松本大洋のレビュー一覧

  • Sunny 2

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    ネタバレ

    日常を切り取る。
    どこにでもあるような何気ない日常、
    でもそんな日常の中で誰かが傷つき悲しんでいる。

    嘘をつくこと、それは自分の中を何かを守ることである。
    シャボン玉みたいに触れただけでパチンとはじけてしまう、そんな子供心を嘘は守ってくれる。

    小さい時ある日突然始まる、「いじめ」。それは特定の個人というよりも、あるスパンでローテーションする不特定多数による不特定個人に対するいじめ。
    月曜日にいじめられていた子が、火曜日にとなりの席の子を仲間はずれにし、水曜日にその前の席の子が背中に悪口を書かれる。

    子供の時特有の距離感、空気感、そんなものがsunnyには漂っている。



    春男と母親のワ

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    2012年09月29日
  • Sunny 1

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    ネタバレ

    昔、養護施設のお手伝いをしていたことがある。

    多くの子供たちは心に大きな傷を抱えている。
    暴力的であったり、協調性がなかったりする子供たちの心の片隅には、
    無意識ながらにも親に「捨てられた」という意識があったのかもしれない。

    松本大洋が描くのは等身大の子供たち。
    あるものは強がり、あるものは弱さを曝け出す。
    逃れることの出来ぬ運命の中で、親に愛されたいと願う子供たち。
    そしてそれを暖かく見守る施設の人々。

    驚くほど剥き出しで鋭利な表現だけど、どこか暖かい。
    ひどい喧嘩したあと、友人とどぎまぎしながらも仲直りした時に感じる
    あの暖かさ。胸の中にじわっと広がるあの温もり。
    そんな漫画だった。

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    2012年09月29日
  • 青い春

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    ネタバレ

    こんな青春を過ごしてるやつはまぁいないけど、

    憧れを抱いてしまう青春漫画。


    ピストルを見つけた少年達。

    色んな松本大洋とのリンクが面白い。松本大洋好きなら必読。

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    2012年08月15日
  • GOGOモンスター

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    ずっと松本大洋の主人公っていうのは、同じタイプだなぁ、と思う。そして、描いているものも、それほど変わっていない。常に、伝えたいことは同じようなこと。(11/8/14)

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    2012年08月08日
  • ピンポン 1

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    個人的に松本大洋の最高傑作である『ピンポン』。

    この巻の表紙を飾っているスマイルは、作中で最も非人間的な性格をしているように描かれているが、だからこそエピローグでの結末が映えている。その後(10年後)に行き着くまでのスマイルは葛藤を繰り返しつつヒーローを待つ客体であり、ダブル主人公のように描かれてはいるものの、やはり彼は打ち倒されることを望む「ライバル」キャラなのだろう。

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    2012年08月06日
  • 竹光侍 8

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    絵がいい。テンポがいい。キャラがいい。

    この人の作品は、いつもそうかもしれないが主人公から脇役にいたるまで雑なキャラクターがいない。

    口調や見た目、特殊能力だけでキャラ立てしている漫画が多い中、信念や立場や葛藤まで含めて丁寧に描かれてる。

    ちょっと格好良すぎるので、人間の泥臭さや深層の言葉にならないような部分は感じないのが
    良さでもあり物足りなさでもある。

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    2012年08月04日
  • Sunny 2

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    2巻から読んでしまいました。
    子どもたちが、自分は捨てられてしまったんだという悲しさや、お母さんに会いたいという止められない気持ちを、優しさや、強さや、子どもらしからぬ物わかりの良さ、それぞれの方法でじっと受け入れているのが切なかった。
    子どもの頃は今よりも気持ちのコントロールができなくて、泣いてしまうのを止められなかったことを思い出した。

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    2012年05月05日
  • Sunny 1

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    【レビュー】親に捨てられた子供達。それでも生きていくために、必死に、切実に、自分の居場所の欠片をひとつひとつ見つけていく。苦しみながら、いろんな回り道をして。
    コマのひとつひとつ、それぞれが作品になっているかのように絵画的で、素晴らしい。

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    2012年04月29日
  • Sunny 1

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    感想*鉄コン筋クリートのヒノの。家庭の事情で施設に入った子供たちの日常。「おかあさんに会いたいけど会ったら別れるのが怖くて、会うこと自体が怖くなってくるんだ。会いたいけど会いたくないってナゾナゾみたいだね」っていうセリフが印象的。こどもの繊細な機微を絶妙な間と空気感で綴っています。登場人物は年相応のこどもらしい明るさを持っていて、その明るさが設定のせつなさを浮き彫りにしている漫画。良いです!

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    2012年03月31日
  • 鉄コン筋クリート 3

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     崩れた。でも、崩れたら、なおせるように努力するんだ。寄り添って、また一から積み重ねていくんだ。
     ネズミ、は、嗚呼、悔しくって、哀しくって、漢だなあ、なんて、思った。
     木村、も、……木村の奥さんも、奥さんは、気高いというか、なんというか、泣かずに、だから嫌なのよと捨て台詞吐いて、何処かへ立ち去る。
     シロはクロ、クロはシロ。
     ソコカラナニガミエル?

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    2012年03月21日
  • 鉄コン筋クリート 2

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     どんどん、まちがこわれていく。どんどん、よごれていく。
     それを人一倍早く察知したシロ、それに気づかないクロ、バランスがどんどん崩れていく。
     忍び寄ってくる悪いやつらによって、まちがむしばまれていく。

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    2012年03月21日
  • 鉄コン筋クリート 1

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     アニメを観て、アニメがとても好きで、たまたま手にとる。
     そのまま、映し出されていた。バランスが、だいじ。
     シロとクロは、シロだから、クロだから。やくざもね、悪いんだけど、この本の人たちは、本当に悪くてずるがしこいやつらと、悪い部分もあるけれどこのまちがすきで悪くなってしまったやつらと、わかれて、いて。
     丁寧で、しぐさで、痛みがある。

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    2012年03月21日
  • Sunny 2

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    いいわぁ
    絵柄 、ストーリー 、関西弁、 コマ割り、
    全てが絶妙のアンサンブルで描かれてる。
    しかし変なお母さんでてきたなぁ。

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    2012年03月17日
  • Sunny 2

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    春男がお母さんに会いにいくエピソードが辛い。一途な彼の様子にじーんとしてしまう。

    Sunnyを読んでいると、心が子どもの状態に戻ってしまうようですこし怖い。
    子どもの頃、広くない世界の中で悲しかったこと寂しかったこと怖かったこと思ったほど遠くへいけなかったこと、思い出す。
    頼りない気持ちに戻される。
    「マンガにおける子ども」の表現を超越して、読者の心を読者自身の子ども時代に誘うような描写。
    松本大洋やっぱりすごい。

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    2012年03月11日
  • Sunny 1

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    レビュー書くの忘れてたので、若干忘れかけてますけど。。

    なんだか、すごく日常のように普通に感じるのだけども、
    心というより、心臓の底の方をぐいっと揉まれているような、
    そんなマンガ。

    完成された、余白のある、独特のマンガ。
    ミニシアター系のいい映画のような、なんだかわからないけど、
    無性に気に入ってしまうような、あたたかさとせびしさのあるマンガですかね。。

    続きを感じさせないマンガなので、2巻を買いたいかというと、
    そうでもない。
    気持ち的に欲したくなったら買ってみたいが、そう思わない限り買う事はないと思う。

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    2012年03月10日
  • ナンバー吾 8

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    ネタバレ

    今一つなぜこれなのか?という必然性が感じられなかった。ネタ、ストーリーに関しては2000年の松本大洋である必然性がない感じ。

    ネタとしては、「ブレードランナー」である。とにかく、ブレードランナーを想起させるストーリー、人物設定、SF設定、風景、などが随所に盛り込まれていて、何かを訴えてはいる。(だから、ラストシーンは逃避行するNo吾とマトリョーシカ、なんですよね?)

    ただ、ずっと「2人の少年の話」を書いてきた松本大洋にしては、初めてそれ以外の人間関係を書いた作品とは言えるかもしれない。いや、PAPAとNo王、No王とNo吾、のどちらかにフォーカスすれば「2人の少年の物語」なのかな? でもは

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    2012年03月07日
  • Sunny 1

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    わけあって両親と暮らせない子供達の施設での物語。春男と静がペコとスマイルに見えるが、必ずしもこの二人だけが主人公の漫画ではない。みんなそそれぞれ、そこにいる理由が違っていけど両親に会えない寂しさを抱えている点は共通している。一話一話丁寧に子供達の抱える寂しさを描いていて読み終わったあとジンワリとくる。

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    2012年03月06日
  • Sunny 2

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    本作は松本大洋にしては珍しく“天才”の出てこない話だな、と読んでてはたと気付いた。松本大洋が描いてきたのは、天才じゃなくて“孤独”なんやね。親と離れて生活する子供たちの切ないエピソードがいっぱい出てくる。

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    2012年03月04日
  • ピンポン 1

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    松本大洋先生の代表作。
    今更ながら、読みました。
    卓球のことは詳しくないけど、読んでいてとても胸が熱くなりました。

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    2012年02月22日
  • GOGOモンスター

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    相変わらず少年のピュアネス。

    「くうきが 黒く なって くるのが……
    よるがきた しょうこ」

    この感性が欲しい。

    大人になるにつれてなくすものってなんだろう?
    いつなくすんだろう?

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    2012年01月04日