伏見威蕃のレビュー一覧

  • フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来〔普及版〕(上)

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    グローバル化についての本。
    諸IT技術の為世界の競技場はフラットになった。
    日本人が中国、インド人などと対等に闘わなければならなくなったのだ。
    父の時代と明らかに違う世界に生きている事を気付かせてくれる名著。

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    2012年07月15日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    自分が選んで読む米国の本は湿度の低いものが多いような気がするけど、この作品もまた圧倒的に乾いてた。読後のし〜んとした感じが心地いい作品。
    残念なのは、ミシシッピ州の小さな町が舞台で白人と黒人、二人の男が主人公の話しが故に細かい機微が掴み切れないとこ。こればっかりは「文化がちがーう(by ヒストリエ)」で逃げるしかないんかな。

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    2012年06月29日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    ミステリと言うより文学作品。
    南部アメリカ小説。娯楽作と言うより、じっくり読ませる端正な作品。
    物語はつらく、悲しく、息苦しいが、文章、描写は美しく見事だ。
    最期に少しだけ希望が持てる点がいい。

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    2012年06月14日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    白人より黒人有利の社会で暮らしている白人男性と黒人男性の物語。アメリカの闇の部分が描かれていて、そこがまたいい。と~っても暗いお話しだけど、最期は希望が持てる終わり方で良かったと読み終わったときつくづく思った。

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    2012年05月22日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    ネタバレ

    ミシシッピ州の田舎町で40代の自動車修理工が銃で撃たれる事件が起きた。被害者のラリーは瀕死の重傷。しかし、ラリーはちょっと特殊な人物だった。というのも彼がまだティーンエージャーだった25年前。同級生のシンディが行方不明になり、ラリーはその事情を知っている重要参考人だったのだ。
    そして、つい最近も女子大学生が行方不明になり、ラリーは再び容疑者とされていたのだ。
    その街で治安官をしているサイラスはラリーと幼馴染だった。一度街を出て、治安官として戻ってきた彼は、疎遠になっていた筈のラリーの身辺を調べ始めるうちに、少年時代のラリーとの記憶が徐々に蘇り始める。そこには、当時は気づかなかったサイラスとラリ

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    2012年05月20日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    どんでん返しがあるようなミステリじゃなかったけど。

    読み解かれるのは登場人物たちの人生だったという事。
    二人の男がどう出会い、どう離れ、どう、もう一度近づいていくのか。
    その丁寧な描写がとても良かった。

    終盤、主人公の1人のサイラスが、もう1人の主人公、ラリーの母を尋ねたくだり。
    彼らが共に過ごしたほんの少しの瞬間、
    その子供であることの無敵さと輝きが、ある一説で語られる。
    その部分に胸を打たれた。

    この人の書く文章は美しいと思った。

    そして最後の最後の一文を読んで、私は苦しくなって暫くその余韻に浸った。
    よい本だった。

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    2012年04月30日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    CL 2012.4.1-2012.4.11
    ミステリとしてはたいしたことはないけど、
    余韻の残る作品。
    少年時代、だねぇ。

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    2012年04月22日
  • フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来〔普及版〕(中)

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    今まで考えもしなかったような仕事がどんどん生まれる。進化するってそういう事だよね。それにしても・・・。

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    2012年02月20日
  • フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来〔普及版〕(上)

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    最初に出版されたのが2005年。今から7年前。最近のフリーエージェントブームを見ると、まさかここまでと驚く。英語で書かれた文章を日本訳した本って読みにくいな。っていうか読むのが苦手。何とかならないのか。

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    2012年02月20日
  • ファイアファイト偽装作戦

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    ★粗筋★

    元SAS隊員のウィルは、テロによって妻と娘を失った悲劇から立ち直れずにいた。週に二度、泥酔するまで飲んでは同じことを繰り返す日々だった。
    そんなウィルに諜報機関Mi5から依頼が舞い込む。タリバンによる拷問を受けている女をアフガニスタンから救い出せという任務だった。
    不毛の地アフガンから無事に脱出できるのか?また、Mi5の本当の狙いは!?
    スケールの大きいリアリティースペクタクルアクション!!


    正直、もう四冊目やし飽きたかな。
    大体、同じ展開やし初めて読んだときの衝撃はないな。暇潰しと最新軍事事情がわかるってのがメリット。

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    2012年02月20日
  • フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来〔普及版〕(上)

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    会社で「読んでおくべき」と言われ購読。
    読みやすくて、面白かった。
    人種も、どこにいても関係ない。この数年で個人が世界と直接関われる環境が整っていく様子が俯瞰されている。
    怖いくらいの流れだな、と思う。

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    2012年02月19日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    過去の少年時代を回想・再構築することで、
    現在の立ち位置を浮かび上がらせる手法は、
    濃密でじわりと胸に迫るものがある。
    サイラスが鶏に餌をやるシーンが琴線に触れる。
    いい小説を読んだ余韻がなかなか消えない。

    2011 年 英国推理作家協会賞(CWA賞) ゴールド・ダガー賞受賞作品。

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    2012年02月08日
  • 反撃のレスキュー・ミッション

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    予想以上の出来ってことで★4つ。

    ★粗筋★
    かつてSIS(英国陸軍特殊部隊)に所属していたポーターは、アルコールに溺れホームレスの生活を送っていた。自ら犯したミスにより同僚の命を失ってしまい、罪悪感に苛まれる日々が続いていた。しかし、ある時娘に再会し人生の再起を誓う。誇れる父になるため、ポーターが向かった先は、かつて所属したSISだった。裏切りの連続の中、無事ポーターは生還できるのか?!



    ストーリーは大体想定どおりに進んだんで、面白いなと感じる点は少なかったが、中東情勢を的確に描いてる点、テロリストの描きかた、そして何よりホームレスが最後に一花咲かせてやるんだ、という【いかにも外人】的

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    2012年02月07日
  • フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来〔普及版〕(上)

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    【読書その9】以前からずっと読んでみたいと思ったトーマス・フリードマンの著書。
    「フラット化」とは、ITを通じた新しい通信テクノロジーとソフトウェアにより地球上のあらゆる場所にいる人との共同作業が可能になる猛烈な変化を指している。
    その例がインドのITアウトソーシング事業。いまやインドは、欧米をはじめ、世界各国の世界最大のアウトソーシング受け入れ国。現在、インドだけではなく、東南アジア各国、ブラジル、アルゼンチン等へもアウトソーシングが進んでいるという。
    大航海時代には、地球は平らであるとか、色々な説があった。しかし、「地球は丸い」という事実が科学的に明らかになり、世界は衝撃を受けた。その世界

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    2012年02月06日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    題名になっている「ねじれた文字」の由来となっているミシシッピという土地が生み出した物語。出口のないような濃密な空気感に包み込まれています。その息苦しさは白人と黒人、ふたりの少年の運命にも複雑に絡みついていきます。そして、悲惨な事件が。果てしない孤独を受け止める悲しみ、頑なに過去から目をそらす悲しみが重なり合いながら、しかし、救いのラストへ。アメリカ南部ならではのストーリーだとは思いますが、本と野球、少年たちの心は普遍的だとおもいました。

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    2012年02月05日
  • テロ資金根絶作戦

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    F・フォーサイスに近いかなー。

    元軍人が書いただけに、随所に軍人心理が出てきます。

    ★粗筋★
    元SASのマット・ブラウニングは、MI5からある依頼を持ちかけられる。過激派テロ組織アルカイダの資金源となる財宝を載せた貨物船を襲撃するというもの。
    完全非公式な任務により、強奪した財宝は全て自分のものになることを聞かされ、借金まみれのブラウニングは承諾してしまう。
    しかし、次々と襲いかかってくる罠。
    ブラウニングは窮地を脱することができるのか!?

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    2012年01月18日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    このミスでもランクインしていたし、ミステリの範疇に入るのだろうが、読みどころはそこではない。米南部ものとして秀逸であり、それ以上に「孤独」を描いた小説として胸に迫る。

    ティーンエイジャーの頃少女を殺した疑いをかけられたまま、四十一歳まで一人で生きてきたラリー・オット。その生活のディテールが冒頭で語られる。序盤はなかなか物語に乗れなかったが、次第に引き込まれていって途中で再度冒頭を読み返し、悲哀が胸に広がった。

    ヒーローは登場しない。気の利いた会話のやりとりがあるわけでもない。かっこいい女性は出てくるけどこれ見よがしではない。「アメリカ探偵作家クラブ賞」と聞いて思い浮かべるツボをほとんどはず

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    2011年12月15日
  • フラット化する世界 経済の大転換と人間の未来〔普及版〕(下)

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    上、中と読み続けてきていよいよ最後の下巻。

    今回は、多くを、フラットではない世界を描いたものだった。
    テロリズムの世界などが同じような技術を異なる方向に利用していることの分析も情報収集量の多さと論理展開の強固さに読み入ってしまった。

    様々な技術の進展や政治・経済の変化、そして発想・創造により、先進国ではない多くの国や地域でも、さらには、普通の市民でもビジネスの世界での重要なプレイヤーになることができることをずっと語られていた。
    この巻ではフラットではない世界についても課題も挙げられているが、そのような世界への不安を残しつつも、世界はもっとフラットになっていくのだと思う。

    上中下巻を通して

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    2011年11月13日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    胸に染みる小説。
    暗くて辛い話だし、もっと悲惨な展開になる可能性もあったと思う。「甘いよ~」と言うひともいるかもしれない。
    それでも、わたしはこの終わり方が好き。
    読後感もいいです。

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    2011年11月10日
  • ねじれた文字、ねじれた路

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    ネタバレ

    人種の壁を背景にした南部アメリカが舞台のほろにが友情ストーリー。

    序盤が入り込めなくて辛く感じた。
    が、物語が見えてくれば、ラリーに沁みついた悲哀、サイラスの抱える罪悪感と、2人が年期に直面した人種の壁をめぐる微妙な葛藤が読みごたえを与えてくれる。必ずしも「黒人=虐げられる対象」ではないところも興味深い。

    物語の発端となっている事件自体はご都合主義的にとってつけられた展開で幕を閉じるが、要するにそこは推しのポイントではなく、過去の事件に端を発するラリーとサイラス、2人の心理をめぐる展開が読みどころと感じた。

    ■このミス2012海外8位

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    2011年12月18日