あらすじ
江戸で起きた連続不審死!
現代科学と蘭学のコラボレーションで謎に挑む――
死体は何を語るのか!?
人気作家、推薦!
時代小説とミステリ。2つの「型」の組み合わせが絶妙。
物語の展開が気になってするすると読まされ、気持ちのいい面白さでした。
――有栖川有栖
ロジカルな推理の先に描かれる"ありえたかもしれない"歴史の偶然には思わず膝を打った。これこそ時代ミステリの醍醐味である。
――伊吹亜門
時間旅行者にして十手持ちの女親分・おゆうこと関口優佳は、現代でコロナ第2波が囁かれる中、江戸でとある内偵を依頼された。
前長崎奉行の元配下だった男の死に、不審の向きがあるという。調査を進めると、他にも同じ状況で急死していた者がおり、さらには新たな死者も……。
連続不審死に毒殺を疑うおゆうは、杉田玄白の弟子の協力も得ながら、日本史上初めての司法解剖に向けて動き出す!
【著者について】
山本巧次
1960年、和歌山県生まれ。中央大学法学部卒業。第13回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉として、『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』(宝島社)で2015年デビュー。
他の著書に、『開化鉄道探偵』(東京創元社)、『阪堺電車177号の追憶』(早川書房)、『途中下車はできません』(小学館)、『希望と殺意はレールに乗って アメかぶ探偵の事件簿』(講談社)、『早房希美の謎解き急行』(双葉社)、『鷹の城』(光文社)などがある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
同じ死に方をした人が現れた。
漢方系と西洋系の医者。
今なら簡単に選択する内容も、この時では異様。
もうちょっとだったのに…なところで邪魔も入ったり。
そういう事か、と最後には分かりましたが
2時間ドラマ除隊でした。
なかなかに…w
別方向で進展もありましたし
この状態、どうなるのか。
そして店先強請(?)は、言い負かしたいものです。
Posted by ブクログ
大江戸科学捜査の第九弾。
元長崎奉行の配下が心の臓の発作で亡くなった件を、
内偵するよう命じられたおゆうと伝三郎。
事情を聞きに行った海鮮問屋の主人も心の臓の発作で亡くなる。
偶然なのか、毒殺なのか。
長崎で抜け荷が行われていたのか、薩摩藩と関係あるのか。
今回は腑分け? 司法解剖?と思いきや、
実行直前で止められてしまう。
伝三郎といい仲だと思われているものの、
泊まっていかないことに慣れてしまっているおゆうがかわいそうだが、
今回は千住の先生こと宇田川が
「おゆうさんを危ない目にあわせたりしない」と伝三郎に言い切ってた。
それに対して伝三郎も「おゆうに怪我をさせたら、ただでおかない」と言い返す。
おー、いよいよ三角関係に展開か。
Posted by ブクログ
関口優佳(おゆう)を主人公にした東京~江戸タイムスリップの物語も第9巻に。山本巧次「司法解剖には解体新書を」、2022.11発行。そこそこ楽しめますが、連続変死事件を扱う今回はテンポにやや難が。一番の盛り上がりは、おゆうと共に最近は江戸に行く分析オタクの宇多川と同心伝三郎のおゆうをめぐるバトルでしょうか(^-^)
Posted by ブクログ
八丁堀のおゆうシリーズ、9作目。
今回は解体新書で有名な杉田玄白の弟子、大槻玄沢が登場。江戸時代で司法解剖って、、、さすがに仁じゃないので、そこは上手く切り抜けられていました。まぁ、何だかんだ言って、現代の技術を江戸時代に持ってこようとするのは至難の業なわけで、それをどう使いこなすかがこのシリーズの読みどころかな。上手く史実に合わせ、しかも事件の幅も広げつつ、ちょっぴりおゆうと鵜飼さんと宇田川君の三角関係も匂わせて、良い意味で安定した読み物となっていました。長ーく読んでいきたいシリーズです。
Posted by ブクログ
安定しています。
今回は司法解剖ということで、杉田玄白の弟子が出てきました。おゆうは現代の知識として知っていたようですが、大槻玄沢なる人物を初めて知りました。
歴史上に出てくる人物を歴史が変わらないくらいの関わりで登場させてくれるので、面白く読めました。
今回は連続不審死を追う過程で、定番になった宇田川も江戸にやってきて解決に一肌脱いでいます。優佳(おゆう)を巡って少し進展がありましたが、今一つ進みきれない感じでまた続きます。続きが楽しみです。
Posted by ブクログ
あらら、もう9冊目か。時代ミステリ+タイムトラベルもの。もはや安定したストーリー展開で、何も心配せずに安心して読める。水戸黄門かよ(とツッコミ)。
このシリーズには歴史上の人物もよく登場するのだが、今回は、蘭学者の大槻玄沢が登場する。「解体新書」を翻訳しなおした人物で、杉田玄白と前野良沢の弟子である。「玄沢」という名は、師匠二人の名から一字ずつとられている。
タイトルにもある司法解剖は、やはり江戸時代では無理だよ。というか無茶である。
また、鵜飼と宇田川の恋のさや当てがある。
Posted by ブクログ
このシリーズは大好き。特に長崎とか蘭学とか、ちょっと「仁」を思わせる今回も面白かった。
もうちょっとお話が長ければいいのに、と思いつつ、次の本までまた一年待ちます。
Posted by ブクログ
八丁堀のおゆうシリーズ9作目。
前作に続き、現代はコロナ禍の最中。
江戸時代の本作のテーマは蘭学。杉田玄白の弟子の大槻玄沢も登場する。
不可思議な死に方をした武士の内偵をはじめた、おゆう達。すると似たような急死をした商人の主の事件が発生。
長崎の出島からもたらされる蘭学のウンチクも楽しめる本作。楽しめました。
Posted by ブクログ
コロナ第1波後の話。毒殺を疑うおゆうは、司法解剖まがいを宇田川に唆されて、腑分けをしようとするが…。
宇田川と鵜飼様のバトルも気になるが、歴史を変えてしまうことになるのか、そっちもドキドキの展開になってきた!次巻も楽しみ。
Posted by ブクログ
今回は次々と起こる商人の主人の不審死。
全て心臓疾患との見立てに、かえって不審が。
その裏には薩摩藩が絡んでいる可能性が。
幕末に起こる前兆の事件。
国内ではない毒薬と突き止めるが。
Posted by ブクログ
コロナ禍の現代と通常運転のお江戸を行き来するミステリー。
お江戸でも東京でも聞きなれない毒物が使われるし、これまでの科学捜査が医学分野にまたがって専門外の宇多川もおゆうも翻弄されてる。
このシリーズ、マンネリ化しないように作者がいろいろ手技思考を凝らしてて、わりと読むのが楽しみになってきた。
Posted by ブクログ
おゆうは、伝三郎、源七と共に、前長崎奉行の配下だった男の死について内偵するよう、戸山から命じられる。心臓発作とされているが、他にも同じ状況で急死した者がおり、連続不審死として毒殺を疑う。
現代技術を持ち込むのもたいがいにしたほうがよいのではと思いつつ、それがこのシリーズの面白さの一つでもあるので悩ましい。しかし、今回は大がかりすぎるのではないか。
それに、やたらに宇田川が江戸に来るようになると、出入りでそのうちボロが出そう。
Posted by ブクログ
いい意味で安定した物語の進み。
伝三郎との距離がなかなか詰まらないところで、宇田川が存在感増してくるんだけど、そっちより伝三郎との仲を深めてほしい、と思ってしまう。
2022.12.30
200