべく読んでほしいのだが、そもそも言語に興味がない人が手に取るはずもなく、果たしてどれくらい届くのやら。

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    2024年08月20日
  • 世にもあいまいなことばの秘密

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    最初は 漫才の話 掛け合い言葉の話かと思った 本書の中にも出てくるが 今でも 漫才のネタとしてあるのではないか?
    言葉を区切る位置を変える 誰かという表示も 省略する それだけで全く 異なる意味で伝わることになる
    読み進めて 行くと 次に 思い出すのが ニュースピークの話 (ジョージオーウェル
    言論統制することは 思考の自由を奪うことである いいか悪いかの判断は難しいのだが 言葉は時代とともに変化する
    終盤にいたり 著者はコンピューターの言語学者 AI に関与しているのだということがわかる
    ここでは曖昧さがあってはいけない世界である 言い間違いの偶然はありえない それは意図したものである

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    2024年07月30日
  • 聖者のかけら(新潮文庫)

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    川添さんの本だ、と思って読み始めた。
    だから、内容面について特段知識もなく、中世イタリアへの関心が特にあったわけでもない。
    さらに言えば、ミステリもそれほど好きではない。

    が、一ページ目から、中世イタリアの世界に拉しさられる。
    とても面白いのだ。
    今年の一番の収穫本だったかもしれない。

    物語はアッジシのフランチェスコの遺体が消えたという騒ぎから始まり、謎解きが始まっていく。
    イタリアの修道院の雰囲気、各会の相互や法王庁との関係、何より聖遺物に対する一般の人々をも巻き込んだ熱狂的な信仰。
    そういったものが描かれていくのだが、知識ゼロでも全く問題なく理解できるように書かれている。
    アッジシのフ

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    2024年07月28日
  • 世にもあいまいなことばの秘密

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    思わず「あるある!」と言いたくなる曖昧な言葉に納得する。言葉の面白さにハマってしまう。高校生におすすめしたい。

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    2024年06月12日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    言語学という私が学生時代にも敬遠していたテーマをユーモアあふれる文章で記した一冊
    筆者の周りで起こった些細な出来事から言語学の世界への導入が見事で、面白い講義を受けているような感じで読み込めます
    AIは絶対に押すなよを理解できるか、と前提の話、たったひとつの冴えたanswerは必読

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    2024年05月21日
  • 世にもあいまいなことばの秘密

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    「明明白白」に対する「曖昧模糊」こそがことばの宿命だという言語学者川添愛。私たちが何気なく使っていることばの曖昧さを分類し例示する本書はさすがバーリ・トゥード。頭の中が整理されたというよりはかき回された感じ。

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    2024年05月08日
  • 聖者のかけら(新潮文庫)

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    最高にスリリングなミステリー!
    キリスト教内の複雑さや歴史について凄く勉強になりました。
    登場人物も魅力的で、主人公のベネディクトが精神的に成長していく様子にも心動かされました。

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    2024年04月13日
  • 世にもあいまいなことばの秘密

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    身の回りの事例を広く拾い集めて、わかりやすく言葉の曖昧さについてまとめてあった。「広く」の範囲もずいぶんなもので、日常会話からネットミーム、芸人のネタ、戯曲まで、川添氏の守備範囲が本当に広い。日常に潜む言語の曖昧さは「ワハハ」「おい」「いやいや」と、適当に流すか、流さなくても説明できないことが多いのだが、これは教科書にできるレベルにわかりやすい。

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    2024年03月28日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    人が話す言葉の意味や意図を機械が正確に処理するためにはどんなハードルがあるかを、一つずつ順を追ってわかりやすく、しかも物語(おはなし)仕立てで楽しく、説明してくれている。これを読めば、一世を風靡している大規模言語モデルのAIと言えども、それがどんなに進化したとしても、できること(内容・分野・場面)は限られるだろうことがよくわかる。

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    2024年02月07日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    意外と簡単なこともAIにはわからない、どころか知性があるかは推測しかできないんだなぁという感じ。多分それが合ってるのかもしれない。

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    2024年01月10日