大高忍のレビュー一覧
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ネタバレ煌帝国内紛決着の巻。
紅炎に対して自らの王位の正当性を主張し、圧倒的不利とみられる挙兵を行った白龍。
最前線で白龍の首を取るよう命を受けた紅覇と紅玉は、紅明の指示を受けながら戦場をひた走る。
ところがある人物の介入により戦局は大きく傾く。
他方、「黒い世界」に飛ばされたジュダルとアリババは、何かを知っている風のアリババに言われる通り、ある人物(原始竜)に会いにいき、彼らがいる場所が暗黒大陸の端だと知る。
もはやイル・イラー(ダビデ)と世界が完全につながっていることを察したアリババは、一刻も早く元の世界へ戻ろうとする―――。
まず、煌帝国の内紛の結末から。
ずいぶん長い伏線張ってましたね!
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シンドバッドが自分の過信からその身を奴隷にまで落としてしまった8巻である。
物語の体裁としては、これまでよりもだいぶ整っている印象がある。マーデルとの賭けに負けたことで苦境に陥るシンドバッドと、その背景で動く仲間たち。そこでのセレンディーネの心の氷解など、描くべきが描かれている。
とはいえ、この展開が望ましいかについては少し首をかしげるところはある。苦境から脱出する展開は定番ではあるが、どうしても自業自得の感がぬぐえない。そうした賭けをしないとならないところまで追い込んだ展開は見ごたえがあったのだが。
それに、これまでのシンドバッドの描かれ方を思えば、自信過剰への動きが急すぎるし、心が -
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アリババVS白龍。白龍はジュダルを失って、アリババは心を失ってほぼ相打ちということなのか。どっちも相容れないよなあ。
白龍の「不幸だからってあなたに生き方を決められたくない」ってのが心に響く。堕天してもそれを望んだことなら、アラジンに強制的に幸福にさせられるのは強制的に不幸にさせるアルサーメンとやっていることと変わらないものな。
それが今後のアラジンを変えていくんだろうか。
白龍VS紅炎が勃発。これは次巻で展開
とばされたジュダルとアリババが出会う。この出会いが相容れなかった二人を理解することになるといいな。
そして最後の三男坊の紅覇くん。
これが一番切なくなった。本編ではページの都合上 -
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今回はササン王国編とアルテミュラ王国編の冒頭を載せている。
ササン王国編については少し評価が難しい。このテンポの良さは好ましいところだが、それだけに先行きが予想されるミストラスに対する感情移入の度合いが相当薄いし、シンドバッドと騎士王の対決もかなり強引になっている。第六迷宮攻略の際も思ったが、シンドバッドの冒険は物語上かなり強引さが目立つ。これは言い換えれば、展開の妥当性を欠いているとも言い換えられる。
強引な手法、という点で第六迷宮はまだしも良かったのだけど、今回は強引かつ身も蓋もない恫喝外交であり、これはさすがにどうかなと。シンドバッドの強さは(最強の主人公を描く際に出てしまうような -
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5巻はレーム帝国での起業と、同時にバルバッド国王との邂逅編である。巻の終盤には本国に姫を攫いに行ったドラコーンの物語が描かれている。
全体的なテンポは良いが、紹介設立の辺りにギャグを絡めたのはちょっとどうなのだろうと思わなくもない。結構物語的には重要で、劇場での公演なども含めて彼の成り上がりがよく描かれているところなのだけど、まとめると紹介を設立して鼻高々のシンドバッドというシーンになってしまっている。いや、悪くはないのだが、うーん。
この辺のことも考えつつ、今回は星四つ。
物語は幅を広げ始めているが、これが物語をどう動かすのか注目したいところだ。 -
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マグノシュタットとレーム帝国の開戦編である。おぞましいほどの狂信者である学長と、おそらくは同じ程度に強烈な信念を持つだろうシェヘラザードの対決は、凄惨な結果を生むことが容易に想像できる。そこに煌帝国も軍勢を率いて進軍しているのだから、これは地獄絵図だ。
それにしても、マグノシュタットにしても魔法の心理にたどり着いているのではない、という点には少し驚かされた。物語上は重要だが、世界観設計においてはあまり意味のない魔法使いに関する学長の意見は、ほとんど煽動に過ぎない内容だった。
そのおぞましさについては162話できちんと描かれているが、ここがおそらく学長のアキレス腱だろう。それを予感させる巻 -
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今回は、表紙の練紅炎とは関係なく前編でマグノシュタット編が展開されている。人口三十万の都市に隠された真相について、そしてそもそも魔法使いとはどんな存在なのかを開陳するところで物語は閉じられている。
今巻で活躍しているのはティトスだろう。レーム帝国のシェヘラザードから派遣された魔法使いだが、激情タイプの性格はこの状況に対して難しい対応を求められている。シェヘラザードとの対話を思うに、次の巻ではさらに難しい立場となることだろう。
それにしても、ここでマイヤーズ教官が活躍することになるとは。良い使いどころだろう。
今回は星四つ半。次回、非常に重要な設定開示が待ち受けているだろう。楽しみにし -
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マグノシュタット編開幕の巻である。この巻でいきなり風の魔法を得るアラジンであるが、この辺はさすがの展開の早さである。
同道した練紅覇に、同室のスフィントスと、物語はシンプルに進みながらもこれからを予感させるような展開を絡ませての開幕。本当に達者でいらっしゃるなと。
白龍との決別もそうだが、一つ一つの展開に意味があり、無駄がない。その過程で開陳される設定も適切な分量と内容であり、それでいて物語は無理なくスムーズに進行しているのだから、大高さんは稀有なストーリーテラーだと改めて思うところだ。
とはいえ、今回はあくまで開幕の巻。重要な設定の開示はあったが(この世界の魔法の分類や、練紅覇の人 -
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今回は旅立ち編とでも称するべきだろうか。シンドリアでの出来事も一段落し、アリババ以外の二人がこれからの行く道を見つけた形である。
マグノシュタットについては、八人将のヤムライハに加えて前回ドゥニヤの因縁が加えられたことで物語的に注目度が上がっていたわけだけれど、そこにアラジンが乗り込む、というのはさすがのテンポ感だろう。アル・サーメンとの繋がりも示唆されているし、アル・サーメン自体がソロモンとの繋がりを示唆する今巻から察するに、対立構造がより明らかになるだろうことが予測される。
ところで、ちょっと意外だったのが、白龍の件が今回事件を引き起こしたところである。もう少し引っ張るかな、と思って