あらすじ
中1の美音は、涙の音が聞こえるという能力を持っているために、人と関わるのがめんどうくさく、友達をつくらないでいる。ある日、生徒会長の健先輩が、人目を避けて泣いているのを見つける。いつもと違う先輩の一面。弱みをにぎって、願いごとを聞いてもらおう。打算的な気持ちから健先輩に近づいた美音だったが……。二人をとりまく人々との関わり合いから、美音が少しずつ変わっていく姿を描く青春ラブストーリー。
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Posted by ブクログ
主人公は、人の涙の音が聞こえる。(家族もそうなので血筋のよう)
という特殊な設定はあるものの、全体はとても素敵な、リズムも良いストーリー。
こんなおじさんが読んでも言いよね。
Posted by ブクログ
「涙の音が聞こえる」という不思議な能力を持った中学一年生の里井美音が主人公。
中学生向けの心温まる青春、ピュアラブストーリー!
涙を流す事は恥ずかしい事ではない。
悲しい時、嬉しい時、様々な涙があっていい。
Posted by ブクログ
涙を流すなら、あたたかいところで。
素敵な言葉。悲しい涙もあれば、うれしい涙もある。決して泣くのは悪いことではないよなぁ。
美音と健先輩の会話がテンポ良くて、サラッと読めた。そして美音のお兄ちゃんもかっこいいな〜。
大人になってから(子どものころからか…?)、泣くことなんて滅多にないけど、泣きたいときは泣いてもいいかも、と思えました。
Posted by ブクログ
中学1年の孤独な少女、美音が主人公。
母からの遺伝で、美音と兄は人が泣く時の涙の音が聞こえる。
聞こえる範囲は限られているが、壁などの障がい物を越えて聞こえてくるという。
特殊能力ものは、ヤングアダルト向けの小説にはありがちだが、特殊能力というより特異体質のような設定で、もしかしてそういう人もいるかもしれない、と感じさせてしまうところが絶妙だ。
涙の音が聞こえるせいで、美音は人との距離の取り方に悩み、孤独だ。
しかし、いつも明るい人気者の生徒会長、健先輩の涙の音が聞こえた時から、少しずつ変わり始める...。
中学時代は、友達付き合いも変化する時で、少なからず悩みを抱えるものだろう。
そんな10代の初めに寄り添うような小説だった。
2023.6