伏見威蕃のレビュー一覧
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このミスでもランクインしていたし、ミステリの範疇に入るのだろうが、読みどころはそこではない。米南部ものとして秀逸であり、それ以上に「孤独」を描いた小説として胸に迫る。
ティーンエイジャーの頃少女を殺した疑いをかけられたまま、四十一歳まで一人で生きてきたラリー・オット。その生活のディテールが冒頭で語られる。序盤はなかなか物語に乗れなかったが、次第に引き込まれていって途中で再度冒頭を読み返し、悲哀が胸に広がった。
ヒーローは登場しない。気の利いた会話のやりとりがあるわけでもない。かっこいい女性は出てくるけどこれ見よがしではない。「アメリカ探偵作家クラブ賞」と聞いて思い浮かべるツボをほとんどはず -
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上、中と読み続けてきていよいよ最後の下巻。
今回は、多くを、フラットではない世界を描いたものだった。
テロリズムの世界などが同じような技術を異なる方向に利用していることの分析も情報収集量の多さと論理展開の強固さに読み入ってしまった。
様々な技術の進展や政治・経済の変化、そして発想・創造により、先進国ではない多くの国や地域でも、さらには、普通の市民でもビジネスの世界での重要なプレイヤーになることができることをずっと語られていた。
この巻ではフラットではない世界についても課題も挙げられているが、そのような世界への不安を残しつつも、世界はもっとフラットになっていくのだと思う。
上中下巻を通して -
Posted by ブクログ
ネタバレ人種の壁を背景にした南部アメリカが舞台のほろにが友情ストーリー。
序盤が入り込めなくて辛く感じた。
が、物語が見えてくれば、ラリーに沁みついた悲哀、サイラスの抱える罪悪感と、2人が年期に直面した人種の壁をめぐる微妙な葛藤が読みごたえを与えてくれる。必ずしも「黒人=虐げられる対象」ではないところも興味深い。
物語の発端となっている事件自体はご都合主義的にとってつけられた展開で幕を閉じるが、要するにそこは推しのポイントではなく、過去の事件に端を発するラリーとサイラス、2人の心理をめぐる展開が読みどころと感じた。
■このミス2012海外8位 -
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まだ、上巻のため、通しでの感想ではない。
気になったのは、ビジネス(のみならずなのかもしれないが。)において、地域・人種・どこの国の人なのかに限らず、等しく、戦う・鎬を削る世界になってきており、そうやって本当にビジネスに接している人が多くいるのだということ。
今の職種や職場がゆるいだなんて決して思っていないし、世界をも意識して(かなり嘘くさい・・)働いているつもりではあるが、この本で描かれている世界とは程遠いようだ。
これまでも多くのビジネス関連の書籍で、”フラット化”を意識せられてきたが、やはり本家のパワーは圧倒的であった。
中巻、下巻が楽しみ。
(ただ、長くて読むのが大変。ちょっと違うの -
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ネタバレ本書を一言で表すと・・世界のバリュー創出の指揮系統は垂直から水平に変わった。一人の知恵よりも多数の知恵の方が優れており、独り占めせずに水平に反応するシステムを創り上げれば、より良いものが作れる。といったところだろう。バブル崩壊後の不況によって、企業はアウトソーシングやオフショアリングを進めた。その結果、グローバリゼーションは加速した。三重の集束(テクノロジー、プラットホーム、リソース)のおかげで、フラット化した世界の新プラットホームは、壁と屋根と床を実質上、一気に吹っ飛ばした。つまり、光ファイバーとインターネットとワークフロー・ソフトウェアが世界を結ぶと、共同作業を阻んでいた壁が吹っ飛ばされた
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・フラットな世界では絶対に整理しなければならないことがある。それは「誰が何を所有するのかということだ」→知的財産権における法的整備の重要性を説いている。最後のフロンティアであるアフリカでも必ずこの法的整備が求められる。日本がそのグローバルスタンダードを作ることで世界でのプレゼンスを高めることもできるはず。
・特定の分野では過渡期があって発展途上国で賃金が下がる可能性があるが、世界経済全体のパイが大きくなりつつある限り、こうした低下が恒久的であるか、あるいは全体に広がると断定できる理由は何もない。→「労働塊」説の否定。労働の量は一定不変ではなく、様々な発明やイノベーションにより、その量は増大を -
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ネットワークインフラの充実によるインターネット環境の充実、ビジネスプロセスの構築、アウトソーシングの進行による新興国の台頭。おもにこの3つの収束によってビジネスへの参加者が増加し、競争が激化しているよう。本の中ではフラット化、開かれた競技場ができたという表現がされている。
世界でこんなことが進んでいるのかを実感する本。自分の仕事も別の人にとって変わられるかもしれないという可能性を知っておくことは大事だと思う。
例が長いのと、インターネット関連はなまじ知っているだけに飛ばし読みもしていた。ただ、本の中で出てくる米UPSのビジネスには驚いた。そこまでやってるとは。 -
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ウォーターゲート事件すっぱ抜いたジャーナリストらしい。まじか。まだ現役なんか。
三つの戦争とは、ウクライナと、イスラエルと、トランプ。
これは、その三つの戦争に向かい合ったジョーバイデン全米国大統領と、そのスタッフの戦いの記録。
トランプ現大統領の放言と、バイデン前大統領の、ヤバいおじいちゃんみたいな報道しかされてないからかなり偏った印象であったのだが、むしろ、バイデン氏が後8歳若かったらまた随分変わっていたのではないかと思った。
ここまでやばかったんか。
つか、米国のトップは、こういう紙一重のところを常に判断して切り抜けて行かなあかんねん。これが、大国か。
うん。トランプ氏は必然であ -
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★3.5
まぁ、予想通りというか、そうならないと怒るよ、というか、最後の方で絶体絶命の状態に陥りながらも、なんとか主人公のジョシュは生還という結末でした。
それはそれとして、仲介人のカルドーサですが、これは想像以上の設定でしたね。そう言う設定なのかと。何が彼を仲介人にしたのかが謎ですが、それは明らかにならなそうです。
あと、ギャビーことガブリエラ・フローレス博士。私の頭の中では、40代程度で、低めの声の女性像が出来上がっていたのですが、本書の最後に見違える姿をしている描写がされているので、もっと若い設定だったのかもしれません。
これは、シリーズとして続くのかなぁ。難しいような気もします