左巻健男のレビュー一覧
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今さら、水の波動だのなんだののニセ科学にだまされる人はいないだろうし、その意味では「今さら読んだ本」。
でもやはり、きちんとした科学の知識を持った人が、ニセ科学をぶった切るのは快感。
古今東西、あらゆるジャンルで「ニセもの」は無くならないだろうが、真贋を判断する指標があればだまされずにすむ。そういう意味で「よくやってくれた」という本。
だいたいムカついてたんだよ、『水からの伝言』とかのシリーズ。
「コーランを聞かせたら、ほらこんなに水の結晶がきれい」って、確かコーランの「アブー・ラハブの両手は滅びてしまえ!」という節じゃねえか。アラビア語がわからないから、コーランならなんでもいい言葉しか書いて -
Posted by ブクログ
あらゆる元素について、一言コメント的に説明がなされているのが本書。一部を除き、聞いた事が無いような元素にも使い道があるのは驚きだ。技術の発展に必要な知識だという事がよく分かって、勉強になる良書だった。
ー ヘリウムの特徴は元素の中で最も沸点が低く、絶対零度(マイナス273.15°C)に近いマイナス268.934°Cで液体になること。そのため、液体へリウムは極低温の世界を作るための冷却材として、極めて重要だ。極低温の世界では、超伝導などの現象が起こる。超伝導とは、特殊な金属や化合物を冷やしていくと電気抵抗が突然ゼロになる現象のこと。電気抵抗がゼロで、電流を流しても熱が発生しないため、消費電力が -
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古代ギリシャの人が、太陽光の入射角から地球の円周を測った話が面白かったな。
あと、最低温度の話は知らなかった。難しい話はあえて排除し、子供でもわかるような要約で解説してくれるので知らない話がちゃんと腑に落ちて面白い。
全く知らないことにも、何となく知っている話にも、ちゃんと科学的な説明がついていくのが興味深かった。
ただ、なんか、もうちょっと説明してくれたら「面白い!」までいきそうなのになーというのも多かった。流石に子供向けすぎたかもしれない。あと一歩踏み込んでくれたら、とちょっと残念に思いながら次の章を読む、みたいなのも多かったかな。
そんなにページ数も無いのに、扱ったテーマが多かったので、 -
Posted by ブクログ
化学の発展が人類の歴史にどんな影響を与えてきたかが簡潔に説明されている。
似たような本に、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」があるが、こちらは多面的なアプローチが複雑すぎて下巻の途中でギブアップ状態だ。
本書は、化学の成果と歴史の関係をかいつまんで紹介してくれているので理解しやすい。
世界史の話も出てくるが、化学の説明が主なので科学が好きな人にとっては絶好の入門書だと思う。
普段あまり気にしていないことを考えるきっかけにもなった。
例えば、空気に関して、
「密度が異なる酸素と窒素が、高度が違っても同じように混じり合うのはなぜか?」
水と油だと混じり合わなくて、重い水が下で軽い油