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迷わず読めよ、読めばわかるさ
レイザーラモンRGの「あるあるネタ」はどうしておもしろいのか。「飾りじゃないのよ涙は」という倒置はなぜ印象的なのか。猪木の名言から「接頭辞BLUES」まで縦横無尽に飛び回りながら、日常にある言語学のトピックを拾い出す。抱腹絶倒の言語学的総合格闘技、Round 2スタート!
【主要目次】
この本を手に取ってくださった皆様へ
1.生産者の顔が見える原稿
2.言語版SASUKEに挑む
3.言葉に引導を渡す者
4.あるあるネタはなぜ人を笑顔にしがち♪なのか
5.最高にイカすぜ、倒置は!
6.悪い言葉の誘惑
7.【コント】ミスリーディング・セミナー
8.2023年も“行けばわかるさ”
9.【創作】言語モデルに人生を狂わされた男
10.話題のAIをちょっと真面目に解説してみる
11.【創作】メトニミーのない世界
12.日本語は「世にも曖昧な言語」なのか
13.重言パラダイス
14.日本語は本当に「非論理的な言語」なのか
15.【コント】接頭辞BLUES
あとがき
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
前作と同様に気軽に読めて面白かった。
川添さんは、「日本語を話す人の無意識レベルの知識」の研究者。
言語学の話題から直ぐに脱線するが、脱線する方向がプロレスなのでプロレスファンには嬉しい。
プロレスラーの発する言葉を分析したりするのだが、その時の状況を知っているので理解しやすい。
例えば、「お前を倒すのに3分も要らねえ。5分で十分だ!」
これは「日本語は非論理的な言語なのか」の章で引用された、プロレスのあるシーンでのセリフ。
言われた猪木が何も言い返せない支離滅裂さが実に味わい深い。
第3章に「死語」の話題が出てくるが、私的に「これは死語か?」と思う言葉が最近増えている。
アベック、ドンピシャ、など、聞いたことがない若者にとっては単に知らない言葉。
死語かどうかは、その言葉がどの年代まで伝わるかを実感している年長の人が決める。
俵万智さんは「日本語の使い方が上手いアーチスト」は、3位:中島みゆき、2位:桑田佳祐、1位:レイザーラモンRG、と言う。
レイザーラモンRGの、あるあるネタには「そこに目を付けるの?」と感じる面白さがあるようだ。(私はよく知らない)
「重言」に関する話題も面白かった。
頭痛が痛い、馬から落馬する、は多少のわざとらしさを感じてしまうが、
およそ5分くらい、まず最初に、あとで後悔する、違和感を感じる、といった「重言」表現は普通に受け入れている。
本書は日本語の曖昧さに関する話題も多い。
湯を沸かす、やかんが沸騰している、鍋を食う、モーツァルトを聴く、などは皆おかしな日本語だ。
曖昧なのは言語自体の問題ではなくて、わざと曖昧な表現にして使う人間の問題なのだ。
こうした曖昧さに目を付けて、意図的に読者を騙し注意を引くネットニュースの見出しの作り方も載っていた。
「人気アイドルBを恐喝の疑いで書類送検」→「えっ!アイドルBが恐喝した?」と思わせる。
記事は、人気アイドルBを恐喝したとされる人物が書類送検されたという内容。
最近はアクセス数を稼ぐために、ミスリードを誘うセコイ手法が乱発されている。
あざといテクニックでアクセス数を増やすのではなく、記事の内容で勝負して欲しい。
読者もバカじゃないので、何度か騙されればおちょくられていると感じ離れていく。
見出しも記事の内容も酷いと思うのが「現代ビジネス」と「プレジデントオンライン」。
単にウケ狙いで根拠が薄くガッカリする。
時間の無駄になるので、私はこの2つのWebサイトは読まないようにしている。
最近特に嫌だなと思っているのは、曖昧な日本語を使いこなしている政治家。
〇か×かで答えることはなく、どのようにでも言い訳できる言葉や表見しかしない。
曖昧表現をたくさん知っていると、責任回避能力は有能とみなされるから、皆が真似をするようになる。
はっきりモノ言う小泉進次郎や村上誠一郎が必要以上に叩かれる世の中も困ったもんだと思う。
しつこく文句を言ってくる厄介な奴が鬱陶しいから、曖昧な表現を使うようになるのかも知れない。
言葉の曖昧さは、わざと曖昧な表現にして使う人間の知恵なのだ。
が、言葉の曖昧さを楽しむのは芸人に任せて、政治家や評論家はもう少し明確に考えを伝えて欲しい。
Posted by ブクログ
相変わらずの面白さ!
さらさらと読めるけど、思わず笑っちゃったり考えさせられるところも多く、印象に残ったトピックも多かった。
レイザーラモンRGのあるあるネタ、実は素人が考えられるレベルじゃないというのも初めて感じたし、
古い言葉を聞いて「イタい」思うための必要条件は、「それが使われていた時代をリアルタイムで知っている」ということというのも言われてみれば確かに!と感じた。
"それに乗っかったことを自分の「黒歴史」あるいは「若さゆえの過ち」と認識させてしまう効果があるのだろう。" …うっ…わかるし、そんな死語と感じてしまう言葉なんていくつも思いつく…
"咎められても何が悪いのか分からず「不快に思ったのなら謝ります」といった可燃性の高い謝罪文を発して自ら消し炭のように燃えることになりかねない。"
上の文章とかも、『炎上』にセンスよく絡めまくっていて笑ってしまった。
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