あらすじ
皇帝と天子 中華と夷狄「大一統」。中国史を貫く"統治と権力"の思想構造。儒教が「国教」となったのはいつか。皇帝と天子は同じものか。曹操はなぜ文学を称揚したか。諸葛亮は何を守ろうとしたのか。「竹林の七賢」は何に抵抗したか。国家の正統性を主張し、統治制度や世界観の裏づけとなる「正統思想」の位置に儒教が上り、その思想内容が変転していく様を、体系性と神秘思想の鄭玄、合理性と現実主義の王粛、光武帝、王もう、曹操や諸葛亮など、多彩な人物を軸にして、「漢」の成立と衰退、三国、魏晉時代の歴史を交えながら描き出す。(講談社選書メチエ)
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Posted by ブクログ
著者の「儒教の国教化は後漢期」という説の中身を知りたくて購入(元の本は高かった。論文探せば良かった?)。もう少し深堀りしてほしかったが概ね期待通り
渡邉さんらしく後漢から西晋にかけてがメイン。ざっくり儒教がどのように権力と結びついたか。
三国志ファンとしても楽しめた。
Posted by ブクログ
神話の内容を自分の説の論拠にしている学者がいたというのが今の感覚だと驚く。
とにかく皇帝や当時の政策の正統性を担保したい、そのために儒教を利用した後付け設定に必死だが、侵略的な国や団体ではよくある話なんだろうか。
孝をなによりも大事にするのは、孝がない人間を罰する理由を正当化する目的という視点は新鮮だった。
弾圧されても志を貫いた嵆康すごい。
Posted by ブクログ
中国人の多くが信仰を寄せている宗教は儒教だという話を聞き、昨今の一部の中国人の我儘な行動を見るにつけ、「どこが?」という感覚を抱いていたが、この本を読んでちょっとその背景を理解できたように思う。「儒教国家」といっても、儒教の思想を丸呑みするわけではなく、都合のよいところを採用し、時代・時流に沿わないところは適宜変えていたのですね。それは儒教?というのもありますが、そのあたりがいかにも中国人の感覚なのかもしれません。