左巻健男のレビュー一覧
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元素について身近なモノを例に挙げてわかりやすく書いた本です。
洗剤や染料、宝石、プラスチック、蛍光灯…身の回りにある生活必需品には色々な元素が関わっているのだと改めて実感しました。
また便利な一方で、カリウムに置き換わり害を加えるタリウムやかつて起こった公害など人間にとって害のある元素もあるのも知ることが出来て良かったです。
勿論そう言った元素も使い方次第で便利になるとフォローもあります。
しかし最低限の知識(特に序盤)がないと混乱すると思います。
第1章は知識のないに等しい自分にとってはほんとにわかりづらかったのでもう少しわかりやすくしてほしかったなぁと。
それでもスマホとかで検索したりすれ -
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「ニセ科学を学校に入り込ませてはならない」という、ある種、当たり前の主張をしているだけの本ですが、そう主張しなければならないほど、科学リテラシーの低い先生が多い、ということだと思います。
その一方で、巧妙なニセ科学もあるので、科学リテラシーが低くない先生も、ニセ科学に騙される危険性をつねに頭の片隅に置いておくことは大切かと思います。
科学リテラシーの低い先生、ということでいえば、少し前に、仕事の関係で、中学校の先生からいろいろと問い合わせを受ける機会があったのですが、数学や算数に関するリテラシーの低さを感じる問い合わせがたくさんありました。
先生の研修にはいろいろなものがあると思いますが、科 -
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ネタバレ「水からの伝言」やEM(有用微生物群)が科学的な根拠が無いことやTOSS(教育技術法則化運動)が掲載している多くのニセ科学への注意喚起が込められていた。
実際に教育現場で教える教員でもニセ科学を信じ、それを子供たちへ伝えるというのは危険だと感じた。
3歳神話やゲーム脳、脳トレの効果など科学的に根拠の無いものを信じ込まないようにしたい。
「人間は、自分の信じていることと矛盾する証拠をむししたり、曲会する傾向があるだけではなく、自分の信じていることを裏付ける証拠な議論ばかりに目を向け、認知する心的傾向」
これを認知バイアスと呼び、自分に都合のよいことだけでなく、その情報に対する批判も見るように -
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文部科学省発行の元素周期表には、「自然も暮らしも全て元素記号で書かれている」とのキャッチフレーズが書かれているが、本書はそんな元素について、元素とは何かに始まり、元素周期表の解説から、宇宙、地球、人類史、事故・事件、キッチン・食卓、快適生活、および先端技術等々の様々な観点から、元素がそれらにどうかかわっているかをわかりやすく解説している。
本書を読んで、先述の文科省のキャッチフレーズは正にその通りと、あらためて納得した。
ちなみに、元素は今のところ118番までしか発見あるいは生成されていないが、これで終わりではなく、本書によれば119番、120番の元素を合成すべく、日本を含め複数の国で挑戦 -
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ネタバレ私の周りに、本書で「ニセ科学」と取り上げられているもの「ホメオパシー」「EM」を利用している人がたくさんいる。我が家には「プラズマクラスター」製品が複数ある。「経皮毒」について大真面目にアピールしている人もいる。(合成洗剤とかの毒素が皮膚から体内に吸収されますよとかいうやつ)
普段から「ちょっとオカシイ」とは思っていたので読んでみた。
結論から言えば、「○○ですぐ健康になれる」とかいうのはだいたいデタラメだということ(そりゃそうだ)。クロレラだかウコンだかサメの軟骨だかなんだか知らないけど、サプリメントで健康になったりしないし、本当に健康になりたければバランスの良い食生活と適度な運動がなにより -
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ネタバレ年を取ると高い音が聞こえなくなる。
短い波長=宇宙線、X線、紫外線、ここまでは危険なもの。
可視光線
長い波長=赤外線、マイクロ波、ラジオテレビ、音。
酸素が紫外線の働きでオゾンになった。紫外線のうち有害なものを吸収する。生物が陸上へ進出できた。
下位蜃気楼=だるま夕日、だるま太陽、オメガ型太陽など。
上位蜃気楼。水平方向蜃気楼もある。
砂漠で水のように光っている見えるものは青空。
角膜の屈折力は水晶体の2倍。角膜と水の屈折率はほぼ同じ。水中では角膜は働かないのでよく見えない。
空が青く見えるのはレイリー散乱のせい。太陽の光が窒素分子や酸素分子のゆらぎで、レイリー散乱がおこる。波長が短 -
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科学リテラシーって何、を考えさせられる本です。
ニセ科学とされるものは、以下の通り。
・水からの伝言
・EM菌関係と比嘉照夫
・TOSSという教育団体と向山洋一
特に商品で以下のキーワードは注意する。
波動、共鳴、抗酸化作用、クラスター、エネルギー、活性や活性化、免疫力、即効性、万能、天然
奇跡のリンゴ関係ネタで、無農薬で育てていると、リンゴ自体が自ら農薬を作り出して、虫食いに対抗することがある、と知れたのはよかった。木村秋則の話は、いわゆる実験室レベルの成功であって、再現性は確認されてないとのこと。これはこれで感動するお話しと思えば良い。
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夜、大人が静かに、知識を再確認しながら読むような本です。
P29 ドライアイスと水を入れた水槽にシャボン玉を吹くと、空気よりも二酸化炭素の方がずっと重い気体なので、空気の入ったシャボン玉は下に落ちない。
P71 稲は、なぜ水田で育てるか?
畑で育てると稲は必ず雑草に負けてしまう。稲は水田で育てると、根に空気が通れる独特な組織(破生通気組織)ができて、どんどん成長できるが、雑草の根は水田の水の中では窒息して死んでしまう。
弥生時代の、まだ除草剤もない時代からコメが主食として人間を支えられたのは、水田によって稲が雑草に打ち勝ち、実ったから。