渡邉義浩のレビュー一覧

  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    儒家、法家の違いを背景に、中国全土を広く席巻した統治のための基本思考がよく分かった。
    基本的にはそこから大きな変化があったわけではないので、現在の中国のメンタリティを学ぶのにも非常に有用な書であった。

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    2019年07月22日
  • 漢帝国―400年の興亡

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    ものすごい密度で、風呂読書で2ヶ月以上かかってやっと読みおわった。項羽vs劉邦はともかく、他は知らんことばっかり。三国志とかの前史としても勉強になった。『蒼天航路』とか勉強して書いてるのねえ。近代に至るまで中国に封建諸侯はいなかった、みたいな話にはっとなる。

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    2020年06月15日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    キングダムを読んだあとだったため、場面を思い浮かべながら楽しく読めた。
    秦という国の思想、仕組みは本書によって理解を深めることができ、知見の乏しい自分でも参考になった。
    もう一度キングダムを読み直したくなった。

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    2019年06月23日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    秦の始皇帝は、項羽と劉邦の最初に出てくる「悪い人」のイメージしか持っていなかったので興味深く読めました。確かに世界史を学ぶと中国史は謎でしたね。
    あれだけ大きな土地に、様々な文化を持った人や国がありそれを統一していくためには、どんなに理にかなった方法であっても、短期間で運用することは困難であり、秦朝が短命に終わり、それを上手く消化した漢が長く続いたと言うことも面白いところです。

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    2019年05月26日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    キングダムファンにはたまらない一冊。
    秦がなぜ中国統一できたのか、その素地となる部分の法家思想などなるほどと納得。
    そして秦をはじめとして、基本的には常に中央集権体制をとってきた中国という特異性、そして最後のほうにあった現代のデジタル社会についての記述など、非常に興味深かった。信賞必罰の思想が根深く分化として刻まれているからこそ、スコアリング社会が成立しているという指摘は面白い。もちろん中国の現在のデジタル化、データドリブンな社会はそれだけで成り立ったものではないと思うが、秦からはじまる歴史的背景も確かに一要因にあったと思うと、歴史を振り返ることの意義や楽しさを感じられた。

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    2019年05月20日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    映画キングダムを観て、この時代のこと知りたくなったので購入。キングダム要素はあまりなく、わりと 中国がなぜあんな広大な土地と人民を統一できてるのか みたいな話が多かったかなと。嬴政(始皇帝)はカリスマ性と先見の明はかなりあるけど、厳しすぎた&時代が追いついてなかったんだなあ。
    ただ、わたしはもっと戦国時代について知りたかったから、別の本を追加で読もうかと。あとキングダム、、、手を付けるか...

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    2019年05月10日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    以前、著書『三国志』(中公新書)を読み、その論理的な歴史解釈に惹かれた。本書は秦の始皇帝による中華統一を中心に据えて、それ以前とそれ以後の国家社会の変遷を辿っており、それぞれの政権の統治形態を分析してそこに明確な相違を見出している。なぜ中国は始皇帝の中華統一以来ほぼ一貫して(現政権まで)統一形態の崩れを見ない稀有な国家であるのか、というのが著者のテーマであるが、その分析による解明は十分納得できる。タイトルに「漫画『キングダム』で解く」との記述があって懸念したが、まあ、”刺身のつま"程度で邪魔になるほどではなかった。

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    2019年05月04日
  • 始皇帝 中華統一の思想 『キングダム』で解く中国大陸の謎

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    漫画『キングダム』はおまけ程度で、現在まで繋がる中国の政治システムの歴史解説がメイン。
    ただ、これまで文字の上でしか理解できなかった中国の歴史が、漫画の引用によりビジュアル的なイメージと結びついて、より深く理解できた。

    儒教に関する認識が、私の思っていたものとは少し違うと感じた。というか儒教は歴史が長すぎて、資料も多いため、全容を理解している人はいないのではないだろうか。

    一般向けの新書だからだろうが、参考文献一覧がなかったのが残念だった。また史実に関わる部分は、できるだけ注をつけて欲しいのだが、全くなかったので残念である。

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    2019年04月19日
  • 魏志倭人伝の謎を解く 三国志から見る邪馬台国

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    邪馬台国については、日本古代史学者や考古学者の間で議論が喧しいが、本書は、中国の三国時代の研究を専門とする中国史学者が、それらの議論を踏まえつつ、従来の議論とは違った視点で「魏志倭人伝」や邪馬台国について論じている。すなわち、「魏志倭人伝」が含まれる『三国志』という史料の性格に着目し、『三国志』を著した陳寿の偏向、曹魏の内政と外交、陳寿に代表される史家の世界観などに起因する倭人伝の歪みを取り除き、邪馬台国の真実に迫ろうとしている。
    中国史の立場から、邪馬台国に関する議論に一石を投じる書である。西晋の司馬氏の祖である司馬懿の顕彰を意図するという『三国志』の史料的性格、また、その「倭人伝」への影響

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    2019年04月04日
  • 魏志倭人伝の謎を解く 三国志から見る邪馬台国

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    ネタバレ

    九州説か大和説なのか、といういわゆる邪馬台国論争を倭人伝を通した中国史の視点から考察した本。

    その答えは九州でも大和でもなく、会稽郡東冶県の東方海上である。
    そしてその「理念」の背景には、司馬懿という英雄を称揚するという目的と孫呉の背後に倭国があったのではないかという当時の状況が絡んでいる。
    その場所に倭国は「なければならなかった」のである。

    倭人伝が邪馬台国の場所の正確な「事実」を示していない以上、この記述のみを論拠とした解釈に意味はなく、最近の考古学上の成果として、現状は大和説の可能性が高いというのが本書の結論である。

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    2019年01月26日
  • 「三国志」軍師34選

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    三国志検定3級。「武将」を中心とした三国志の世界観をいい意味で変えてくれる本。「名士」「君主」「武将」の関係など新しい視点を学ぶことができました。

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    2018年10月11日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    曹操・関羽・諸葛亮を中心として「三国志演義」と「三国志正史」の違い、そして「史実」に迫る流れで面白い。「正史」は正しい歴史ではなく、勝者の歴史であるという視点からの解説もあり楽しめる。

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    2018年10月11日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    三国志・・・
    吉川英治の小説、三国志・・・
    横山光輝のマンガ、三国志・・・
    李學仁&王欣太のマンガ、蒼天航路・・・
    北方謙三の小説、三国志・・・
    三国志は読んだなぁ・・・
    歴史小説や歴史マンガで避けて通れないのが三国志であります・・・
    中国の話だけど、メジャー中のメジャー・・・
    蒼天已死、黄天当立の黄巾の乱から、曹魏・蜀漢・孫呉の三国が鼎立し、その三国が(西)晋に天下統一されるまでの約100年の物語・・・
    登場人物マジ多数マジ多彩・・・
    その多すぎる登場人物が、各人野望や理想を胸に、武や智や義をぶつけ合い火花を散らすわけです・・・
    人の世の浮き沈みってものを多士済々で豪快に彩って魅せて教えてく

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    2017年10月12日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    一般に荒唐無稽な通俗小説とされる「三国志演義」。本書ではまず、漢王朝の思想的根幹をなし、その後も代々の中華王朝で称揚されてきた倫理哲学である「儒教」を理想化するツールとして「演技」が成立したことを紹介。さらに、その元となったとされる「正史」も含めた諸書の中で魏呉蜀その他の勢力のがどのような扱いを受けているかを検討し、そもそも「正史」 ですら執筆者の特定の王権への偏向を内包したものであることを明らかにする。「儒教」的・「漢」的なものを保存し後世に伝達する者を称え、そうでない者を貶めるという、「正史」という字面とは裏腹の偏向性が、これらの諸テクストを彩っているというのが面白い。

    「漢とローマは、

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    2017年06月06日
  • 三国志 演義から正史、そして史実へ

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    私としては、北方謙三、三好徹、さらに横山光輝に「蒼天航路」と、読み尽くしたと思った三国志である。
    特に新発見はない。

    ただ、「正史」ではなく「史実」が一体どうだったのか?
    というアプローチは非常に新鮮でした。

    どう描かれたか、ではなく真実のみを求めるアプローチは浪漫がない。が、もはや、物語としての三国志に新鮮さを感じることができないであろう自分には、単純に面白かった。

    やっぱ曹操って偉大な男だね。

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    2016年11月21日
  • 三国志 運命の十二大決戦

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    名士論。後漢三国時代を名士論で解き明かす。晋代には彼らは貴族となる。地元の有力豪族にして、儒学を収めた名士は、特に高名な名士から評価をもらい、その名士グループに所属する。彼らは時に敵対陣営に所属しながらも連絡を取り合い、また主君に推薦するなどして影響力を行使した。また有力な名士はその一族がついてくるので、無視しえない力をもった。代表的な所で荀彧や周瑜など。彼らが戦いに与えた影響をみていく。個人的には三国鼎立を創り上げた魯粛、劉備政権を益州に確立させた法正、儒家の理想の聖漢一統の実現を目指した諸葛亮、理想と現実の狭間で苦しんだ荀彧などが面白かった。

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    2016年04月24日
  • コミック版 三国志 五丈原の落星

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    残された書きものだけでは真実はつかめず、また「たられば」の世界の話でしかないのかもしれないが、「無念」の積上げによって現代があり、また後世に続くのだろう。為政者には私利私欲でない信念をもって政策を練っていただけたらと思う。

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    2016年02月28日
  • コミック版 三国志 赤壁の戦い

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    長となる者は、血筋から来るカリスマ性が必要
    参謀となる者は、絶対的な智力が必要
    どちらでもない者は、世の風向きを読む力が必要

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    2016年02月06日
  • 魏志倭人伝の謎を解く 三国志から見る邪馬台国

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    面白かった。
    浅学な私には、
    三国志および中国史から魏志倭人伝を解くという内容が、
    初めて知る見地で面白かった。

    冒頭に書かれた、
    実録としての部分と理想や願望に基づく部分に分けて考える必要がある、という指摘は新鮮だったし、
    この指摘により、魏志倭人伝の不可解な記述に、
    筋の通った説明がされていたと思う。

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    2013年10月20日
  • 儒教と中国 「二千年の正統思想」の起源

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    中国人の多くが信仰を寄せている宗教は儒教だという話を聞き、昨今の一部の中国人の我儘な行動を見るにつけ、「どこが?」という感覚を抱いていたが、この本を読んでちょっとその背景を理解できたように思う。「儒教国家」といっても、儒教の思想を丸呑みするわけではなく、都合のよいところを採用し、時代・時流に沿わないところは適宜変えていたのですね。それは儒教?というのもありますが、そのあたりがいかにも中国人の感覚なのかもしれません。

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    2013年06月01日