あらすじ
小野小町のような容姿で美しい歌声を響かせ
る常磐津の師匠・お沙夜は、悪党からカネを
盗む裏稼業を持つ。新たに目を付けたのは町
名主と菓子屋の主人。二人には、商家に詐欺
を仕掛けて、莫大な利益を得ているという噂
があった。指物師や浪人とともに真相に迫
り、大金を掠め取ろうとするお沙夜。だが、火
付盗賊改が彼女に気づき、動き始める……。
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Posted by ブクログ
江戸の闇風の二作目。
今回は町名主と菓子屋が裏でやっている金貸しが標的。
ただの金貸しではなく、
もうけ話を持ち掛け借金をさせるという詐欺をはたらいていた。
菓子屋の周りをさぐる沙夜たちだったが、
火盗改めたちがのりだしてくる…。
前作は沙夜たちの仕掛けがすぐわかったが、
さすがに今回はありえないだろと思っていたのに、
そこが仕掛けだったとは。
個人的には、謎を解いて詐欺を仕掛けて成功する、までで良いのだけど。
どうも、沙夜の過去にまつりごとをからめてこないといけないらしい。
そこにページ数をさくんだったら、
もうちょっと江戸の風情とかを盛り込んでほしい。
Posted by ブクログ
三味線に仕込んだ長ドス、柄には黒桔梗の花が。常盤津の師匠、お沙夜、24,5歳。裏家業は悪党を懲らしめ、カネを盗む。今回は30数人を率いて、火盗改方になりすまし、悪徳商人をバッサリと。読み終えれば面白さがわかりますが、クライマックスまでがヤクザ映画のごとく長すぎて、読むのに結構時間がかかった作品です。
Posted by ブクログ
八丁堀のおゆうシリーズの、#山本功次 が描く痛快盗賊シリーズの2作目。
主人公は、小野小町ばりの容姿で常磐津の師匠を表向きの家業とするお沙夜。お沙夜が狙うのは悪徳商人。大規模な詐欺の仕掛け、沙夜の魅力的なキャラ設定。お約束な展開だけども、結果として安心して楽しめる時代小説である。
そしてシリーズモノのお約束だけに、小出しにされる沙夜の曰くありありな過去。これが次作への期待を促す。