左巻健男のレビュー一覧
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学校で教えられるトンデモ科学を紹介。「水からの伝言」とEM (有用微生物群)を中心に科学的根拠のないニセ科学の事例。ちゃんとチェック機能が働かないと恐ろしい。
水に優しい言葉をかけると美しい結晶になり、汚い言葉をかけると結晶が崩れるという「水からの伝言」。科学的根拠のないことなのだが、それを授業に使う教師。他にもニセ科学を授業に持ち込む団体の存在。筆者は一つ一つ事例を挙げながら論破していく。あまりのトンデモ科学ぶりに読む方も疲れる。作者もいちいち引用するのに相当疲れたことだろう。
授業だけだなく我々科学オンチをだまそうとする手法はいくらでもあるようだ。ニセ科学で多い健康系、医学系。「波動」 -
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ネタバレ全編にわたってトス批判。
科学の本当っぽいことをばっさり否定している。
この本の切り口で考えるとこんなこと信じる教員いるかなとも思うけど、全国的に広まっているのも事実。実際、水伝、アマラカマラは聞いたことがある。
それだけに恐怖を感じる。
商売が絡むと科学は売る側の都合の良い方にねじ曲げられることがある。
まずは疑ってみること。疑うだけでなく、いろいろな方向から探って見ること。科学技術が進むとともにフィルターバブルも進む。子供達に伝える立場としてもっと真剣に知識を得て行かなくては。
何にしても教材研究が大事だな。あとは、要は楽するなってこと。 -
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編者は左巻健男となっているが、実際に執筆しているのは高校の先生の小林則彦さん。ブルーバックスのような専門性のない一般向けの分かりやすい本だ。知ってたことも結構あったけど、新しい知見もあって面白かった。例えばー
・北磁極の移動を示す堆積残留磁気を年代ごとにだどっていくと、アメリカ大陸とヨーロッパ大陸の動き方が違っているが、二つの大陸が大昔一つだったと想定すると、動きの軌跡が一致する。
・現在、N極が指す北と実際の北には7度のずれがある。測量でコンパスを使うときは、そのずれを考慮に入れなければならない。伊能忠敬の日本地図作成のときは、そんなことは知らずにコンパスを使っていた。実は、地球の地磁気は移 -
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ニセ科学を否定するのって、本当に苦労します。なんでこんなことも分からないのだろう?では、ニセ科学に心酔している人を説得することができないからです。そんな人たちを論破できる知識と、様々なニセ科学について知ることのできる本です。
それこそ、ユリ・ゲラーから「水からの伝言」に至るまで。
あと、ニセ科学ではないけれど、学校にはびこる悪しき慣例である、かけ算の順序強制についての記載もあります。
私としては、死後の”念?”の存在を信じてはいるので、他人のことをとやかく言えないのかもしれませんが、人に迷惑を掛けない程度の、気持ち?だと思って別に置いておきます。 -
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身近な疑問を科学で解明!というキャッチコピーの通り、様々な「製品」について、その仕組みを科学的に解説しているものです。
一つのテーマ当たりの分量も多くなく、文系人間にはありがたいボリューム感でした。
中学・高校時代の理科の授業で教わった知識などを思い出しながら「なるほど!」と納得できるものも多くありましたが、学生時代に苦手だった分野の話になると、解説が理解しにくいところもがあったり、解説で省略されている部分があって少し理解しにくかったりするところもありました。
ただ、タイトルにもある通り「思わずだれかに話したくなる」ようなネタばかりでした。
ひょっとすると、理系の人には物足りないのかもしれま -
- カート
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試し読み
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理系か文系かという選択は、実はその後の人生において極めて重要な判断になる。しかし、その重要性を正確に理解できていない学生も多い。特に、理科系科目は学習の順序が重要だから、どこかで理解できない箇所があると、その後の内容が理解できずに置き去りになる場合が多い。従い、期末単位で復習する学生は良いが、期末試験をひと期間捨ててしまおうなどという勉強法をしてしまうと、取り返しが難しい。そこで取り返しやすいのは、学習に論理的な順序のない文系科目だ。そうやって学習方法により、文系と理系が生まれる。その原因を能力や特性に求めるのは間違いではないが、高校生の分岐点でのタイミングには、寧ろ自らの能力を理解できていな