・11月25日に読み始め、28日に読み終えました。
・おもしろかった! ボーイ・ミーツ・ボーイではないか……!?と思って表紙買いしたけど、とても良いボーイ・ミーツ・ボーイだった……
・めちゃめちゃハッピーエンドじゃん! こんなに嬉しい気持ちで終えられると思ってなかった。25歳の弥勒と15歳のしま
...続きを読むだったらボーイズラブじゃないけど、35歳の弥勒と25歳のしまはボーイズラブになっちゃうじゃん(?)だから(??)再会できると思ってなかったなあ。
・あと文体がラノベっぽくて、ラノベには10年以上触れてなかったから新鮮だった。作者さんがもともとラノベの人なのね。
・帯に抜粋されている「十五歳だった。世の中のことなんか、なんにも知らなかった。」がしまにも15歳だったころの弥勒にもかかってて良い。
・1日ならまだしも、2日3日経っても探しに来る気配がない父母は本当に大丈夫なのかと思ってたけど、もう序盤も序盤で弥勒と通じてたんだね。弥勒と話してしまが弥勒のうちにいることを了承した父母、めちゃめちゃいい人だな。いい人だなというか…… 本当にしまのこと愛してるんだなって感じた。超良い家庭。
・弥勒、しまに安心できる場所として自分の家/自分という人間を提供して、衣食住を与えて保護して、これまでなんで生きていたのかわからない自分の10年を(そしてそれからも続く人生を)しまに生き直してもらうような気持ちだったのかな。
・あとインターネットミームの解像度すごい。めちゃめちゃ最近のネタがサラッと描写されててびっくりしたけど、この本今年の6月刊行なんだった……
・このあたりからのしま、めちゃめちゃいいよねえ…… 若さゆえの行動力、果敢さ、後先考えてなさが弾けてて良い。はじめに家出したときと違って、怯えだったり恐怖があんまりなくて、ただひたすらに弥勒を求めて前進しているのが綺麗だ。
・しまのピアノを聞いて、次の10年後の爆発も見るために希望を持って走り出してしまの場所にたどりついた弥勒、とってもとっても、ハッピーですね…… 弥勒が投身自殺に失敗したとき、見続けていた14階からの風景の終わりがしまの元だったというのが最初にしまが弥勒のもとに落ちてきたときとの対比になってるのはもうめちゃめちゃ良いんですが、しまの2回目の家出のときの、しまが乗ったあとのタクシーに弥勒が乗っていたというのもふたりの立場?動き?が逆転した描写にもなっているようですごいなーと思った。
・あとこれ打ってて気づいたけど、しまが15歳のときに弥勒の上に落ちたときと同じように10年後も弥勒の上に落ちてきたんだね! ウワア~。 ディズニー行ってくれ。
・25歳からの弥勒の10年はどんなんだったのかな。お姉さんと楽しくやっていたらいいな…… 幸せになってくれ。
・未来への希望が溢れた話だった。良かった! しまの光属性がめちゃめちゃだったな。その光がまわりを問答無用に照らし出す爆発の光なのもまたいい。ピアノという繊細さを表すような楽器との差がまた良い。あと浜尾くんと友達になれてよかったね、ほんとにね。