竹宮ゆゆこのレビュー一覧
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竹宮さん作品、読んだのいつぶり……? 数えるのが怖い。 この本は遠くに住んでいる大好きな友人が、好きだと思うよと言って贈ってくれた。 すごくひさしぶりに竹宮ゆゆこという名前を見て、いくつか大好きだった作品のタイトルを頭に浮かべながら読みはじめて。 どうしても先入観があったけど、しっかり、気持ちよく裏切られた。 1ページ目の時点で物語はすでに絶望的な状態になっていて、まず度肝を抜かれる。 どう見ても、どうにもならなそう。 ここからどう立て直すの? 恋愛ものだよね? と思っていたら、むしろその状況そのものが大きすぎるスパイスだった。 覆しようのない悲劇を忘れてしまうくらい、ふたりの恋模様が愛おしく
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ネタバレ映画を観た。
大々的な宣伝も無く、特に話題作でも無かったが、にも関わらず俳優陣はとても豪華な顔ぶれだった。
なるほど上手くまとまっていて、良い映画だと思う。
小説を読んでから劇場に足を運んだのだが、冒頭5分で原作にあったサプライズが映画では使われていないことが分かった。
そして、むしろそれが良かった。
特段、ドッキリが見え透いているとかいう事ではなく、私にはそれを必要とする作品では無いと思えたからだ。
結果、原作よりも映画の方がスッキリとテーマがわかりやすくなった。
孤独、いじめ、相変わらず跳梁跋扈しているキ○ガイ親どもとそこから派生した深刻なトラウマ、そして勇気など、物語を彩る要素は -
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2021/04/10
良い意味でって枕詞に甘えて、なんだか勢いによるゴリ押しで話が進んでいる感覚です。
竹宮ゆゆこさんの本…ですよね…?みたいな。
訳の分からない先輩と訳の分からない形で出会い、訳の分からない破天荒な状況や展開がドッジボールのように間髪入れずに投げつけられてくるので、それを消化して受け止めながら話を読み進めていくことになります。
なんか、小笑いのお笑い芸人のコントを連続でとにかくたくさん見ている、聞いているような不思議な感覚に陥る本でした。
先輩がやばい。出てくる人物の訳の分からなさも突き抜けていてやばい。そんな感じです。 -
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誰かが自分を大事に思ってくれることは、全然当たり前ではない。
『ある』のが『難しい』から『ありがたい』のだ。
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ヒーローに憧れる真っ直ぐな清澄は、いじめられているところを助けたきっかけで、玻璃(はり)と心を通わせるようになる。
一度チャンネルが合えばよく喋る素直な可愛い子だった。
UFOはいます。
母の行方不明もいじめもあれもこれも全部UFOのせいだから諦めるしかない。でも先輩が、、ヒーローが教えてくれた。強くなりたい。
「先輩を信じます」と言った玻璃を守りたい。
玻璃に惹かれながら秘密に気づく。
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大きな暗闇のUFOの正体。ここ -
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ネタバレ【孤独、そして終わらない愛】娘のレビュー
物語の本編は、高校生(3年)の濱田清澄と(1年)蔵本玻璃の出会いから始まります。学年一の嫌われ者である玻璃に対するいじめをみた清澄は、彼女を救い出そうとあらゆることをします。
共に時間を過ごしていくうちに、互いの優しさや美しさの魅力に気づき、2人の距離はぐっと縮まります。
ところが、玻璃には打ち明けられない秘密がありました。それは父親から暴力を受けていること。そして数年前に祖母を沼に埋める手伝いをさせられたことも話します。
清澄は父親から玻璃を救うべく行動に出ましたが、逃げようと思ったところで2人は父親に見つかり、ゴルフクラブで殴ら -
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2020/1/8
いきなり衝撃的な展開からスタートして、スピード感に乗って一気に読んでしまいました。
とらドラ!の作者ということで以前から小説が気になっていました。読んでみると感情の起伏が激しい人たちが織りなす物語だけどそれぞれのキャラの憎めなさというかそれぞれが持ち合わせている面白さがいい感じにミックスされているなと思います。
いきなりのスタートが主人公の久田廉次が結婚パーティーで嫁さんになるはずだった満優に逃げられ、バーで飲んでいれば突然キスされて、みたいなわけ分かんない出だしに内容が後から追いついてくるといったところでしょうか。
この廉次と朔のもつ物語内での勢いはどことなくとらドラ!のり -
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「お前の全てが燃え上がる。」
表紙の透明感あふれるイラストに惹かれて
きっと繊細な家族愛や恋を綴った作品なのだろうと
購入しました。
内容を読み進めてまず思ったこと、
「表紙詐欺!!」
冒頭で不倫相手の妻に刃物で襲われ
命からがら逃げながらもギャグ調。
絶縁した初恋の男性、
醍醐と偶然再開をする場面でさえギャグ調。
主人公は口を開けばおまえ、うんこ、きもいなど
お世辞にも言葉遣いはよくありません。
いい意味で期待を裏切られ、
主人公のあまりの歯に衣着せぬ物言いに
小説の帯では電車で泣いたとありましたが、
私は電車で笑ってしました。
面白いけれど、
ずっとこの調子だったら疲れ -
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ネタバレ派手な要素はないのに、ダメダメな人間しか出てこないのに、
なんだか分からないけれど、
妙に惹かれる。
人に説明しようとするとうまく言葉にできなくてもどかしいけれど、
なぜか、読み終わってもずっと忘れられず胸に残る一冊というのが
年に数回ある。
それは本読みには幸福な出会いであり、
読書の醍醐味と言えるだろう。
僕にとってのそんな一冊がコレ。
まず、センス抜群の表紙のイラストとPopなレイアウトに一目ボレ。
手に取らずにはいられないその表紙の素晴しさよ。
CDならジャケ買い間違いなしだろう。
そして『知らない映画のサントラを聴く』という
吸引力に優れインパクトあるタイトルをひとたび読んでしま -
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クリスマスに実乃梨に告白することさえもしりぞけられた竜児は、新しい年を迎えてまもないうちに、2年生最後の一大イヴェントである修学旅行がはじまります。
大河は、実乃梨が竜児を拒んだのは、実乃梨が親友である自分と竜児との仲を誤解しているためだと考え、あくまでも竜児の恋を応援しようとします。一方、北村に想いを寄せていた木原摩耶(きはら・まや)と、そんな彼女の行動を茶化した能登久光(のと・ひさみつ)とのあいだでケンカがはじまってしまい、そのことがきっかけで竜児や大河を中心とする、これまで危ういバランスをとってきた人間関係が、一気に崩壊の危機に直面することになります。
そんななか、大河が遭難するとい -
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「俺はそんなことでおまえに対する見方を変えたりしねえよ。おまえは誰かの奥さんにとっちゃ殺したいほど憎い相手だったんだろうが、それは俺には関係ねえ。俺とお前の関係には、他の誰も関係ねえ。」
『そんな私を誰がどう思ってるいるかなんてことも、心の底からどうでもよかった。なにを言われたって相手にしなけりゃ無音と同じだ。利用されてる? 使用している? あわれ? あばずれ? 汚らわしい? いずれ刺される? そんなのお互い様なんだよ。』
『酸素を使って、電気を使って、ガスを使って、水を使って、インフラに寄生して。倫理を破壊して人を傷つけて、食い扶持すら人から盗んでる。それが私という人間だ。生み出せるのは