ふすいのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』とその続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』の登場人物たちのそれぞれの感情や生き方を知ることのできる短編集です。
タイトルが『あの花が咲く丘で、~』のAnotherとなっていたので、『あの星が降る丘で、~』の前に読んでしまいましたが、内容を見るに『あの花が咲く丘で、~』と『あの星が降る丘で、~』の両方を読んでからの方がよかったかもしれません。もう少し間をあけずに読めばよかったと思いつつ、時間が空いてしまったので前作を思い返しながら読みました。また、今作は映画版のストーリーとも絡む部分があるそうで、原作だけでなく映画を読んでからでも楽しめる内容となっているようです。
収録された短編は、それぞれの登場人物から見た本編前から本編後、そして現代に至るまでの物語です。それぞれの登場人物たちがどのように感じて、どのように生きてきたのか、また死んでいったのか、一人ひとりにフォーカスして味わうことができる一冊となっています。
世界のあちこちで戦争をしていても、戦争から遠ざかっている日本にいて、戦争や平和、生や死について改めて考えることは大切なことのように思います。歴史の授業ではさらりと文章で流されていたその瞬間も、時には恋をしたり、仲たがいをしたり、家族を大切にしたりしてとにかく毎日必死に生きていた普通の人たちの姿があったということを、感じずにはいられません。
知覧特攻資料館のパンフレットを見た親が、涙を流す場面があります。若くして国のために特攻で命を散らした特攻兵たちの名前を見て、この親たちも子どもの幸せを願って付けたはずの名前だろうに、と。その心を想像すると、胸が締め付けられるようでした。
物語のアナザーストーリーではありますが、現実の想いとして平和への祈りと、亡くなっていった方への慰霊の気持ちを忘れずにいたいと深く感じるお話でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあの花が咲く丘で君とまた出会えたらの続編
あの星が降る丘で君とまた会いたい
ヒロイン百合がタイムスリップから戻り、
亡き人 彰 特攻隊で亡くなったの影をいつまでも追う日々のところに 引越したばかりの涼と会う 彼と会った瞬間、百合はあきらの生まれ変わりと悟が、本心を彼に話したところ、涼は、昔の男 彰に嫉妬してしまい、6年以上関係を離れてしまう。
ある日、あることがきっかけで涼は原爆博物館に行き、彰を知ることになるが、それは覚えてはないが、書いたことがある彰の手紙を見てしまう。
涼は、また百合と連絡をとり始め、関係を修復しようと試みる。 -
Posted by ブクログ
田舎ののどかな海沿いの町が舞台の物語。綺麗な装画のイメージで、美しい友情物語かと思いきや…なかなか重めな内容だった。
親の死、DV、シングルマザー、貧困、窃盗、ヤンキーの脅しなどなど(まだまだあります)、2クラスしかないような田舎の学校で、こんな色々起こってしまうの?という位、問題が盛りだくさん。
ちょっと詰め込み過ぎな気はするけど、大人の都合に振り回されながらも、自分の好きなことや仲間をみつけて前を向いていく姿は、キラキラしていて前向きな気持ちになる。
サーフィンはやったことがないけど、立ちはだかる波をやりすごすか、立ち向かうのか。自然相手のスポーツから、きっと学ぶことがあるのだろうなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ会社員の市岡守琉は、入院している父を見舞った帰り、自宅マンションの吹き抜けを転落する女性を目撃する。助けようとエレベーターで下へ降りるが、何故か1階へは到着せず、30分前に遡っていた。
混乱したまま自宅へと戻ると、転落したはずの女性が自分の部屋で死んでいる。しかも、その手には守琉の写真が……。
見知らぬ女性の謎を突き止めるため、そして彼女を救うため、守琉は再びエレベーターへと乗り込んだ。
見知らぬ女性を死の運命から救うため30分間を繰り返すタイムリープミステリーです。舞台はほぼマンション内だけ。遡る時間も30分と短めで、タイムリープものにしてはこぢんまりまとまった印象ですが、展開がスムーズで面白いです。
よく30分間を繰り返すだけでここまで真実に迫れたなと思うと、主人公・守琉の運の良さと行動力、推理力に脱帽します。当初は全く知らない女性のために危険を冒してタイムリープを続けていることを考えると、人の良さも相当のもの。主人公、父親との関係を見ると素直でないところはあるものの、いい人だなと素直に思えて結構好きでした。
その分、敵役が執念深くてかなり不愉快なキャラクターで、なかなか気分が悪かったです。作中に職業書いてあったけど、やっていること見ていても到底まともに働いていたと思えないんですけど……。