松本大洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
90年代初期に鈍く輝く「黒い大洋」を見よ!!
3つのあとがき
「当時そうした一連の間抜けた行動を奇天烈に感じた私にとって彼らの一挙手一投足は常に興味の対象でした。理屈に対しては拳で答え〜ツッパリ君達の本能は私の憧れで有り一番身近にいたヒーローだった様に思います」1993
「それはたぶん夜明け前・街の姿がおぼろげにあらわれる時の青色なのだと思います」1998
「漫画の技術もすさまじく稚拙で、正視に絶えぬコマやら演出も多々あり、穴があったら放りこんで隠しておきたいような気持ちも正直あります。しかし今では決して描くことのできない台詞や展開があることも事実で、それはそれで力を持っているように思います -
Posted by ブクログ
松本大洋と猫とルーヴル美術館、となれば読まないわけにはいかない組み合わせ。
人間たちの世界と猫たちの世界を自由に行き来しながら、ある秘密へと近づいていく物語。
ファンタジーであり、ミステリーでもある、大人向けのおしゃれな童話的漫画です。
漫画の絵、なんだけどすごく質が高い。
言葉にしがたい感情を表した、猫や人の表情にハッとさせられます。
特に子どもを描かせたら天下一品。擬人化した「ゆきのこ」(猫側主人公の小さな白猫)の可愛さと言ったら!
どのページからも漫画としての表現を存分にいかしつつ、新たな可能性を追求し続ける姿勢が伝わります。
すごくよかったけど、個人的には『竹光侍』超えならず、なので星 -
Posted by ブクログ
1~6巻まで一気読みしたので、こちらに感想をまとめます。
今、この瞬間、この国、そして世界中のあらゆる場所で、現実に営まれている子供たちの生活を切り取った漫画なのだなと感じました。彼らの悲しみや親たちの身勝手等を、大袈裟にクローズアップすることなく、まるきり当たり前のことのように、日常だけが淡々と綴られている。これは、ただの作り話ではなく、この世界の話として描かれているからなのだと思います。けれど、だからこそ…、現実に存在する、解決のできない悲劇だということがはっきりとしているからこそ、その悲しみが胸に迫ります。まだ小さな子供であろうと、学校に入っていようと、大人として自立してからでも、その寂 -
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はや「Sunny」も5巻ですか....
あとどれくらい続いてくれるのか気になりだすところですね。
本巻は過去5冊の中で一番良かったと個人的には思います。
ほろりとさせられる話もいくつか....
「竹光侍」「吾」と「それなりにおもしろいが一般的にヒットとは言えない作品」が続きましたが(まぁもちろん私的に大洋先生の「一般的なヒット」なんて無用なんですがw「ピンポン」と「鉄コン」が異例なんですよねきっと)、本作はその可能性が....とか思ってしまいます。
全ての作画が素晴らしくて全ページポストカードにしたくなるような「sunny」。
今後も楽しみです。
.....アニメの「ピンポン」の出来が -
Posted by ブクログ
ああ、ただただ不快。残念なヤンキー君たちの行動もさることながら、彼らの周りの淀んだ空気を通して世界を観ると、バカな大人は益々薄汚く、爽やかなカップルや普通の人々ですら白々しく映る。ここまで汚く世の中を描けるのは、松本大洋ならではか。あとがきまで読んで、読後のストレスを一気に解決でき、清々しい思いだ。
この短編集の中で、救いの有無という視点、つまりどうしようもない手詰まり感から次に進むことが出来たであろう話が一つだけあった。野球部の話だ。淡々と描いて行く自由は、もちろん本にあるものの、野球部の話、それも短編集の中盤にあるのだが、で一息つくことができたのは、自分が無意識のうちに前向きさを望んでい