ふすいのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小学生も読める読み易い文章でしたが、感じることや伝えたいことがたっぷりと詰まった一冊でした。
今一度、学べる幸せというものを抱くべきですね。その上で、一人でも学校に行けなくなる子供をなくすよう、社会で考えないといけないと思いました。
夏休みに祖父母の家で過ごし、
裏山で不思議な少女に出会い、
特別な夏を過ごすといった、
ファンタジーな部分も、優しく、なんだか懐かしい感じに包まれました。
また、「でも、だいじょうぶよ。いやなことは、いつかはきっと終わるから」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
「どんなにつらいことでも、かならず終わる日がくるわ。だからね、おたがい、がんばりましょうね」
という、よりそうようなやさしい声で語るキミちゃんのことばが胸に響きました。 -
Posted by ブクログ
前作「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の続編。
前作の最後で涼との出会いが描かれ、涼が彰の生まれ変わりであることが匂わされていて、個人的には「生まれ変わりっていう安易なかんじ嫌だなー」と思っていました。
そして今作は涼の時点で描かれています。
ちょっと百合があまりに神格化されていないか?というのは引っかかるけれど、彰の記憶を持たない涼が彰に嫉妬して、百合から離れる流れなど、たしかに実際にありそうな展開だなぁと感じました。
生まれ変わりで結ばれるっていうのは、やっぱり蛇足感を持ってしまうのだけど、後書きを読んで、作者はそういうのもわかったうえで、それでもなおこの物語を描きたかったというのがわかりました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ今回は汐見夏衛さんの作品の中でもとても読みやすい本であり、多くの層に需要のある一冊であると感じた。
また、「戦争」という現代人にとって計り知れない出来事への理解も深まった本であった。
個人的にはキミちゃん(陽和の曾祖母)が中学1年生のままな時に、陽和と再会できたらどのように描かれるのだろう、と想像を膨らませていた。が、80年越しの再会が描かれていることでキミちゃんとすごせる夏が最後であるという制限がかかっており、より陽和の心境や行動の変化が分かりやすく描かれていて、それもまた好印象であった。
「戦争」についての導入としてこの本を是非手に取っていただきたいと思う。さらに知識を深めたいと感じた時に『あの花が咲く丘で〜』を読むことを強く薦めたいとも思った。
とてもナイーブな題材をここまでも美しく描ける汐見夏衛さんに毎度ながら脱帽する。
短い作品ではあったが、汐見夏衛さんの味をたらふく味わうことのできる作品だと思った。 -
Posted by ブクログ
この小説を読み終わった時の感想は、「綺麗な小説だけれども、軽い、そして内容の薄い小説だな」というものだった。
この小説を「綺麗な」といったのは、情景描写ではなく登場人物の心情描写のこと。つまり美しい純愛の言葉、家族に対する感謝の心
や同僚へのいたわりの行動などに泣けるような心情描写が多い。が、やはりその心情は軽い、薄いと感じた。登場人物たちの感情と言葉が、戦争による「別れとそれに伴う死」ばかりが強調せれ、しかも強調された感情表現や言葉、それに伴う行動が上滑りのように感じた。逆に、当事者たちの戦争による「苦しさ、悲惨さ」があまり感じられなかった。
「特攻隊員」と「その隊員に関わった人たち」の心情が描かれている話は、どうしても悲劇的で泣ける話になるようだ。昔から「戦争による悲しい話」と「動物とのふれ合いの話」、「難病、余命何年とかの話」は、泣けるストーリーになると聞いたことがある。泣けるストーリーが、良いストーリーと限らない。また近年こういった泣けるストーリーの小説や漫画、映画、ドラマなどが多いようだ。それらの多くが安易なストーリーになってないだろうか。
この作品は、「戦争」、「特攻隊員」と言う重いテーマを扱っている。ならば、もう少し真摯に「戦争」や「特攻隊」と言う歴史的事実に向き合って欲しいと思う。「特攻隊員」の心情は、「見送る人達」の心情は、こんなものだったのだろうか。もっと深く、もっと重く、もっと辛いものだったのではないだろうか。
ただ小中学生、大人でも歴史に興味の無い若い人たちに「戦争や特攻隊」の一端を伝えられる小説かも知れないなとは思う。