竹宮ゆゆこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレめっっっっっちゃくちゃ良かった とてつもないエネルギーで走り抜けた先の爽快なラストがたまらない
弥勒の過去を、地獄のような十年間を、苦しかったね辛かったねと包み込むのではなく、おまえの人生は無駄なんかじゃなかった、この爆発を見ろ、おまえが助けたこの星の輝きを見ろと、しまのエネルギーを浴びせかけることで自殺を思い止まらせる というのが素晴らしかった
しまは弥勒の過去を彼の口から直接きいてもいないし、全てを理解してもいないけれど、同じ孤独を共有して、互いに光を見出したからこそ、彼の音楽で、「生きろ」とあまりにも真っ直ぐ、激しく、眩しく伝えることができた
作品の中の人物たちが、ああ、自分はこのために生まれてきたのだ、と感動を味わう瞬間がとても好きなので、そう言う意味でも良かった
夜中にディズニー行こうぜ!!明日!?てか今日!?ってなるところがあまりにも楽しくて愛しくて、絶対に別れが来る展開だとわかっているのに永遠にこのままでいてくれと思って読むのが楽しいのに苦しくて、こんな生き生きとしたシーンを描けることが凄いと思った
あと弥勒、お前はめちゃくちゃ立派に大人してたよ…… 自分の味わった苦しみをこのこどもには経験させたくない、と思えるの本当に偉い しまの親とも連絡とってちゃんと虐待じゃないって確認取るところもそうだし、こどもを守ろうとするかっこいい大人だったよ
でも弥勒のことは誰が助けてくれるんですか!?守ってくれるんですか!?って思ったけどしま〜〜〜!!しまがいる〜〜〜!!
続編を、ください、せめてディズニーに行くところだけは見せてください…… -
Posted by ブクログ
ネタバレまず、タイトルと序盤を読めば、神威の心臓を鋼太郎の妹に移植する感動小説なのだろうと予想できる。そこに向かって鋼太郎と神威の友情がどんどん深まっていくのだろうと読み進めていく。ところがどっこい予想以上の展開になるのでエンターテイメント小説として存分に楽しめた。
前半から中盤にかけて、神威の常識はずれの言動と鋼太郎への無邪気なストーキング、鋼太郎のツッコミ、ノリが良い友人達、悪い人間が出てこない高校生活の面白い掛け合い描写が笑える。巴との仲も深まる文化祭も青春していて良い。
ちょっと本のボリューム多いかなぁと感じつつも、少しずつ鋼太郎の内面を描くシリアスな描写が増え始め、いよいよ心臓移植の話になっていくのかなと思ったら、予想外の怒涛の展開。そこまで大事になっていくと考えてなかったので驚きながらどんどん読み進めていきました。
終盤、鋼太郎は神威の世話役と思っていた小間田という女性に脅されるシーンがあるが、なるほど確かに、正義も証拠もこちら側が持っていたとしても、強大な悪の組織の権力におどされたら、たとえネット時代の今だとしても、身内の命を守るために沈黙してしまうよなという納得感が高い脅し文句だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレひとりぼっち同士がふたりぼっちになって、ほんの一瞬の交わりのなかでお互いの心の柔い部分を救い合う愛の話だった。
心身ともに嶋くんのほうが助けられて守られていると思いきや、弥勒も精神的に救われている面があって、ある意味バランスが良いふたり。
一歩間違えれば共依存になり得る危うい関係なのに、まるで年の離れた兄弟がじゃれ合うような健全で微笑ましいやり取りが好き。
序盤と終盤、絶対に弥勒のもとへ落ちていく嶋くんの弥勒センサーすごいなと思った。ついでにクマのヘアゴムの根性もすごい。念が宿りすぎている。
まあ、嶋くんと弥勒を繋ぐ縁の糸のようなものだし、ふたりの再会に必要不可欠なものだから、異常なくらい強くないとダメだものね。
なんにせよ、とにかく、ふたりでディズニーへ行こう。