【感想・ネタバレ】言語学バーリ・トゥードのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月11日

分かりやすく興味深い内容だった。助詞の「は」と「が」の使い方については、前後の名詞の関係が随分と変わってくるという説明があり、とても納得した。会話のほとんどが雰囲気で成り立っているのだなと考えさせられた。

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Posted by ブクログ 2023年11月21日

東大出版会がだしてる広報誌に連載されてる言語学コラムを書籍化したもの。
言語学専攻としてはめちゃくちゃ面白かった
「言語学者は日本語の誤用に厳しそう」とか「恋人はサンタクロース」「恋人がサンタクロース」どっち?とか、わかるーーってなったりなるほどーってなったりするし、砕けた感じの文体だから読みやすい...続きを読む
言語学系のコラムちっくな本やっぱり好きですわ。もっとよみたい

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Posted by ブクログ 2023年09月23日

(言語学)の勉強する振りして実はただクスクス笑いたい、つまり私は真面目で意識高い系で勉学に励むんですってスタンスを保ちつつ漫画読みたいようなヒトに向けられた本です。

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Posted by ブクログ 2023年08月21日

「言葉」とその周りにあるあらゆる情報を(推測を含め)分析するとこんなに面白いんですね。私も、恋人「は」サンタクロースだと思い込んでました。著者のキャラも相当面白いです。何回か思わず吹き出してしまいました。round2待ってます。

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Posted by ブクログ 2023年06月19日

ソシュールに関する小ネタを探して、必要があって読みました。川添さんの本は初です。
ところがどっこい。ソシュールさんはちぃ〜とは出てくるが、良い意味で想像を裏切られました。
当初の目的は果たせそうになかったけど、普通に面白くて読んでしまった。
軽妙な語り口調、何かどこかで読んだことがある感じだな〜と思...続きを読むったら、さくらももこだ。川添さんは、言語学界のさくらももこさんと言ってもよいのではないでしょうか。
(さくらももこさんが少女漫画家の中でもアウトサイダー的にご自身を認知されていたあたりも、川添さんに重なる。)
夫が「は」と「が」で卒論を書いた言語学徒であったこともあり(まさに底なし沼!)、親しみを感じつつ楽しく読ませていただきました。

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Posted by ブクログ 2022年11月27日

すごく楽しかった!
硬い文章かと思いきや、何度声を上げて笑ってしまったことか。プロレス知識がない私でも、存分に楽しめました。
とにかく、文章が面白すぎです。面白いのに「なるほど〜」と知識も得られてとても満足。挿絵も良かったです。

「08 たったひとつの冴えたAnswer」
リアクションに困るシチュ...続きを読むエーションは、まさに最近気になり出していたことだったので、コピーして手元に置きたいくらいでした。(ちなみにGLAYと氷室氏には全く興味がありません)。

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Posted by ブクログ 2022年10月30日

「AIは『絶対押すなよ』(熱湯風呂の上島竜平)を理解できるか」

これだけでも、興味深い。

そして表紙には、ラッシャー木村、アニマル浜口、藤波辰爾、長州力がいる。

「退屈なヤツはプロレスで遊べ!」

週刊プロレスがかつて掲げたキャッチコピーを思い出す。

著者は言語学を専門にする、昭和生まれのプ...続きを読むロレス好き。

本書は東京大学出版会が発行している「UP」(ユーピー)に連載されたコラムをまとめたものだ。

「だだし、筆者の連載はどちらかというとイロモノ枠で、フルコースの途中に出てくる『お口直しのシャーベット』程度の位置づけである」

「できれば、最初から『箸休め的な内容しか載っていない』ことをご了承いただいた上で、読むかどうかをはご判断いただきたい」
(「この本を手に取ってくださった皆さまへ」より)

・ラッシャー木村の「こんばんは事件」の謎に迫る。

 なぜ普通の挨拶が、ファンに語り継がれる事件になってしまったのか。

・たったひとつの冴えたAnswer

 氷室京介とTERUの対談に読む、相手を思う「心」の大切さ。

・藤波辰爾には、その得意技だけでなく、すべてに「ドラゴン」がつくのか。

 ドラゴン・スープレックス、ドラゴン・ロケット、ドラゴン・スリーパー、ドラゴン・リングイン、ドラゴン・ストップなどなど。

難しいことをわかりやすく伝える力。

目に見えないこと、気づかないことの根源に迫る探究心。

心優しき感性から生まれるユーモア。

気軽に読めて、たくさんの気づきがある好著。

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Posted by ブクログ 2022年07月26日

「AI」と「言語学」と「バーリ・トゥード」というキーワードに惹かれて読んでみた。
本書は『UP』という冊子の1回10ページ程度の連載を寄せ集めたもので、「AI」と「言語学」について掘り下げてみようという意志は全くない。
本文中で著者が書いているとおりで、実質的には単に川添愛さんが普段考えているバカ話...続きを読むを披露しているだけだった。

だが、言葉に対して感じる自然さ/不自然さ、正しい日本語/正しくない日本語、について考えさせられ言語学の雰囲気がふんわり伝わって来た。

プロレス好きな人にとって「時は来た!」と「こんばんは!」は特別に印象深く微笑ましい言葉でしょう。
両方とも見ていた私は、言葉を発した本人だけがくそ真面目で、その場の雰囲気になじまず浮きまくっている姿に思わず苦笑した記憶が蘇る。

本書では、興味をそそる言葉が幾つか取り上げられていて、その言葉の意味することを考えている。
著者は、「恋人がサンタクロース」を「恋人はサンタクロース」と勘違いしていたようだが、私は最初から「が」を少し強調するような感じで聴いていた。
「は」で聴いていたら、インパクトが小さかっただろうという気がする。

「絶対に押すなよ!」という日本語の意味と、話し手が聞き手に伝えたい意図のズレはAIには非常に分かりにくい。
最近読みふけった益田ミリさんの「僕の姉ちゃん」のおもしろさも、言葉の意味と意図のずれによるものだと気が付いた。
女子の言葉を額面どおりに受け取って、意図を察っすることの出来ない男子のネタがまさにこの構図だ。

「パンにおいしい」とか「海老名市最高層を、住む」など、どこか引っかかる言葉の謎解きもしてくれる。

川添愛さん、オモシロい人だというのが本書を読んだ印象。
プロレスが純粋に面白いということを理解しているのも素晴らしい。
気の滅入るニュースや言葉による罵り合いにうんざりした時は、プロレスのような物理的な「どつき合い」に癒されるに限る。
プロレスでは放った言葉の責任はすべてレスラー本人が背負うし、何よりもプロレスの勝負には自分が巻き込まれる心配がない。
などと、プロレスの話題が盛りだくさんなのも良い。

全体的におふざけキャラの語り口だが、行間から言葉に込められた想いを適切に受け止められていますか、という問いかけが伝わって来る。

「言葉は生き様、心を表す。」ゆえに、AIは「絶対に押すなよ」を理解できないと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年07月11日

めちゃんこ面白かった。
と、つい第一声から昭和っぽくなってしまうのだが、昭和の似たような世代に地方で育ったコンセンサスをなんとなく共有して読んだのも加味してかあまりに面白く一気読みであった。
内容は言語学をネタとしてはいるものの軽いエッセイで読みやすい。が、そこに何の必然もなく(著者的には必然なのだ...続きを読むろうが)大容量のプロレスネタおよびユーミン・氷室京介・エマニエル坊やなどの絶妙に古い芸能ネタが混入されていてなんとも独特な味があってクセになるのである。
このプロレスに対する偏愛と韜晦と鋭い切れ味の文章が個人的にはナンシー関を思い出させてたまらなく、もっと売れて週刊誌あたりでバンバン書いてはくれないものかと妄想しながら読んだ。○春とか○潮とか、お好きですよね、こういうの。まあでも世相を言語学で切っちゃったりすると陳腐化しそうだから、『UP』あたりの絶妙な冊子で隔月連載というのがニッチでちょうどいいのかもしれないけど。
また、本文のイラストが大変素晴らしかった。痒いところに手が届くというのか、本文をちょこっと補足してさらにちょこっと膨らましたようなカットが秀逸。似顔絵としてもよく似ていて、YOSHIKIを描いた回は著者ご自身も気に入られていたようだが、とってもナイスでした。イラストは「コジマ コウヨウ」さん。忘れそうなので書いとく。
こんなナイスマッチの連載を組めるということは本文にも登場する編集T嬢はさぞかし敏腕なのであろう。素晴らしい。
ここまでべた褒めであるが、この勢いで家人に薦めたところ、読み始めたものの最初のほうで一度挫折しかけていた。私自身は最初から文体への親和性が高すぎて全く気がつかなかったのだが、どうも途中で微妙に文体というかテンションが変わっているらしい。連載1回めにあたる部分はちょっと表現的に引っ掛かる場所が多くて難儀だったらしいが、2回めからはスムーズに読めたとのことである。なので、最初ちょっと文章が苦手だな、と思った方もしばらく辛抱して読んでみてほしいことである。絶対面白いから。
あと、プロレスネタが多いのが難儀というレビューも散見したが、これはもう諦めるしかない。なんだろう、プロレス好きの女性の著作物は妙に面白いものが多いので好んで読むことも多いのだが、私自身はプロレスは全くわからない。でもプロレスのところはわからなくてさーっと読み流しても大丈夫、真のプロレスファンはプロレスがマイナーで理解されないことも多いと達観しているものなので愛を吐露することはあっても押し付けてはこない。純粋な愛の発露を鑑賞して楽しめばよろしいのです。
で、よくできた言語学的問いというのは各々が説を展開したくなるものらしく、私もどうしても自説を書きたくなったテーマがあった。それは「海老名市最高層を、住む」ってやつである。この本来は「に」であるべきところに「を」を使うキャッチコピーについて「定住する場所(静的)」から「人生の通過点の一つ(動的)」に変わったという仮説が紹介されていたが、違和感がある。
私の仮説はこうである。例えば「入れる」という動詞で考えると、「どこどこ(場所)に入れる」「なになに(対象物)を入れる」で助詞を変えるとその前に入るものが明確に変わる。普通は「住む」という動詞には「を」で示される対象物はついてこないわけだが、あえてその違和感のある日本語を使うことで、この地所はただの居住地ではなく、積極的に選びとってなんなら投資して居住するに値する対象ですよ、という格上感を演出しているのであろう。そして面白いのは、こういう考察を経なくても、なんとなくそのような高級感をこの日本語づかいでみんなが感じるということだ。コピーライターすごいな。
と、とめどなくレビューを書きたくなってしまうほど、本当に面白いのであった。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

笑える読み物として単に面白いし、ネタ的にいろいろ懐かしくもある。内容的には、自虐話への応答について考察した第8章や前提がらみの問いかけの怖さを説いた第9章あたりが印象に残っている。

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Posted by ブクログ 2024年01月07日

タイトルに期待すると裏切られる(言いすぎか)
言語学をネタにした抱腹絶倒エッセイといった感じ。読書の入口がエッセイで今は語学が趣味の自分にとっては最高の一冊だった。Round 2にも期待したい。

追記: 素人の自分には分からないだけで、他の書評を読むと言語学の専門的知見は随所に張り巡らされているら...続きを読むしい。

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Posted by ブクログ 2023年12月30日

言語学は興味はあるのだが、どうも引っかかっていた。筆写の軽妙な筆致により、これが一気に解消した。よい本に巡り会えた。バーリトゥードというタイトルも言い得て妙ですね。昭和プロレスに親しんだ身にとってはジワリくる言い回しも多々あり。

恋人がサンタクロース、回転地獄五輪パート1ーーなんのこっちゃ?な日本...続きを読む語も読んでいて心地よい異空間に入ったような気分になる。コロナ禍でチェコ語を学ぶ話は自分にも似たことがあり、ふむふむと感じた。

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Posted by ブクログ 2023年10月27日

言語学を話しのキッカケにしつつ、面白いことを書いている本。学問への興味が少しくすぐられる感じはあるけど、単純に読み物として面白いという感想の方が強い。

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Posted by ブクログ 2023年07月01日

書きっぷりがざっくばらんで楽しい。個人的にカラマーゾフの兄弟を再読中故、合間の”休憩読書”にぴったりだった。寝る前とか休日一気読みに向く一冊。
日本語の文章における修飾先の曖昧性とか、誘導尋問に使われるような、文章が持っている「前提」の話、会話の中の言葉を相手が知っているかどうか、知っていたとしても...続きを読む、相手が知っていることを前提に話してしまっていいのかどうかという「相互知識のパラドックス」など、軽く流し読みできるネタ満載。東京大学出版会の月間冊子「UP」掲載文をまとめたもの。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

勧めてもらっていた本をようやく。
副題の「AIは「絶対に押すなよ」を理解できるか」が本作を端的に物語っている。大変面白かった。

最初は、東大出版会さんの本をこんなに気軽に読めるなんて…と、なんか感動。
教科書として以外では初めてかも。

目から鱗だったのはこちら。

「フィールドワークの場合、調査...続きを読む対象の言語の話者たちが交通の便の悪い土地に住んでいたりすると、そこに行くまでの中継地点に長期滞在することもあるため、その地域のメジャーな言語を使う必要も出てくるという。さらに、調査対象の言語がごく内輪でしか話されないものである場合、相手の人たちと相当仲良くならないと調査ができないというはなしも聞いたことがある。そんなとき、どうやって打ち解けるのか?という疑問に対する答えは、ズバリ「酒」であった。つまりフィールドワークには語学力だけではなく、肝臓の強さも必要なのだ。…」

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Posted by ブクログ 2023年03月18日

言語学にまつわるあれこれを書いた、カロリーの高いエッセイ集。東京大学出版会のPR誌「UP」に連載したものがベースとなっている。

「この『UP』は比較的安心して好きなことが書けるガンダーラのような場所だ。『UP』の読者の皆様はインテリがジェンスしている人たちばかりだから(←過剰一般化)、少しぐらい変...続きを読むなことを書いても許してくださるだろうと完全に油断しているのだ。」
という調子。

連載の第1回が「『こんばんは』事件の謎に迫る」で、いきなりラッシャー木村の有名な「こんばんは」分析だ。
そのほかにもプロレス界隈の有名フレーズが多数出てくる。
同世代人としてフレーズが流布していることは知っていはいても由来を知らない、それらのフレーズが説明されていて勉強になった。

本書を読んでいて、昭和(後半期)のプロレス関連ワードの強さを思い知った。現代であればネットミームになる題材のオンパレードである。
考えてみれば、プロレスほどキャッチフレーズ、キメ台詞が飛び交う世界は多くない。「マイクパフォーマンス」が興行における一つの要素にもなっているし。

(唐突に感想終わり)

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Posted by ブクログ 2023年02月27日

日常に潜む言語学のあれやこれやを(脈絡なく)軽く書く、連載を元にした本。若干内輪ノリがある。文法や言語学の学説を学べたりするわけではないが、こういうとこに着眼点があるのか、というきっかけになる。著者がプロレス好きなので、例えにプロレスネタが多め。Twitterやデイリーポータルとか出てきて、幅広くチ...続きを読むェックしてる、気軽だしクスッと笑えたりして面白かった。日本語を修士までやった身としては、仮説を出しては否定しまくるとか、身の回りのグレーゾーンの日本語を探す習性とか、身に覚えがあるw

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Posted by ブクログ 2023年02月01日

おそらく、著者と同年代ということもあり、声を出して笑ってしまうこと多数。電車の中で読むことはおすすめできません。プロレスの知識ゼロなので、当然タイトルの意味も分からず、何か高尚な意味なのかしらと思って読んでいました。大笑いではないけれど、小さな爆発的な笑い。言語学の面白みの世界を少し垣間見たような気...続きを読む分。

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Posted by ブクログ 2022年08月14日

月報(東京大学出版会)に掲載されているエッセイをまとめた本。テーマはとっつきやすいライトなもので文章もギャグ要素盛り込んだタッチで非常に読み進めやすく興味を焚きたてる仕上がり。
プロレス要素多めで理解に及ばない点多々あるがそこはニュアンスだけ汲み取って面白い。

普段気になることを言語学の視点でその...続きを読む思考の導入まで手を引いて導いてくれるし、言語学の魅力を感じた。しかし、言語学者がオラオラ系だとは想像してなかった。

意味論における「前提」を使った問いに対する危うさは、目から鱗でした。どうも押しが強い人の発言て否定しずらいなって思うことがあるけど、この戦法を使わている気がする。そうゆうときは、Yes,Noで答えたら前提は認めたことになるし、前提から否定をする必要があるのだろうけど、そんな反射神経ないな。二回目のデートの約束例も秀逸。「いつ今度会おうか?」というには、会うことを前提としているのだな。感覚的にはうすうす気づいていたけど言葉で解説できているとは、言語学恐ろしや。

日常的なおやっと気になることの原因究明に真摯に取り組むのが言語学の姿勢かと。そこを曖昧にできない曲者が学問の道に進むのだろうなーと、尊敬ですね。

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Posted by ブクログ 2022年07月30日

好みは分かれると思うけど、ハマる人にはかなりおもしろいと思う
と紹介され、読んでみたらハマった。

私も学生時代言語学を少しかじっている。
言語学者に対するイメージと実態は違う!!!!!という話は、実態を知っているため、そうかこんなイメージを抱かれがちなのか、と思った。

プロレスの話が多くて、オカ...続きを読むダ・カズチカくらいしか知らない人間としては何を言っているのかイマイチ分からない所もあったが、川添さんのプロレス愛はひしひしと伝わってきた。

堅い話ではないので気軽にぜひ!

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Posted by ブクログ 2022年06月30日

東京大学出版会PR誌『UP』に現在進行形で連載中の「言語学あるいはプロレス」エッセイ。真面目調の前著『ふだん使いの言語学』とほぼ同時期に書かれていたということにちょっと驚くが、硬軟併せて読むと理解が深まる感じになってちょうど良いとも言える。

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

3.5かなぁ。新刊発売時に気になってたが、タイミング悪く、今読むに至る。内容は作者が雑誌で掲載しているコラムからの抜粋?で、言語学について雑学混じりに解説しているので読みやすい。
「白いギターの箱」と言われたら、白いのはギターなのか、箱なのか?という問いも、言われてみたら確かにどっちとも取れるから面...続きを読む白い。また、表紙にものっている「恋人(は/が)サンタクロース」の勘違いも、見事に自分自身がしていたのが、興味深い。
筆者曰く、名詞➕名詞の文の場合、◯◯(は)◯◯という風に(は)を使う事が多く、(が)を使った文章は珍しいという事が誤解の原因らしい。自分で書いてて理解しにくいので、興味ある人は是非本書を手に取って読んでみて欲しい。また、1番印象に残ったのは、正しくない言葉という考え方ではなく、服と同様、場所によって使い分けをするのが、よいのではないかという事。全然オッケーとか、汚名挽回といった言葉も解釈しだい。なんでも目くじらを立てるのはどうかとの事。そもそも、現代と昔の解釈が違っていたりもするので、正解は時代によって移りゆくもの。フォーマルには正装と敬語を、友人とは、ラフな服装と言葉のチョイスを。

そして、この本読んでいて衝撃だったのが、
ラスト5ページで、筆者が女性と分かった事。
プロレスとか文体で絶対に男性だと思い込んでいたから、驚かされた。

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Posted by ブクログ 2023年11月07日

美しい水車小屋の娘
今はもう動かないおじいさんの時計

これら二つの文章は、形容詞がどちらの名詞を修飾しても「雰囲気」として許容できるアート性がある。しかし、美しいのは水車小屋?それとも娘?など、明確にしなければ、正しい理解には及ばない。一意に決まる日本語を使うか、曖昧さを残すなら「文脈」で読み解く...続きを読むしかない。例題はどちらでも良いという仕掛けにも読み取れる。そういう内容を楽しく伝えてくれるのが本著。著者の川添愛はプロレスが好き。きっと授業も面白いだろうなと思う。

で、問題は「文脈」だ。発言者の個性や脚本の流れ、前例や歴史認識なんかも含む「文脈」だ。英語は多民族で扱うから文脈依存度が低く、明確。日本語は、同じ文化を共有するため、文脈依存度が高く曖昧。

「絶対押すなよー」のアレだが、AIがそれを誤認して、命令に背く方が危険。人間は、その一連の流れを期待して見てしまうが、文脈通りに共鳴できる事は安心感があり、元々は緊張と緩和を演出するお笑い芸なのだろうが、単に緊張もなく、有名な文脈を見れる満足感、文脈を共感できる楽しさだろうか。学術的には深い本ではないが、読み物として、楽しい本だった。

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Posted by ブクログ 2023年05月18日

42
コピュラ文における は と が の違い
西山佑司『日本語名詞句の意味論と語用論 指示的名詞句と非指示的名詞句』

80
今井むつみ『ことばの発達の謎を解く』
広瀬友紀『ちいさい言語学者の冒険』

104
分裂文と誘導尋問

206
しかも、もともと「w」は書き言葉に欠けている「笑いの表情」を表...続きを読むす記号だったのに、そのヴィジュアルが「草」という言葉になって話し言葉に回帰したというのは、かなりレアな現象なのではないだろうか?

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Posted by ブクログ 2023年03月04日

読みやすいが、タイトルにあるAIや言語学的要素は少なめ。
世代が近い同期のおっさんと飲みながら雑談してる感じに近い。

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Posted by ブクログ 2023年01月31日

何に照準を合わせて読んだらいいか迷った。PR誌に連載されているということなので、気楽な読み物として読むと、意外に役にたったり、普段何気なく感じていることの根拠めいたものが書いてあって、きっと、その発見が嬉しく、また読みたくなるだろうなと思う。
書籍として読むと、ハードルが上がってしまうので、プロレス...続きを読むにもあまり関心がない私には、最初から最後まで熱心に読む良き読者にはなれなかった。

内輪ネタが、面白いのではあるが、やはり内輪ネタは内輪ネタなので、悪ノリの感がある。それもまた自虐ネタにしているので、まあ、いっかーと思いつつ読んだ。

でも、散歩の達人のバックナンバーは買ってしまった!

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Posted by ブクログ 2023年01月26日

おもしろいけどちょっとしんどい。
「UP」誌の連載は3か月にいちどとのことなのでそのくらいの間隔で読むのがちょうどいいかも。

spotifayで「恋人がサンタクロース」を確認した。40年間「は」だと思っていた。
あと単語カードも買った。

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Posted by ブクログ 2022年11月13日

東京大学出版会情報誌「UP」の連載をまとめた一冊。言語学としての考察は甘くてたいして面白くもなし、プロレスファンには面白いのかもしれないが、あいにくそっち方面の趣味はないので、よく判らず。強いて言えば、STOこと須藤先生の著作をご紹介いただいたのが一番良かった。

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Posted by ブクログ 2022年10月20日

読みやすく面白いコラム集。「言語学」とタイトルに付いてるが、そんな固いものではない。ちょっと知的な楽しいコラムが読みたければおすすめ。

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Posted by ブクログ 2022年07月23日

声を出して笑ってしまう箇所がたくさんあった。
著者さん独自のたとえや引用がとにかく面白い。
言語学、という全く知らなかった分野への興味が少し湧いたかな。

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