左巻健男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ似非科学についてユリ・ゲラーやノストラダムスといった懐かしいものからQアノンまでかなり広範に扱っている。著者が代表をつとめているという雑誌の宣伝がやや過剰に繰り返されておりやや興ざめ。
著者は科学者らしく「ポジティブな証拠がない=デマ」と片付けてしまうのだけど、このへんは好き好きかも。特に健康に関することは高いお金を払わされたりするのでなければある程度は個人の自由かなぁと思った。ローフードやビタミン信仰など、効果がないか、あったとしてもごく微量なことが明白なものは世の中に溢れているけれど、他人に迷惑をかけない範囲で楽しんでいればそれはそれでいいのでは。わざわざ啓蒙する必要もないように感じた。 -
Posted by ブクログ
サム・キーンの『スプーンと元素周期表』からの引用も多い気がしたが、それでも良い。頭に定着させたい話は繰り返し読んでも良いものだと思うので。その上で、本著で特に印象的だったのは、理化学実験用ガラス器具の話。米国テキサス州では、1989年に同器具を購入する場合は許可が必要で、無許可の販売、購入、寄贈さえも犯罪行為で懲役か罰金。そこまでの扱いにするわけは…。違法薬物を製造したり、実験、成分分離ができてしまうから。つまり、それだけ危険だし、やれる事があるわけだ。怖くなる元素、それを分離生成できてしまう、実験器具という事。この話で俄然、ワクワクしてしまった。奥が深い、いや、世界の成り立ちにおける人類学と
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Posted by ブクログ
同じ著者の同じような本をすでに読んだのに、また買ってしまった。
ニセ科学については、以前読んだ本とだいたい同じ内容。本書ではとくにEMについての批判が多かった。巷に溢れるニセ科学の中でも、わりかし信じている人が多く、なんと公立学校でも取り扱われる例もあり、著者が危機感を感じているからだろうか?著者が講演会か何かでEMはニセ科学だと批判し、それが新聞で報じられた後、裁判にもなったらしい。裁判のことは以前読んだ本には書かれてなかった気がする。ともかく裁判ではちゃんと決着がつき、裁判所もEMには科学的根拠がないとはっきり言っている。
最初に、どんな人が騙されやすいか、という記述があって、騙されにくい -
Posted by ブクログ
理科教育の専門家として、中学校教員を経て大学研究者としても活躍した著者が、日本の理科教育、ひいては科学教育を歪ませる”ニセ科学”の実態を明らかにする警鐘の書。
取り上げられているのは
・水に対して乱暴な言葉を浴びせれば結晶の形が乱雑になる、という「水からの伝言」
・有用微生物の働きで健康増進など様々なメリットがあるというEM菌
を始めとして、親学、ゲーム脳など広範な”ニセ科学”の数々である。
名前は聞いたことがあるものばかりであるが既にブームを過ぎたものが多いということもあり、こんなものが義務教育の中で実際に教えられた学校があった、という点に素直に驚愕する。
特にこれらのうちの一部、例え