大高忍のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アルマトラン編完結。
もう何か…、話がとてつもなく壮大…(笑)
いろんな想いが重なりあって、重なりあって、より複雑になって、わけがわからないけれど、なんとなく理解も出来て。少しずつ、先に知りえた情報と繋がりあっていく感じが気持ち良い。
でも、今まではアル・サーメンは完全に敵だと思っていたけど、この巻を読んで少し変わったかもしれない。アル・サーメンを築いた人たちの想いも、なんとなくわかるかもしれない。アルバのように神を崇拝しているわけではないけど、自分の子供を殺されたファーランのどこにやることも出来ない怒りとか絶望とかはよくわかる。
ソロモンと異種族の長たちの繋がりにはグッときた。金属器のジンたちはだからあんなにアラジンを慕っていたんだねぇ…。
みんなの希望とか、願いとか、最後の支えだとか、アラジンの立場がもし自分だったらと、考えるだけでその重みに耐えられなくなる。けど、アラジンは全部を背負って立っている。すごいなぁ。ここにきて一気にアラジンの凄さを実感した。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ希望ももちろんあるんだけど、色んな人達の抱いた絶望が深すぎて辛かった。
アル・サーメンは悪だとは思うけど、彼らには彼らの思想と、それを掲げる理由がある。そのために数え切れないほどの他人を犠牲にしようとしていたとしても、今の世界を間違っていると感じてるから、己の論理を貫き覆そうとする。人は自分が正しいと信じていることを行う。信念があるというのはそういうことだろう。
アルマトランの悲劇というのは、ソロモンの正義が余人にも理解出来る程度のものではなかったというのが不幸の元の一つだったんだろうな。高次というか、一つ上の段階から物事を見ていたんだろう。もしくはもっと単純に、ソロモンの愛は大きすぎた。世界中のみんなが自由にのびのびと、可能性に満ちた生き方をしてほしいと望んで、その理想を叶える手段も実力も手にしてしまって、決断するに至ったけれど、でも誰もがソロモンのように誰をも愛せはしない。命そのものをいとおしむだけではなく、命に伴う付加価値も含めて愛するのが凡庸な人間の愛で、ソロモンの愛は神の慈愛や博愛に近い。理想と言ってもいいが。愛に不純物は付き物なのに、ソロモンの視点は透明すぎる。
いっそソロモンは最初から神様として生まれていれば、あれほどには迷うことも苦しむこともなかったろうにな。人として生まれてしまったこともソロモンの、アルマトランの不幸の一つ。色々な要因が重なって連なり積み上がって、世界の崩壊へと達してしまった。それがアルマトラン編の印象。
今でもよくわかってはいないけど、なんとなく私はそういう感じで理解した。