松本大洋のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
大家の監督の映画のような趣。
成功を収めた漫画家が自分の好きなアート表現を突き詰めたいというような。
絵の力がすごい。
雰囲気的には童夢あたりの大友克洋や、不穏な空気の山本直樹あたりをほうふつとさせる。
2001年宇宙の旅も入っているような。
ポエム的な部分が強く、静かで少しナルシスティックな雰囲気となっていて。
破天荒な軽さも松本大洋の持ち味だと思うが、そこらへんがないので、若干息苦しかった。
Blueとかに似ているかな。ストイックな。
肩に力入り過ぎで。
もう少しクールに引いた感じがあった方がより大きな作品になったのでは
と思いました。 -
購入済み
とにかく心に引っかかる
早い展開や小慣れたセリフ回しや駆け引きといったものを期待するような作品ではない。登場人物達の日常は本当にありそうなもので、セリフも生活感があって、普通の漫画にあるドキドキ感はほとんどない。漫画という媒体を使っているものの、主人公の塩澤を中心とした関係者達の群像劇で、それぞれの登場人物の心情に思いを寄せたり自分の人生を振り返ったりしたくなる不思議な作品。
-
購入済み
竹光侍1
松本大洋さんの今までの、作品とは絵のタッチがまるで異なり、はじめは戸惑いましたが、その世界観はそのままでした。むしろ、時代風景に合っているように感じ、どんどん引き込まれます。静かなはじまりで、これからの展開が気になります。
-
Posted by ブクログ
御書印蒐集のために行ったこどもの本屋 てんしん書房さんで勧められて購入。700ページ超の大作。著者本名河合雅雄さんは霊長類学者。90歳を超えてこれだけの作品を書いたのは素晴らしい。動物たちと喋れる世界(ドリトル先生を意識したよう)での冒険物語はこどもたち(の心を持った大人たちも)にとっては大変面白いのではなかろうか。私も十分楽しめた。
あえて言えば第二部は少々冗長で蛇足気味。著者にとっては専門分野だから書きたかったのだろうがもっと簡潔でもよかったのでは。第一部で大きな山が終わってしまったのでそのあとはむしろスピンオフ的にしてもよかったかも。ただ、いずれにせよ著者もあとがきにある通り筆が進まなか -
Posted by ブクログ
(01)
館があっても家がない.家がないから愛がない.が,そのような典型的な舞台や関係を嫌った猫たちがコマからコマへと飛び回っては縫うようにニュウ(ニャー?)と現われ,コマの外へ,コミックの外へと消えていく.
コミックの外は,絵の中であるかもしれない.絵画に生きる女性や男性も現れる.絵画に興味のない館関係者もいる.そしてオーバーユースやオーバーツーリズムの問題に軽く触れつつ,多くの多様な人間たちが訪れる美術館も描いている.人物たちには帰るべき家もあり,育むべき愛もあるはずであるが,そのような気配は,この漫画からは感じられない.少年漫画や少女漫画には愛がなくても普通は家が描かれる,青年漫画には家 -
Posted by ブクログ
(01)
館があっても家がない.家がないから愛がない.が,そのような典型的な舞台や関係を嫌った猫たちがコマからコマへと飛び回っては縫うようにニュウ(ニャー?)と現われ,コマの外へ,コミックの外へと消えていく.
コミックの外は,絵の中であるかもしれない.絵画に生きる女性や男性も現れる.絵画に興味のない館関係者もいる.そしてオーバーユースやオーバーツーリズムの問題に軽く触れつつ,多くの多様な人間たちが訪れる美術館も描いている.人物たちには帰るべき家もあり,育むべき愛もあるはずであるが,そのような気配は,この漫画からは感じられない.少年漫画や少女漫画には愛がなくても普通は家が描かれる,青年漫画には家 -
Posted by ブクログ
なんでもアーバン・ファンタジーよいうジャンルらしい。初耳。
なるほどなとうなずかされる言葉だ。
というのも、この作品で描かれる都市は無際限に拡大する都市という不合理で不可逆なシステムではない。
むしろ個人の内面だとか家庭だとか極小の場所を、都市に拡大して考える類の都市だからだ。
半透明で透過性のあるコクーンが、クロとシロのふたりの周りに敷き詰められている。
半透明だから互いに自由のように見える。
そして実際、透過性があるから他者からの侵入を許すこともあり、結果的にふたりが反目することもある。
が、変わってしまったも変わっていない繭が、依然としてうすーく残っているのだ。
だからふたりが再開す -
Posted by ブクログ
なんでもアーバン・ファンタジーよいうジャンルらしい。初耳。
なるほどなとうなずかされる言葉だ。
というのも、この作品で描かれる都市は無際限に拡大する都市という不合理で不可逆なシステムではない。
むしろ個人の内面だとか家庭だとか極小の場所を、都市に拡大して考える類の都市だからだ。
半透明で透過性のあるコクーンが、クロとシロのふたりの周りに敷き詰められている。
半透明だから互いに自由のように見える。
そして実際、透過性があるから他者からの侵入を許すこともあり、結果的にふたりが反目することもある。
が、変わってしまったも変わっていない繭が、依然としてうすーく残っているのだ。
だからふたりが再開す -
Posted by ブクログ
ネタバレなんでもアーバン・ファンタジーというジャンルらしい。初耳。
なるほどなとうなずかされる言葉だ。
というのも、この作品で描かれる都市は無際限に拡大する都市という不合理で不可逆なシステムではない。
むしろ個人の内面だとか家庭だとか極小の場所を、都市に拡大して考える類の都市だからだ。
半透明で透過性のあるコクーンが、クロとシロのふたりの周りに敷き詰められている。
半透明だから互いに自由のように見える。
そして実際、透過性があるから他者からの侵入を許すこともあり、結果的にふたりが反目することもある。
が、変わってしまったも変わっていない繭が、依然としてうすーく残っているのだ。
だからふたりが再開す