山本巧次のレビュー一覧
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ネタバレTさんのおすすめ。
四万石のお大名の正室と姫君が屋敷を抜け出し、
お女中姿で聞き込みし、若衆姿で立ち回りというだけでもかなり無理があるというのに、
奥方は北辰一刀流の免許皆伝、姫君もなかなかの腕前とは、
設定がおかしくないですか?
口調も全く奥方、姫様らしくないし。
だが、
ひいきにしていた新興の和菓子屋が食あたりを起こし、
出入りを差し止められたことを「一大事」と、
さぐり始める流れはごくごく自然に描かれていてほほえましい。
奥方が、厳しい奥女中におびえたり、
ほんわかしているようで監物に厳しい「お調べ」をしたり、
近習をうまく使いにいかせたりとなかなか楽しい。
和菓子屋に様子を見に行ってゆすり屋からお金を取り戻したり、
食あたりになった側室を診察した医者を疑ってみたり、
側室が妊娠していると判りお家騒動を推理したりと
容疑者が二転三転するテンポの良さもいい。
ただ、武家を逮捕させるためにお寺におびき出していたのは、
例え武家の屋敷外でも武士はは奉行所の管轄外なので、
話を作りすぎ。
とはいえ、
奥方の天衣無縫で破天荒なキャラクターが何より面白いので、
腹も立たない。
半年先の和菓子を予想してうきうきしたり、
町の飯屋の暖かくて味の濃い食事に感激したりと
食い意地のはっているところも可愛らしかった。 -
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ネタバレ蘭学小町千夏シリーズ2冊目。
また男をたぶらかすのかー。
今度は千夏ではなく姉妹同然の梨里の方だが、
美貌を武器に、のぼせた手代から情報を聞き出す。
商売敵の店主に火事や健康被害を起こすような情報を吹き込んでいた太物商が毒殺された。
太物商は裏表のあり性格で、毒が入っていた薬湯を作った女中が疑われる。
というのも店には時計があり、店の者にはアリバイがあった…。
江戸時代の時刻と言うものが不定時法であり、
日の出から日没の間を六つに等分して「一刻」としていたことは知っていたが、
それに対応する時計があるとは知らなかった。
面白かったのは、そこかな。 -
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ネタバレTさんのおすすめ。
蘭学小町こと千夏は、蘭方医の娘という設定だが、少しインパクトが弱い。
好奇心いっぱいで西洋由来の知識があり、猪突猛進なのはわかるが、
メガネキャラだけで渡り合えるほど世間は、いや読者は甘くないのでは?
吟味方与力の息子を情報源として利用するだけ利用して、
息子に良い見合い話が来たのをいいことにさよならするとは、
おきゃんというよりかはあくどい?
千夏の姉妹同然の友人、梨里の方は、
少し大柄の美人、千夏にいつも振り回されていて、
幽霊の類は怖がるまではまだ良いとして、
屋根にスルスルと上げれるほどの身の軽さの設定は唐突。
子どもの頃一人で行き倒れているところを拾われたので、
そこらへんは彼女の身の上の伏線なのだろうとは思うが。
避雷針に幻灯機という蘭学ネタもふつー
まあこちらも小難しい江戸物を期待しているわけでもないのだが。 -
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ネタバレ八丁堀のおゆうシリーズ、12作目。
素人探偵ながらも、現代機器を江戸時代に持ち込んで事件の謎解きをするという展開ですが、途中マンネリ化しかけていた時もあったけれど、ここ最近のシリーズ作はバリエーションもあって面白い。
今作では、寛政の改革で有名な松平定信が登場。やっぱりこういう江戸タイムスリップものに大物の歴史上人物が登場すると俄然テンションが上がります。さらに、老中失脚後の定信についてあまり知らなかったので、その点も興味深く読めました。
事件の謎解きとは別に、鵜飼と宇田川の攻防も楽しみどころ。ここの関係も早く進展しないかな~。