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明治12年晩夏。鉄道局技手見習の小野寺乙松は、局長・井上勝の命を受け、元八丁堀同心の草壁賢吾を訪れる。「京都―大津間で鉄道を建設中だが、その逢坂山トンネルの工事現場で不審な事件が続発している。それを調査する探偵として雇いたい」という井上の依頼を伝え、面談の約束を取りつけるためだった。井上の熱意にほだされ、草壁は引き受けることに。逢坂山へ向かった小野寺たちだったが、到着早々、工事関係者の転落死の報が……。「このミステリーがすごい!2018」トップ10にランクインした、時代×鉄道ミステリの傑作。/【目次】第一章 最後の八丁堀/第二章 逢坂山/第三章 十四尺の洞門/第四章 鉄道嫌い/第五章 火薬樽/第六章 一触即発/第七章 特別臨時急行/第八章 大物登場/第九章 発破用意/第十章 トンネルを守れ/第十一章 一枚の切符/第十二章 ただ鐵(くろがね)の道を行く/あとがき/解説=香山二三郎
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Posted by ブクログ
登場人物が多い(^ ^; 会社の行き帰りで飛び飛びに読んでいると、誰が誰やら分からなくなる(^ ^; ← 1ミリも作者のセイでは無い
明治維新から十数年、西洋に追いつき追い越せとしている時代の日本で、鉄道敷設のために日本初のトンネル工事をしている現場が舞台...という、中々特殊な設定。ご一新前後の急激な変化に戸惑う人、薩長の派閥争い、アメリカやイギリスとの複雑な関係...等々、バックグラウンドをきちんと理解できないと、中々作品世界に浸るのが難しいか(^ ^;
探偵役が、八丁堀で鳴らした同心上がりで、今は宮仕えを嫌って浪人中...というのも、中々特殊な設定かと(^。^; 偏屈なキャラは嫌いじゃないが、いかんせんこの探偵、スロースターというか(^ ^;
ワトソン役の鉄道技士見習いが質問しても、「もう少し様子を見よう」的な返答でのらりくらりとかわし...てる間に、新たな事件が起きたりする辺り、水戸のご老公のような(^ ^; いや、真実を完全に暴くまで飄々とした態度を崩さないのは、刑事コロンボっぽいのか?(^ ^;
現代は社会が全体的に「せっかち」になっているからか、このスローペースがちょっといらついて...(^ ^; その分、☆一つ減(^ ^;
ストーリー全体としては、まぁ面白く読めました。ただ、ちょっと警察が無能扱いされすぎなのが、ステレオタイプな感じがしなくもない。怪しい登場の仕方をしたアヤシイ人が、本当に嘘ついてたりも、ちょっとひねり不足か(^ ^;
Posted by ブクログ
鉄道ミステリ、それも明治を舞台にしているということで、珍しく思い衝動買いした。
井上勝鉄道局長など、実在の人物や史実をベースにした物語で、黎明期の鉄道史を知る一助にもなった。
ミステリとしては、自分の好きな、いわゆる本格ものではないかもしれないが、それでも多くの人物たちを登場させ、その関係性を丹念に描いて構成していた印象だった。
ただ、他の方の感想にもあったが、登場する人物のキャラクターは、井上局長のそれが強すぎて、他の印象が薄れてしまった感があった(その井上局長が豪快で面白いので、それはそれで良いけれど)。
また、著者が、こう言っては失礼だが、意外とご年配の方で、しかも鉄道会社に勤める方という。本書では随所に、鉄道敷設に対する反論と、それでもなお鉄路を通すことへの熱意が伝わってくる。著者自身が鉄道を愛し、誇りを持っていることが、素直につづられているように感じて、好感の持てる作品だった。
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小説・文芸
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