あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
麦菜は、パン屋を営む両親と弟、そして祖母と暮らしている。この春、高校一年生になったばかりだ。自宅兼店舗があるのは、札幌近郊にある「空中回廊」の名を持つ歩道橋の階段のすぐ下。「空中回廊」は円形の通路にらせん階段がついた、とてもめずらしい形の歩道橋だ。
介護が必要な祖母をめぐって、家族はなんだかぎすぎすしている。麦菜の心も「好き」「嫌い」を行ったり来たり。まるでドーナツ型の歩道橋を歩くように──。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
北海道の札幌がテーマだったので親近感が湧いたこの本。
この本の主人公、麦菜は認知症のおばあちゃんと一緒に暮らしている。ヤングケアラーとまでは行きませんが十分その予備軍の麦菜は理不尽な理由で叱られたり介護をする毎日に疲れていました。ですが学校の授業で支援制度を知り、、、?
少子高齢化の超高齢化社会の日本なのでこの問題はどんどん深刻化していくと思います。なので支援制度をもっと広めたり充実させることが大切だと思いました。やっぱり介護は疲れることもあるけどあからさまに態度の悪い介護だと介護される側もストレスなのでどちらの側も気持ちよくなれるような介護に出来たらいいですね。
ぜひ、多くの人にこの本を呼んでもらって介護の大変さを知ってもらいたいです。
Posted by ブクログ
若者の青春、って感じのお話かと思ったらなかなか考えさせられるテーマだった。
いつかの自分の物語かもしれないって思った。麦菜の気持ちがすごくわかる。おばあちゃんのことは好きだけど、めんどくさいって思っちゃう気持ちは絶対あって、そんな自分がいやで後悔する。後悔したままにならなくてよかった。
好きときらいは近い。そうなのかもしれない。
Posted by ブクログ
小さい頃、いろんな遊びを教えてくれたり、美味しいおやつを作ってくれたおばあちゃん。いつの間にか、私より小さくなって、みんなに「おばあちゃん、大丈夫?」と気遣われるようになって…。
病院でいつも「家に帰りたい」って繰り返し言ってた。そんなせつない情景を思い出しました。
そして、麦菜のおばあちゃんが、自分の老いを感じながらも認めたくない気持ち、自分が自分じゃなくなることが恐ろしかったり情けなかったりする気持ちが胸にぐっときました。
麦菜は大好きなおばあちゃんの変化に戸惑いながらも、おばあちゃんを支えてあげる優しい孫です。
友達のチェキは麦菜と正反対の性格で、麦菜の不満を上手く発散させてくれたり、今までと違ったモノよ捉え方・考え方を教えてくれたり、麦菜の成長を後押ししてくれます。素敵な友達です。
介護の大変さをリアルな出来事を交えながら描いているところが良いなと思いました。
Posted by ブクログ
札幌の高校一年生麦菜は、始まったばかりの高校生活に緊張気味。パン屋を営む自宅には、最近同居を始めたおばあちゃんがいて、だんだん認知症が進み、家族の生活にも変化が…。できたばかりの友達の意外な一面を知ったり、勝手ばかりすると思い込んでいた弟のやさしさに気づいたり、麦菜の高校生活はちょっと大変でちょっと楽しい。