山本巧次のレビュー一覧
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第13回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
「八丁堀ミストレス」に加筆。
現代で日常に倦んでいたOL関口優佳の両親は離婚。一番大好きなのは古い家屋で暮らす祖母。その祖母から家を贈られる。祖母には大きな秘密があったのだった。
死んだら読んでと言われていた祖母の日記には、江戸で暮らすその暮らしぶりや日常で起こったことが描かれ、そしてその古い家屋に江戸に通じる小部屋が存在していた。
そこから優佳の暮らしが変わる。
江戸に行ってみると、不便ではあるが、生きていると実感できる日々。そして自由に行き来できる優香は、分析オタクで、興味深い対象を分析してるだけでハッピーになれる大学の同級生宇多川。 -
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大江戸科学捜査・八丁堀のおゆうシリーズ、6作目。
タイトルの「北からの黒船」はアメリカではなくロシア船。ロシア船から異国人の船員が密入国を図ったのが今回の事件の発端。前回はドローンが出てきたものの、指紋に血液のルミノール反応、DNA鑑定くらいがこれまでの科学捜査だったが、今回は言語解析が用いられ、意外な展開を見せたのが面白かった。エピローグには『あの人』が。後日譚として面白く、なかなか上手い繋げ方でした。
鵜飼とおゆうの男女の進展は相変わらず。先に宇田川が鵜飼の素性に気付いちゃったかな?シリーズ6作目まで来ているので、そろそろ鵜飼の身上ももう少し明かしてほしいところ。 -
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ラジオドラマ化されるということで購入。
大阪を走っている路面電車、阪堺電車。その中で一番古い電車がストーリーテラーとなって、その時代時代に起きたことを描いていく連作短編集です。
一応、電車が案内人ですが、各短編では、重要な役割として描かれています。ちなみに小説に出てくる161形177号の電車は、存在しません。(176号までは存在します)
ちょっとしたミステリーあり、復讐あり、人情ありなど様々なジャンルを味わうことができ、面白かったです。
最初に登場した人物も後々、再登場しており、その辺も楽しむことができ、飽きさせませんでした。
また、中盤になると、各短編集の結末が、えっ?と驚くような結末を -
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・阪堺電車で85年間走った177号電車(モ161型)はおそらく廃車も近く、これまでにあったことを思い出していた。
・個人的に地元の話ではある。あんまり乗る機会はなかったけどエリア的には南の方以外は自転車でほぼカバーしてた範囲内。なので、題材だけで親近感はある。
・かすかにミステリ仕立てのハートウォーミング系な6つのお話。
・同じ人が他の話でも出てくる。全編をつなげるのは強いて言えば雛子はんかな。
・著者のことは知らんかったけど表紙カバーの絵には記憶があった。たぶん、と本棚を探ったらやっぱり森博嗣はんの絵本『猫の建築家』の絵を描いた佐久間真人はんやった。 -
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山本巧次さんは「開化鐵道探偵」シリーズしか読んだことがなかったのだが、こういうエンタメ系もあるとは意外だった。
表紙で分かる通り、北海道の鉄道の5つの駅で起こるドラマ。
カフェを営む女性とカメラマンの女性、それぞれの訳アリ過去。
認知症の祖母を探しに出かけた大学生が巻き込まれるトラブルと出会い。
会社のお金を持ち逃げした社員と彼を探しにやって来た課長との緊張感ある電車旅。
偽装自殺をしにやって来た男の誤算。
これまた表紙で分かる通り、うまい具合に連なっている。
それぞれのドラマがどう膨らみ、繋がり、収拾するのかは読まれてのお楽しみ。それぞれのドラマのキャラクターたちもなかなか魅力的だったが