山本巧次のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
鉄道ミステリ、それも明治を舞台にしているということで、珍しく思い衝動買いした。
井上勝鉄道局長など、実在の人物や史実をベースにした物語で、黎明期の鉄道史を知る一助にもなった。
ミステリとしては、自分の好きな、いわゆる本格ものではないかもしれないが、それでも多くの人物たちを登場させ、その関係性を丹念に描いて構成していた印象だった。
ただ、他の方の感想にもあったが、登場する人物のキャラクターは、井上局長のそれが強すぎて、他の印象が薄れてしまった感があった(その井上局長が豪快で面白いので、それはそれで良いけれど)。
また、著者が、こう言っては失礼だが、意外とご年配の方で、しかも鉄道会社に勤める方とい