【感想・ネタバレ】「わかってもらう」ということ 他人と、そして自分とうまくやっていくための言葉の使い方のレビュー

あらすじ

「伝わらない」「わかり合えない」が蔓延し、どこかぎすぎすした世の中で、
私たちはもどかしい思いをしています。

思いが相手に「伝わる」先の、「わかってもらう」に至るために――

気鋭の言語学者にして作家として活躍する著者が、
「たいしてわかってもらえない人間」から、
「そこそこわかってもらえる人間」になるまでに得た教訓。


【目次】

第一章 わかってもらうための大前提

第二章 聞いてもらう

第三章 質問をわかってもらう

第四章 連絡・依頼・指示をわかってもらう

第五章 説明をわかってもらう

第六章 意見をわかってもらう

第七章 感覚・感情をわかってもらう

第八章 言葉を選ぶ

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Posted by ブクログ

著者の川添愛さんの著書は何冊か読んだが、これは最も気に入ったものである。中高生の国語の副読本として採用してもらいたくなる。もちろん、大学生や社会人にもお勧めの一冊である。単に話し方だけの問題ではなく、他人との関わり方としても参考になる。

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

ただの啓発本だとただ知識をインプットされるだけで中々読み進められないが、こちらの本は具体的な例えやエピソードを交えて書いてくださるので、とてもイメージしやすかった。
自分の言葉が誤解されやすい人や、語彙力がない人、会話に苦手意識がある人にぜひ手に取ってもらいたい。

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2025年09月25日

Posted by ブクログ

ここで書かれていることをすべて実践していくのは理想論かもしれない。それでも言葉と真摯に向き合っていくための里程標がクリアになった一冊だった。

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2025年09月17日

Posted by ブクログ

頷きながら読んでしまった。言葉を発する時や書く時にできるだけ意識しておきたい。以下個人的に印章に残ったところ。

「わからないことをきちんと訊くというのは、自分の仕事に責任を持つということ」
「質問に答えるということは、相手の質問の裏にある前提を全て受け入れるということ」
「スーツケース・ワードを使いすぎない」
「アブダクションによって導き出された仮説は、どんなに正しそうに見えたとしても「仮説の一つ」にすぎない」
「(言葉を適切に選ぶには)いちいち迷う習慣をつける」
「質問に答える「第一声」はシンプルな構文にする」

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

言いたいことを他人に理解してもらうための言葉の使い方について、言語学者の著者の経験で良いと思われる事例をまとめた本。
本当に人に伝えるのは難しい。伝える相手のバックグラウンドは自分とは異なり多種多様なので、相手にあった言い方を考えないといけない。とても奥の深い内容であり、今後も意識してコミュニケーションを取っていきたい。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

川添さんの本は気になってて、何冊か積読もあるのだけど書店でたまたま見かけて購入。
コミュニケーション術系の本って世に溢れているけど、言語を研究している視点からどう「わかってもらう」を書くのか気になって読んでみました。学術的な知見に基づくより、川添さんの経験に基づく内容が多い印象でしたが、なんだか良い発見を得られた気がします。学会での失敗エピソードは、身に覚えがある人が多い内容なのではと思いながら読みました(かくいう私も同様の失敗体験があり、そしてその後の気づきにも同じような思考を辿った記憶があり説得感がすごくあった)。
結局良いコミュニケーションの基本は相手にどこまで敬意や思いを払えるかというシンプルな原則ではありますが、敬意を払うの具体的なイメージや行動を説明しているのが良い。
文章が軽快で、理解しやすかった(「わかってもらう」が実践された本…!)。良い本でした!

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

自分に当てはまることが多くあって、過去の失敗を思い出し、読んでいて恥ずかし、苦しくなることもあった。しかし、基本は作者の失敗談や経験をベースに話が展開されていくため、仲間がいる、という気持ちになり、読んでいて救われる面もあった。書いてあることを実行に移せるかどうかはまたちょっとした壁があるかもしれないけれど、こうすれば良いんだ(良かったんだ)と分かっているだけでも心強い。迷ったらまた読み返したくなる本。

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

自分の言いたいことがきちんと相手に伝わると、自分にとっても相手にとってもストレスが減る。
そのためにはどうしたらいいのかということが、具体的に書かれていて分かりやすかった。さすがは専門家!
オフィシャルな場面を想定すると、自分なりには及第点かなと思いながら読んだけど、対家族となると…
特に子ども相手になると、全然ダメだなと反省。
相手に敬意を示す。相手をコントロールしない。
しっかり覚えておこう。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

言葉の選び方、伝え方がわかってもらう上で大事。

言語学者である著書が、相手にわかってもらうために意識していることを、自身の経験も交えて綴っていく。どちらかというと話すのが得意でないという中で、試行錯誤の様子が伝わってきた。

そんな著書が気をつけていることとして、言葉のチョイスや付け足しという話が出るのは、言語学者らしさを感じた。また伝え方の話はプレゼンテーションにも役立ちそうだった。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

言語学者が、自分を「わかってもらう」ためのtipsが書かれた本。
言語学って「意見全体を条件文で述べてみると、話が噛み合わない相手とも意見の整理ができる」等、構文を学ぶんだなと感じた。

書いてあることは割と初歩的なことが多かった。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「わかってもらうこと」というのは本当に難しいなと思いつつ本書を手に取ったが、これだという正解が示されているわけではない。大事なことはいくつか分かった気がするので試していくしかないと感じた。
・相手を思いやる。一方通行にならない。
・ノリやフィーリングに頼らない
・同時に二つ質問しない
・「言語化の能力」イコール「分析力+表現力」
・自動操縦モードに気を付ける

個人的には結局自分が思っているほど他人は自分のことを気にかけていないというところが本質だと思った。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

言語学者であり、言葉のエキスパートである著者であっても、「相手に分かってもらうことは難しい」という事実に驚きました。
言葉の選び方やボキャブラリーも勿論大事だが、(会話する以前の)信頼関係の強さや、質問や発言の意図を正しく伝えることなど、他人に分かってもらうための要素が意外と多いことを学べます。

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

思ってたより、自分と相手は違うこと、その違いを意識して、丁寧に会話しないと、わかってもらう度は高まらない。
自分と同じ知識、感情で聞いてくれてると思いすぎてる。そんな基本的なことに気づかせてくれたほんでした。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

#読書記録

- 学びまとめ
- 人間はランキングづけ、他人の評価を気にする
- 自動操縦モードはパターン化して相手をうんざりさせる
- 自分が他人に敬意を払っていないことを、自分ではなかなか気づけない
- Mutual Respect
- 自分のキャラというのを意識しているのは大体本人だけで、他人はどうでも良い。内向的な人が急に社交的になっても、ほとんどの人は気にしないし、良い変化なら喜ばしいこととして受け入れる。自分で勝手に自分を縛って、他人に嫌な思いをさせる必要はない
- 「あなたがこういうふうにしてくれたら私にとって都合が良い」を、「あなたのため」に変換している
- 他人の行動か感情を完全にコントロールすることはできない
- 俺はそれをしがち。本当に気をつけないと。
- 人にはそれぞれ課題があり、それを他の人間が代わりに解いてあげることはできない
- 俺は烏滸がましい。俺にはできない。
- 緊急性が高い時、相手に助言を頼まれた時を除いて「こうした方が良い」などアドバイスはしない。
- 本当に守るべき
- 信頼は他人の約束をどれだけ守れたか、自信は自分の約束をどれだけ守れたか
- 自分の言葉を価値あるものとして受け入れてもらうには、相手の状況、相手の都合を考える必要がある
- 相手の都合を考えることは、自分の中の不安や決まりの悪さ、早く安心したいという思いにどう対処するか
- 相手の呼吸を観察する
- それに寄り添う形で気持ちを準備すれば、程よい緊張感で話しかけられる
- 相手が知っていることをベースにして知らないことを導き出すこと
- ノリやフィーリングに頼らず話す。身内とその他を区別する
- よく知らない相手が注目するのはまずは言葉の意味
- 話す時の声を作る、自分で自分の聞きやすい声になれる、穏やかな声を発している自分に慣れる
- 無理にテンションを上げるのではなく、表情や雰囲気で明るく落ち着いた感じを作る
- そのために、日頃からそういう練習をしておく。動作、習慣が人間を作る。体が脳に作用する。
- 自分が好きに慣れそうな明るい表情を作る。
- 客観的にみて自分の足りないところを探して、改善する
- 場を明るくするようにコントロールすることはできない、けどファーストペンギンになることはできる
- 緊張している場合、まず緊張している自分を誤魔化そうとするのではなく、緊張していることを自覚すること
- なぜこれが有効なんだ?
- メタ認知をする
- 感情のラベリングをすることで少し落ち着く効果がある
- また緊張→この行動をするという自分で作ったマッピングが作用する可能性も高くなる、連想
- コントロール感が生まれて、パニックを防げる
- パフォーマンスの向上に繋げることができる。
- 緊張は本番に集中している証拠、など
- 苦手な人に会う時、苦手な場面の時、呼吸を自覚したり、指先に神経を当てて動かしたりする。それをマッピングしておく。動作が人間を作る。身体が脳に作用する。
- 自分の話を相手のプレゼントだとする時、喜んで受け取ってくれる人に思いを込めて渡す
- であれば、自分も喜んで受け入れよう。なるべく。
- 聞いてくれない人のことが気になるのは、自分が話していて良い気がしたい、話していて良い気分になりたいという思いが強すぎるせい。
- 他人の気持ちを勝手に決めつけて落胆することほど無意味なことはない
- 変な言葉遣いをしたり、緊張して取り乱したりしても、他人はすぐ忘れる
- 質問の形をした注意、非難にならないように気を付ける
- 質問をする時、普段から周囲の人々がどのように仕事、動作をしているかを観察する。
- どういう動線で、どんな作業をしているかのパターンが見えれば、何が必要か見えてくる
- 質問は、なぜ自分がそれが気になるのか、を相手に伝える
- 漠然とした質問をされると、質問された側は相手が知りたいことを推測する必要があるので、頭にかかる負荷が大きい
- 相手に対して負荷をかけない質問にする。この負荷、を言語化したい
- 自分がどう思うか?を観察して言語化していかないと、これは改善できない。長期対応
- 質問する前に、自分は本当は何が知りたいのかを言語化しておく
- 相手と前提が共有されているかどうかを気を付ける。
- 質問に答えるということは、相手の質問の裏にある前提を全て受け入れるということ
- だから、質問を答える側も無責任でいてはいけない。
- だから、上司に追加の質問をさせてはいけない、それは相手の気にすることをこちらが先に考えておくという気遣い
- パッと話す時、とりあえずカテゴリーから入る
- これは___の話なんだけど、、、など
- 用件を聞かされる相手の立場に思いを馳せると、相手がどういう思考を辿って行動を決定するのか想像するのは大切
- 人間は、自分にわかるように説明してくれる人間の話を聞きたがる
- 言い足りないことはあっても、嘘を吐いてはいけない
- 自分の頭の中に物分かりの悪いツッコミ役を住まわせておく
- 話し方に迷った時は、大まかなカテゴリーと、その概念に特徴tけいなことを言う
- できるだけ、心にもないことは言わない
- 人に好かれたいがために心にもないことを言ったり、人に合わせて自分の本心と異なる言動をとっていると、自分の心がすり減ってしまう。
- 心にもないことを言うと、自分の本心がわからなくなる。好きでもないことを好きだと言ったり、本人は辛いのに問題ないと言っていると、自分の心がわからなくなる
- 完全に俺だ
- 言い足りないことはあっても、嘘を付いてはいけない。格言すぎる。
- 良いか悪いかで語るのを避ける
- 実際に思ったことの一部、なるべくポジティブな面だけを語る
- 自分のセンサーに引っかからないものを貶す必要もなければ、無理に好きになる必要もない
- ネガティブな感情を適切な言葉で表現することは、自分の心を守る、自分自身とうまくやっていく為に重要なこと
- 怒りや不安を感じた時、まず存在を認めること
- それから信頼できる人に話を聞いてもらうこと

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2025年09月13日

Posted by ブクログ

あとがきを読むと、わかってもらえなくて困っている人たちのために、とある。だから敷居が低く、ていねいに、やさしく寄り添って書かれている。
おかしいな、川添先生の本はもっとプロレスのヒールのような面白さが…いや、そういうことではなかった。
自分にとっては物足りないが、「この本、あの人に読んでほしいな」と思えるものだった。

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2025年08月29日

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