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Posted by ブクログ
竹宮さん作品、読んだのいつぶり……? 数えるのが怖い。 この本は遠くに住んでいる大好きな友人が、好きだと思うよと言って贈ってくれた。 すごくひさしぶりに竹宮ゆゆこという名前を見て、いくつか大好きだった作品のタイトルを頭に浮かべながら読みはじめて。 どうしても先入観があったけど、しっかり、気持ちよく裏切られた。 1ページ目の時点で物語はすでに絶望的な状態になっていて、まず度肝を抜かれる。 どう見ても、どうにもならなそう。 ここからどう立て直すの? 恋愛ものだよね? と思っていたら、むしろその状況そのものが大きすぎるスパイスだった。 覆しようのない悲劇を忘れてしまうくらい、ふたりの恋模様が愛おしくてかわいくてひたむきで、10代のころ夢中になってとらドラを読んでたときの気持ちがぶわーっとよみがえってきて、胸があつくなった。 文体は記憶のとおりカジュアルで、良くも悪くもラノベ節が効いていて、時間や世界線をどれだけ自由に飛び越えても破綻せずに成立するのは軽い一人称だからこそ成せる技。 はじめはその軽さを楽しんで読んでいたけど、終わりに近づいていくにつれてララの軽やかな語り口が、むしろなぜか重く切なく響いてくる。 いっそ不謹慎なくらい明るい独白とは裏腹に、底知れない愛情と無常がどうしたっていつも存在していることを思い知らされる。 望まない形で神様みたいになってしまったララの、たったひとりの男の子へまっすぐに向いている気持ちが心底きれいで切なくて、そんなふうに愛されて守られている彼のゆくさきが優しく照らされた世界でありますようにって思うとじんわり涙が出た。 すてきな愛のお話だった。 竹宮さんを侮っていたわけではないけど、思っていたより何倍もよくて、おみそれしました。 「あのころ大好きだったラノベ作家」で終わらなくて本当によかった。 また手に取るきっかけを作ってくれた友人に大感謝です。
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