川添愛のレビュー一覧

  • 言語学バーリ・トゥード

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    分かりやすく興味深い内容だった。助詞の「は」と「が」の使い方については、前後の名詞の関係が随分と変わってくるという説明があり、とても納得した。会話のほとんどが雰囲気で成り立っているのだなと考えさせられた。

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    2023年12月11日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    東大出版会がだしてる広報誌に連載されてる言語学コラムを書籍化したもの。
    言語学専攻としてはめちゃくちゃ面白かった
    「言語学者は日本語の誤用に厳しそう」とか「恋人はサンタクロース」「恋人がサンタクロース」どっち?とか、わかるーーってなったりなるほどーってなったりするし、砕けた感じの文体だから読みやすいし
    言語学系のコラムちっくな本やっぱり好きですわ。もっとよみたい

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    2023年11月21日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    うちの娘は語学が好きである。英語とか古文とか、文法の勉強自体が好きらしく、活用とかイディオムとか覚えたりが苦でないらしい。
    これは語学は仕方なく学ぶものでそれ自体はめんどくて仕方ない、という私とはえらい違いである。
    したがって、というか娘はなんとなく自分を文系と思っているようなのだが、いよいよコードさえ書かなくてもAIを使える時代がやってくる。そうなると語学そのものが好きなことはAIの本質理解の上で立派な武器なのでこの本を推薦してみた。そして案の定自分が先に読んでいる。

    川添愛さんの本は何冊目かわからないがこちらも予想どおりおもしろい。「自動人形の城」とほぼ同じタイミングの出版であり、いずれ

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    2023年11月12日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    (言語学)の勉強する振りして実はただクスクス笑いたい、つまり私は真面目で意識高い系で勉学に励むんですってスタンスを保ちつつ漫画読みたいようなヒトに向けられた本です。

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    2023年09月23日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    「言葉」とその周りにあるあらゆる情報を(推測を含め)分析するとこんなに面白いんですね。私も、恋人「は」サンタクロースだと思い込んでました。著者のキャラも相当面白いです。何回か思わず吹き出してしまいました。round2待ってます。

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    2023年08月21日
  • 言語学バーリ・トゥード

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    ソシュールに関する小ネタを探して、必要があって読みました。川添さんの本は初です。
    ところがどっこい。ソシュールさんはちぃ〜とは出てくるが、良い意味で想像を裏切られました。
    当初の目的は果たせそうになかったけど、普通に面白くて読んでしまった。
    軽妙な語り口調、何かどこかで読んだことがある感じだな〜と思ったら、さくらももこだ。川添さんは、言語学界のさくらももこさんと言ってもよいのではないでしょうか。
    (さくらももこさんが少女漫画家の中でもアウトサイダー的にご自身を認知されていたあたりも、川添さんに重なる。)
    夫が「は」と「が」で卒論を書いた言語学徒であったこともあり(まさに底なし沼!)、親しみを感

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    2023年06月19日
  • ふだん使いの言語学―「ことばの基礎力」を鍛えるヒント―(新潮選書)

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    普段意識をしない言葉使いや、言語化して説明が難しい話し言葉、書き言葉を丁寧に解説された良書。専門的な内容を一般の人にわかり易く伝えて頂くことに徹してあり、文章1つ1つが極めて丁寧に記述されている。後段に「言語の難しさはその知識が個人的なものであると同時に公共的なものである点」との視点には大いに感服した。著者の1ファンとしては短い「あとがき」からも本書に対する好意が増した。

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    2023年06月18日
  • ふだん使いの言語学―「ことばの基礎力」を鍛えるヒント―(新潮選書)

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    尊敬する翻訳者さんの紹介で購入。言葉遣いの「違和感」を明解に説明してくれる良書。わかっていたはずの「正しい言い回し」がなぜ正しいのかが理論的に分析され、すっきりと腑に落ちる。日本語を書くこと、話すことを仕事にしているすべての方におすすめできる本。

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    2023年06月12日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    ChatGPTやSiriの音声認識とか原理について、非常にわかりやすく、勉強になる本。人間とは何か、言語とは何か。突き詰めると、会話は結局、パターン化され規則性のあるインプットとデコード、アウトプットで成立する事が分かる。

    私たちの会話の中で重要な雑談。6割が雑談であると言う調査結果もあり、その中身はぼんやりしたやりとり、ぼんやりした理解で構成される。内容の正確さが必ずしも問われない、ぼんやりした言葉にはちゃんと共感してもらった、否定してくれた、興味を持ってくれたと言う自分の都合の良い解釈が成立するのだという。コミニュケーションで大切なのは、一問一答の正答率を上げる事ではないのだ。

    また、

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    2023年06月11日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    言語学者である著者が言葉を理解することの複雑さとAIで克服することの可能性を分かり易く解説した良書。ChatGTP等の生成AIが一斉を風靡している今こそ、言語・言葉の本質を理解することの必要性を認識した。地に足のついた議論に必要な考え、理解をストーリー仕立てで誰にでも判るように説明されており必読の一冊。

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    2023年05月05日
  • ふだん使いの言語学―「ことばの基礎力」を鍛えるヒント―(新潮選書)

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    自分の経験では、言語学の本は以下のパターンがある。
    ①真面目な人が、真面目になって書いた
    ②真面目な人が、面白いと思って書いた
    ③面白い人が、真面目になって書いた
    ④面白い人が、面白いと思って書いた
    川添氏の④を読んだ後に、この③を読んだので、諸所の表現から④を思い出してしまい、①にも読めそうな③なのに④にも読めるという現象が起こった。これでも門外漢にはだいぶ敷居が高いようにも感じるので、④にあたるバーリトゥードを読んでからこの本を読むのが適切かもしれない。
    何にせよ、言語学的アプローチがわかりやすく書いてあったので、言葉を生業にする方にも大変有用に思う。

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    2023年01月06日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    今まで読んだ技術書で1番レベルに面白く驚いた。
    今まで曖昧だったことが、言語化されて細分化されていくことがとても痛快で面白かった。
    ここまでわかりやすく書いた作者さんの力が素晴らしいと思う。
    まるで解決しそうなのに次々と問題が押し寄せるさまが面白く、言語処理がどれだけ難しいことなのかわかった。

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    2023年01月06日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    面白さと、難しさを紹介してくれる稀有な本であった。

    但し、2017年出版の本であり、やや内容に古さが感じられたのは、この分野の進歩が早い証か。

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    2023年01月06日
  • 働きたくないイタチと言葉がわかるロボット

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    機械は言葉を理解できるのか? そもそも言葉が分かるとは何か? という問いに対し、機械に言葉を理解させる仕組みの紹介が、物語形式で書かれており、とてもわかりやすかったです。

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    2022年12月01日
  • 数の女王

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    人間一人ひとりが、固有の運命数を持って生まれ、その運命数の特徴に応じた性質、能力を秘めているという、他に類を見ない独特な着想に基づくファンタジー小説。中世ヨーロッパ風の世界観で、とある王国を支配する女王に養子として育てられた少女が主人公というと、ファンタジーの舞台設定としてはありきたりにも思えるが、そこに運命数にまつわる多様なエピソードを違和感なく見事に取り入れていて、飽きることなく先へ先へと読み進めることができた。

    フィボナッチ数列や友愛数、素因数分解の困難性などは数学を学んだ人であれば知っている人も少なくないと思うが、こんな特徴を持つものがあったのかと驚くような数字もいくつも登場し、数学

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    2022年11月03日
  • ふだん使いの言語学―「ことばの基礎力」を鍛えるヒント―(新潮選書)

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    もっと早く読んでおけばよかった言語学の本。「背景的な意味」「会話的含み」「ゼロ代名詞」「かきまぜ文」などの提示の方法が新鮮で、どれも納得させられた。置き換えテストでの「二つの東京ドーム」のツッコミと、他人との意見の不一致での「タピる」が特によかった。「笑えない冗談」のあたりも、やはり言葉の持つ背景的意味の怖さを解き明かしてくれている。全編を通して掲載されている例文やテストのクオリティが高く、解説もたいへんわかりやすい。付箋33枚!

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    2022年10月06日
  • 数の女王

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    白雪姫の物語に,整数論における特別な整数を盛り込んだ創作。整数論の学習に疲れた頭を休ませるために読んだ。

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    2022年09月15日
  • 数の女王

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    一人ひとりが運命数と呼ぶ固有の数字を持って生まれる世界。その数字を素因数分解(割り算的な)することで相手を呪い殺す力を得た悪の女王が、世界を意のままに操ろうとしている。

    それに抗うのは13歳の赤毛の少女。算術に長けた妖精や森の長と協力して、女王が持つという運命数【ひび割れのない数=素数】を打ち破り、世界に平和をもたらすことができるのか、的なファンタジー話。

    物語において、不思議な性質を持つ様々な数字が困難を乗り切る鍵となります。読み進めることで、整数をかけると元の数字の列が一つずつズレていく巡回数や、植物など自然に多く見られる数字配列のフィボナッチ数といった話題に触れられます。

    紹介され

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    2022年07月13日
  • コンピュータ、どうやってつくったんですか? はじめて学ぶ コンピュータの歴史としくみ

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    コンピュータの中身が、よくわかる!
    数字から始まって、リレー式→真空管→半導体までの流れがあざやか!
    後半の半導体の部分の説明はあっさりしたものだったが。
    AND回路、OR回路などの回路からの、半加算回路、全加算器の説明、ここまで丁寧だと腑に落ちました!
    話の流れも妖精と人間の対話形式でおもしろかったし!
    情報系の勉強を始める前にさらっと読むのおすすめです!

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    2022年06月29日
  • 数の女王

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    剣と魔法の世界を舞台にしたファンタジー。
    ファンタジー世界では「魔法の存在は所与のもの」であるが、川添氏の著作では「魔法等と学術的問題」のリンクが試みられている。
    本作で取り上げられているのはずばり「数」。
    現実のことは全て忘れて物語を楽しみたい、という人には向かないが、様々な「数」の性質を知り、感心したり、面白いと思ったりできる人にとっては、一冊で二度美味しい作品だ。
    文庫化はされていないようだが、多くの人に読んでもらいたいと思った。

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    2021年12月12日