渡邉義浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書録「「三国志」軍師34選」3
著者 渡邊義浩
出版 PHP文庫
p96より引用
“阿瞞という曹操幼時の字を呼び、「おまえは
私を得なければ、冀州を獲得できなかったの
だぞ」といったりもしました。確かにそのとおり
なので、曹操は笑って、「おまえの言葉は正し
い」といいましたが、心中これを非常に嫌悪
しました。”
目次から抜粋引用
“軍師とは何か
軍師の誕生
多士済々ー曹操とせめぎあう軍師たち
忠義を尽くすー劉備を支えた軍師たち
悲劇の群像ー孫権と生きた軍師たち”
文学博士であり三国志学会事務局長であ
る著者による、三国志に数多く登場する人物
達の中から、とくに軍師について選 -
Posted by ブクログ
『三国志演義』が主人公として描く「三絶」―曹操、関羽、諸葛亮―を中心に、三国志の世界を『演義』『三国志』(正史)両方のエピソードを批判的に読み解くことで、真実の三国志時代を描く。
という構図を頭に入れた上でも、丹念に読まないといま『演義』の話をしているのか『三国志』の話をしているのか、またそれに賛成しているのか虚偽としているのかも、意外と読み取りにくく、疲れる。
とはいえ、興味深い指摘がたくさんあるのも事実。
特に三国時代の政権構造に「名士」が及ぼした影響の大きさを論じ、「名士」の扱いを軸に多くの事績を読み解いているのは、初めて触れる考え方だった。
曹操の名士との距離感の取り方の絶妙さに