【秦は「ベンチャー的体質」ゆえに中華統一できた】初の中華統一を成し遂げた秦は、もともと「田舎の小国」に過ぎなかった。しかし、既得権者も少数だったため、リーダーが「抵抗勢力」を封じ込めることができた。「技術革新」にいち早く対応し、新たな社会体制を構築できたのだ。一方の六国は、フットワークが重く、テクノロジーがもたらす「新しい秩序」に背を向けたことで、秦に敗れた。【法家は歴代帝国に引き継がれた】秦が社会体制変革を行なう際に、理論的支柱となったのが「法家」の思想だった。これにより、国内の全リソースを「君主」一人が管理・収奪するシステムを作り上げる。秦の滅亡後も、法家は形を変え、歴代国家に引き継がれた。結果、人類史上、中国大陸でだけ、繰り返し統一帝国が興ることとなった。中国大陸の帝国が、広大な領土を中央から一律に支配し続けたのは、「始皇帝の遺産」を引き継いだからなのだ。そして、法家は現代中国でよみがえりつつあるように見える。【『キングダム』で通奏低音のように流れる法家】原泰久氏の漫画『キングダム』では、法家改革後の秦と、旧式の社会体制である六国の対比が見事に描かれている。本書では、『キングダム』という物語に流れる地下水脈を、25点もの名場面を引用しながら縦横に解説する。
Posted by ブクログ 2022年07月01日
キングダムを読んでてもよくわからないことが多かったので、読んでみた。
宗家や氏族制度、法家などは知識として勉強になった。道徳的な考えとルールをうまくミックスした「儒教」が尊ばれていることも驚いた。
うまいこと制度と法整備し、そのもとに平等とすることで中華統一を成し遂げた秦国の凄さがあらためてわかっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年08月24日
「『キングダム』で解く中国大陸の謎」、という副題の通り、今もなお続く中央集権国家の原理がよく分かる。ちょうど漫画を読んでいて法家の思想が気になっていたところだったので、理解がより深まった。
周の封建制、秦の郡県制、漢の郡国制(ハイブリッド)という流れを俯瞰した上で、改めてキングダムを読め...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月17日
キングダムという漫画を介して、秦国が中華を統一するに至った理由から、その後の中華の政治的な歩みについて考察した本でした。
秦は従来の氏族制度を否定し、法家思想を導入することで徹底的な法治国家を築き上げた。
キングダムを読んでから本書を読むと、時代背景が理解でき、よりキングダムを深く知ることになっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月11日
キングダムが好きなので読んでみました。「『キングダム』に流れる地下水脈」という表現のとおり、この本では政の代に至るまでの秦がしっかりと説明されています。なぜ秦が中華統一を目指し実現できたのか、他の6国がそれをできなかったのかがよく分かりました。
秦を一方的に評価するスタンスではなく、滅びた他国の事情...続きを読む