松本大洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ああ、ただただ不快。残念なヤンキー君たちの行動もさることながら、彼らの周りの淀んだ空気を通して世界を観ると、バカな大人は益々薄汚く、爽やかなカップルや普通の人々ですら白々しく映る。ここまで汚く世の中を描けるのは、松本大洋ならではか。あとがきまで読んで、読後のストレスを一気に解決でき、清々しい思いだ。
この短編集の中で、救いの有無という視点、つまりどうしようもない手詰まり感から次に進むことが出来たであろう話が一つだけあった。野球部の話だ。淡々と描いて行く自由は、もちろん本にあるものの、野球部の話、それも短編集の中盤にあるのだが、で一息つくことができたのは、自分が無意識のうちに前向きさを望んでい -
Posted by ブクログ
ネタバレ日常を切り取る。
どこにでもあるような何気ない日常、
でもそんな日常の中で誰かが傷つき悲しんでいる。
嘘をつくこと、それは自分の中を何かを守ることである。
シャボン玉みたいに触れただけでパチンとはじけてしまう、そんな子供心を嘘は守ってくれる。
小さい時ある日突然始まる、「いじめ」。それは特定の個人というよりも、あるスパンでローテーションする不特定多数による不特定個人に対するいじめ。
月曜日にいじめられていた子が、火曜日にとなりの席の子を仲間はずれにし、水曜日にその前の席の子が背中に悪口を書かれる。
子供の時特有の距離感、空気感、そんなものがsunnyには漂っている。
春男と母親のワ -
Posted by ブクログ
ネタバレ昔、養護施設のお手伝いをしていたことがある。
多くの子供たちは心に大きな傷を抱えている。
暴力的であったり、協調性がなかったりする子供たちの心の片隅には、
無意識ながらにも親に「捨てられた」という意識があったのかもしれない。
松本大洋が描くのは等身大の子供たち。
あるものは強がり、あるものは弱さを曝け出す。
逃れることの出来ぬ運命の中で、親に愛されたいと願う子供たち。
そしてそれを暖かく見守る施設の人々。
驚くほど剥き出しで鋭利な表現だけど、どこか暖かい。
ひどい喧嘩したあと、友人とどぎまぎしながらも仲直りした時に感じる
あの暖かさ。胸の中にじわっと広がるあの温もり。
そんな漫画だった。