渡邉義浩のレビュー一覧

  • 三国志 運命の十二大決戦

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    とても面白かった。
    安っぽい表題に胡散臭い帯であまり期待していなかったけど、著者は中国歴史研究の第一人者である渡邉義浩氏なので、参考にならないわけがない。
    表題のわりに戦自体についてはあまり触れられず、その背景が多く述べられますが、それは正史という性質上仕方ないとのこと。
    私としては、最終章で語られる「なぜ三国志演義が五丈原で終わるのか」という問いの答えになるほどと感心しました。

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    2021年09月07日
  • 『論語』 孔子の言葉はいかにつくられたか

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    ネタバレ

    「本書が扱うものは、『論語』の形成過程と、朱熹の『論語集注』が成立までの解釈史である」と「はじめに」で書かれているように、本書の前半3章は「論語」が現在の内容に固まるまでの推移について、後半3章は内容が固定された「論語」の解釈論の変化について著述されている。

    他の(宗教的)古典でも同様だが、古典的書物に書かれた内容全てが名目上の著者が書いた/発言した内容であるとは限らない。「論語」の場合は、司馬遷の居た紀元前1世紀ごろには、魯論と斉論そして古論(註:前2つより古いわけではない)に大別されていたらしい。「論語」が現在の内容に固まるのは、前漢末の成帝に対して講義した張禹の論(張候論)に基づくらし

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    2021年06月07日
  • 人事の三国志 変革期の人脈・人材登用・立身出世

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    ネタバレ

    名士層の確率の説明
    孝廉、僻召、徴召といった制度の説明
    曹魏:曹操は漢王朝簒奪のために儒教の相対化を図り、新たな価値観として文学を重視。曹丕は名士層を代表する荀彧の後を継ぐ陳羣とのせめぎ合いの中で、九品官人法により儒教的価値観を制度内に抱え込むことになる。
    蜀漢:劉備集団ははじめ義兄弟的な個人的情義に基づき名士を軽視していたが、荊州名士閥に属する諸葛亮を登用することで名士層の支持を取り付ける。ただし、その後も関羽張飛の重用は変わらず。益州入り後、蜀漢政権は荊州層がトップに立ちながら地元益州層との融和を図り政権を運営。調整力に欠ける姜維の指導で政権は分裂していく。
    孫呉:孫堅ははじめ情義軍事集団

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    2020年12月31日
  • 三国志「その後」の真実 知られざる孔明没後の後伝

    Gp

    購入済み

    三國志の物語の裏にあったもの

    三國志の物語の後ろにあった宗教、思想を解説してくれている。
    信じる思想の違いをしることで、なぜあの武将と武将は権力争いをしたのか。どうして晋が中華統一することになったのか、三國志の物語を深く知ることができる。

    また、たいてい諸葛孔明が死ぬ辺りまでの物語がメインになってくるが、その後にも多くの名将がいることを気付かせてくれる。

    ますます三國志が好きになった。

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    2020年07月30日
  • 漢帝国―400年の興亡

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    三国志は好きなので後漢末期の知識は多少あるが、それ以前の知識は余り無く興味を惹かれたので購入。
    漠然と疑問に思っていた法家的な秦から儒教国家である漢への繋がる謎が丁寧に説かれていて常に感心しながら読み進められた。
    やはりドラスティックに変わった訳では無く、前後400年の中で思考錯誤や政治的思惑が混ざり合い儒教自体が形を変えて国家体制と呼応していく様は面白い。簒奪者王莽が意外にも後漢の基礎づけに資していたことも驚き。
    これまで意識していなかった四書五経や正史の歴史的位置づけもとっかかりが出来、今後中国の古典を学ぶ際にも役立ちそうで読んで正解でした。

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    2020年01月18日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    蜀漢を正統とする『演義』。曹魏を正統とする陳寿『三国志』。それぞれの視点から曹操、関羽、諸葛亮、そして、三国志全体を俯瞰することで、新しい人物像、三国の歴史が見えてくる。

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    2019年11月04日
  • 人事の三国志 変革期の人脈・人材登用・立身出世

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     三国志を、人事や社会背景の面から分析した本書。

     新鮮で面白かった。

     特に、当時の「名士」という特定階級が如何に勢力を誇っていたのか、を初めて理解した。

     三国志序盤の袁紹・袁術の強大さも、その後の曹操の勃興も、更には司馬懿の簒奪も、一本の筋・流れが見事に通る。

     もし、「名士」が「名士」として残っていたのなら、その後の専制帝国制は大いに異なったものになっただろう。

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    2019年09月17日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    かの春秋戦国時代に、なぜ中華は「一つになりたがっていた」のか、他の6国ではなくなぜ秦国が統一を果たせたのか、その答に迫る内容の一冊で、キングダム好きとしては興奮しきりで一気に読み終えた。

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    2019年04月21日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    面白かったです。三国志の基礎・導入本という感じで、一通りの三国志もの(小説)を読んだ方には丁度いい本かと思いました。
    史書三国志の位置付けや演義の成り立ちが分かりやすく書かれていて、何より文章がとても読みやすかったです。

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    2019年04月14日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    歴史小説『三国志演義』を入口に、正史と呼ばれる歴史書『三国志』、そして史実へとたどって、あまり知られていない史実の三国時代を読み解く本。

    一般に親しまれている『三国志』は明の時代に書かれた歴史小説『三国志演義』がベースになっています。小説なので当然虚構が入っています。一方、正史と呼ばれる歴史書『三国志』は完全に史実をカバーしているとはいえません。書き手である陳寿の偏向が疑われる話もあります。

    本書は、なじみのある『三国志演義』を入口に、『演義』と正史の比較、史実の時代背景、曹操・関羽・諸葛亮の実像などが書かれています。

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    2019年03月02日
  • 「三国志」武将34選

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    三国志検定3級向け。いいですねー。三国志好きにはたまらない。三国志末期のソンコウ、エイカン、カジュウなどの記述も多く楽しめました。

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    2018年10月11日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    吉川英治の三国志、横山光輝の漫画、KOEIの三国志ゲーム、2008年に公開されたレッドクリフはいずれも「虚構」に満ちた「三国志演技」をベースにしている。

    本書は、「演技」を入り口に「正史」の記述を検討して「史実」へと言及している。

    「正史」といえども、魏を滅ぼして建国された西晋の史官によって作成されているため、西晋の正統を示すために書かれている。

    「正史」とは、「正しい歴史」を記録したものではなく、史書を編集した国家にとって「正統な歴史」を描いたものである。

    全体を通して印象に残ったのは、人材登用

    唯才主義を掲げた曹操、名士への礼遇で有名な劉備、そして曹操・劉備にひけをとらず名士の抜

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    2013年04月11日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    「三国志演義」(小説)から「三国志」(正史)へとさかのぼって、真実の歴史にせまる。虚構の物語、国家編纂の正史ともに書かれた時代の思想が反映されている。1962年生まれの渡邉義浩氏による分析はとても分かりやすく、歴史としての三国志を知りたい人に本書はお勧めです!

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    2012年02月18日
  • 諸葛孔明(学習漫画 世界の伝記NEXT)

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    子供時代から青年中年の孔明・士元が出てくるのがまずすばらしいと。
    士元が士元すぎてえろい。月英かわいい。孔明まつげやばい。
    水鏡は安定のおじいちゃんですがなんと徳公・承彦がちゃんと出てくる伝記漫画ってなかなか珍しいなと思います。でも戦うアーティスト・曹操に全部もってかれた。

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    2011年12月24日
  • 「三国志」軍師34選

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    三国志の軍師物。
    と思ったら名士だったでござる。
    結構深いところまで書いてるなあ。
    マイナーな人物も出てきて、良い。

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    2010年04月26日
  • 「三国志」軍師34選

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    ちょっと面白い角度からの三国志。
    タイトルどおり軍師切り。演義を下敷きにしているものですが、なかなかよみごたえあり。

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    2009年10月04日
  • 「三国志」軍師34選

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    表紙絵、諏訪原さんだし、軍師ばかりだし、
    好きな人にはたまらない、最高なんですけど。

    タイトル通り、軍師34人について、一人3、4Pくらいで紹介してる本。
    すでに知ってる有名エピソードはもちろん、正史と演義両面から書かれてます。
    語りは、ほのぼのした先生が、坦々とお話してくれてるかんじ。
    つまりは、解りやすいってことです。

    三国志の知識が沢山ある人には物足りンかもしれないけど、完結にまとめるとこうさ みたいな復習ってことで。(もちろん多少著者の主観はあるけど、それもアリだなーって思うくらいなんで平気かと)
    一冊まるごと軍師って早々無いと思うし(私は他に知らなかった)。
    荀氏とか、潁川の辺り

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    2009年10月04日
  • はじめての三国志 ──時代の変革者・曹操から読みとく

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    いよいよ久しぶりに、ガッツリ三国志演義に触れたくなっちゃう。コンパクトにまとめたものとかじゃなく。本書は正史がベースなので、自分の理解と異なるところが結構あり。でもそれが逆に興味深かったり。曹操をメインに据えての論考ってのは、歴史的業績を考えればまあ当然。演義はアンチ曹操だから当たり前かもしらんけど、やっちゃったエピソードは、ほぼそのまま採用されているのね。分かり易し。

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    2025年10月29日
  • 眠れなくなるほど面白い 図解 三国志

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    三国志の激動の時代の流れをザッと追いたかった私としてはトピックスごとに分かれていてとても読みやすかった。
    ここで気になったことや人物の詳細は、改めて別の媒体で補えばいいかなと思う

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    2025年07月27日
  • 「十八史略」で読む「三国志」

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    十八史略そのものをよく知らなかったので、先生の解説がありがたい。演義のような物語ではないけど歴史としても楽しめるのが三国志の良いところ。

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    2025年07月20日