伏見威蕃のレビュー一覧
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ボブ・ウッドワードが描くトランプ大統領像。
2016年末の大統領選挙においてヒラリー・クリントンを破って大統領となったトランプ。
ウッドワードは彼がもつ数々の情報源から得た情報を基に大統領選前後のトランプと、彼を大統領にしようとした人たち、そして当選後のホワイトハウスにおけるトランプと、彼の閣僚や側近たちの動向を詳細に描き出している。
ちなみに読んでいて、あまり意外性はない。というのも、報道されるようにトランプ大統領は高圧的であり、気まぐれであり、ナルシストであるというトランプ像がほぼそのまま出てくるからだ。
明らかになってくるのはトランプの中には彼の感じているアメリカ像、世界の中でアメリカが -
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トランプ政権2冊目。1冊目がトランプ政権に賛同的な本だったので、反対サイドっぽい本を選びました(つもりでした)。
感想。反対サイドではありそうだが、だいぶ政治寄りで、かつストーリー仕立てで前回大統領選前から始まる内容は、予想していなかった。私はトランプ政権&その下での経済についての評価を端的に学びたかった。
本書は、トランプの人柄がよくわかり、それを押さえ込もうと苦労されている様子もよくわかり、その実態がFEARなのもわかって、全米大ヒットの暴露本?なのだろうが、私が読みたかった内容では無く、私の選択ミスでした。
そのため読み飛ばしただけです。 -
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無人の兵団というこれから来るであろう戦争の一形態について、
まさに2019年の今、周りに普通に存在するテクノロジーから、古くは機関銃が自動化として発明されたころまで遡って、その進化の歴史と、映画のターミネーターのスカイネットが出来るのか?をテクノロジーのみならず戦争の歴史と法の形成まで含めて述べられています。
前半は、近年注目が集まるAIと絡めたストーリーで、特に自律型兵器についての考察があり、「人間がループの中枢にいる。」事が重要という指摘。
この本を読んで、戦争は長い歴史を通じて、一応、法律が存在していて、民間人を巻き込まないとか毒ガスは使わないなど、どこまで効力があるのか分からない -
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・トランプ大統領は、海外の同盟国の重要性や外交の価値を理解していない。
ー「北大西洋条約機構( NATO )」は、欧米諸国の結束の基礎だと多くの人は考えているが、大統領選挙運動の際、トランプはNATOを批判した。批判の根拠は金。GDP(国内総生産)の2%を防衛費として支出するという加盟国の目標に対し、ドイツは1.2%だったことを問題視した。
ートランプは、在韓米軍に年間35 億ドルも支出していることに激怒し、撤退を口にした。駐留国が金を出さないなら米軍は撤退させる。平和な世界秩序を維持するのは、アメリカの利益ではない、と考えているかのよう。
・トランプは、一瞬のひらめきで物事に対処し、その場 -
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軍事面のAIの現状と将来を考察した、謂わば研究書だ。期待していたシンギュラリティ(ロボットが人間を超越する)の話ではない。だが、全く関係がないわけではなく、戦争で人間が使用するAIを搭載した兵器の将来は、何の規制もなければ(人間の何らかの関与がなければ)、ロボット兵器が勝手に攻撃対象を探索し、勝手に攻撃することになる。場合によっては、例えば、敵の工作などにより、敵・味方の区別なく攻撃することになる。国際的な調整の動きはあるが、いざとなれば、そんな調整は無視されるのがこれまでの歴史である。だが、我々は既に数百の都市を壊滅させられるほどの核兵器搭載ミサイルを、たった一隻の原潜に積み込んでいるのだ。
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本書の作者フリードマンの名著「フラット化する世界」が発売されたのは2005年だという。私が読んだのはその数年後だと思うが、インターネットの普及が先進国と新興国の格差を縮小させ世界をフラット化させる、との内容(だったと記憶している)が、その通りになったので洞察の正しさに感服した覚えがある。
本書は、その後の技術や政治、社会の進展から今後の生き方までを考察したものである。技術的にはクラウドやAIの進化であり、社会は貧富など格差が広がり、世界は気候変動や難民増加で混乱が進んだ。これらを解決するには、人々が助け合って暮らすようなコミュニティが説いている。作者が子供の頃に過ごした社会がそうだったとい -
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ネタバレグレイマンシリーズの最大の見どころは、テンポよく引き込まれる戦闘シーンである。頭の中のスクリーンに映像が展開し、グレイマンが躍動する。
しかし、グレイマンは報われない。
暗殺者として名高いが、実は平和主義者であるという大きな矛盾を抱えている。そんな人間が簡単に報われてはいけないのである。その通り、シリーズを通じてグレイマンは偉くなるわけでもなく、とびきりかわいいパートナーと一緒になるわけでもなく(巡り合ってはいるが続かない)、必ず孤独で終わる。
今回もシリアを相手に八面六臂の大活躍を見せる。
でもいつも終わりは同じ。暗殺者としての評価は上がったが、グレイマンの幸せは訪れない。
この大き -