伏見威蕃のレビュー一覧
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グレイマンシリーズの第3弾。今回はメキシコが舞台となり、麻薬カルテルと戦う。過去に命を助けられたメキシコ人が殺されたのをきっかけに、故人の墓参りから巻き込まれていく。今回もグレイマン(コート・ジェントリー)のタフさに目が奪われる。特に拷問シーンはかなり酸鼻な光景だ。絶対に生き残れないような場面であるが、外部というか自分の前から敵だったやつを利用してサバイブする。少し強引なストーリー展開ではあるが、エンタテインメントとして楽しめた。このような小説は主人公がピンチに陥ってから、ピンチを切り抜けるのを楽しむのが醍醐味なので、多少の強引さには目をつぶろう。
次作品も早く読みたい。 -
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「暗殺者グレイマン」の続篇。前作と同様、これでもかって感じで主人公のジェントリー(グレイマン)が暴れまくる。文字だけなのにクリアな景色が頭の中で想像され、時にえげつない描写もあるが、そこを含めて楽しめる。
政治的状況で作戦遂行者のとるべき行動が変わっていくのは、ドキドキものだ。味方が敵に、敵が味方に、生き延びるため(世界をややこしい状況に陥れないため)に知恵と体を最大限に使う物語はある種の爽快感を覚える。もちろん自分はジェントリーのような立場にはならない場所で生きているので、この物語の世界をフィクションとして楽しめる。でも、世界情勢を鑑みると、今でもこのような物語が地球のどこかで起こっている -
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イラク戦争で従軍し、戦争後遺症を患ったアメリカの好青年が、戦争請負会社に再就職し、不幸な事件が起こるべきして起きてしまう。そして、彼と遺された遺族と交流した著者のノンフィクション。
以下のようなポイントを丁寧な取材により描いてる。
「イラク統治への平和的移行の失敗」
「軍事費削減のための戦争請負会社へ依存の失敗」
「失業者や社会的不適合者の受け皿としての戦争請負会社」
私が、この作品に価値を感じるは、アメリカが全世界の模範たる警察の義務を果たすために派兵し、若者が外国で命を落とす事に、若者の血で賄うだけの国家・国民へのリターンを疑問視する世論が、確実にある事です。
昔、歴史の教科書で習っ -
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ネタバレシリーズ3作目。最初は非情な暗殺者であり、ひたすらテンポの良いアクション作品だったのが、前作は恋愛絡みでもたついた作品になっていた。しかし今作では、女性は絡むし立派なグレイマンの戦う動機ではありながらも、話が格段にうまくなっている。冒頭は麻薬組織から逃げる逃避行物語であるのが、中盤は捕獲され、さらに後半には追撃する側に回る話の転換がうまい。カルテル側も多彩な人物を配し、ラストまで飽きずに読めた。
ただラストのヒロインが修道僧になるっていう設定は説得力が全くない。生き延びるためとはいえバイクを奪うことも禁じる一方で、後先考えずに敵のボスは殺し、挙句に修道僧?どうしてもマーク・グリニーが描く女性は -
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暗殺者グレイマン・シリーズの第二弾。今回、グレイマンことコートランド・ジェントリーはロシア・マフィアの依頼でスーダン大統領の命を狙うのだが、グレイマンの抹殺を企むCIAが介入し、予断を許さぬ展開が繰り広げられる。迫力のある戦闘描写は相変わらず凄い。レベルの高い国際謀略冒険小説である。
前作同様、グレイマンは次々訪れる危機を何とか凌ぎ、任務を全うしようとするのだが…
前作の方が圧倒的に面白かった。今回、グレイマンが危機に陥るのは国際刑事裁判所の美人特別捜査官のエレンに私情を挟んだことが発端。自ら招いた危機が危機の連鎖を生むという展開に少々違和感を覚えた。
読みながら『ランボー 怒りのアフガ -
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レポート課題につき。
しかしこれは楽しかった。
がんがん読み進められるような軽い軽い軽い文体ですが、それなりに知っておいて損はない情報(といってもすでに古くなりつつあるのだろう)が満載されていますね。
細かな話はとにかく、ITバブルが海底ケーブルの敷設と、その崩壊がケーブル利用料金の暴落をもたらしたとか、
同時代を生きていて知っているべきだったことだけど、
当時パソコンもろくにさわっていなかったただの受験生はあまり知らなかった事情、とか。もちろん、そのもたらしたインドの発展とか。
楽しいです。大学の頃(いまもだけどさ。。。)に読んでおくべきだったなー(ベストセラーだったらしいわけだしね・