あらすじ
大手出版社を早期退職した漫画編集者の塩澤。理想の漫画誌を作るため、自分が信じる漫画家たちを訪ね、執筆を依頼する。漫画を描く者、描かぬ者、描けぬ者、東京の空の下、それぞれの人生が交差する。
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編集者と漫画家をテーマにした漫画は色々読んできましたが、これはその中でもとても独特な空気感を備えた作品でした。すごく淡々と物語が進んでいるように見える傍ら、全員それなりな苦悩を抱えて、必死で漫画というものに取り組んでいる、そんな感覚を覚える作品でした。最後まで読んだら主人公がどういう決断を自分と漫画というものに下すのか、とても気になります。
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純文学の小説を読みつつ画集を見ているような今までになかった読後感。圧倒的な絵の力にしばしページをめくる手を止めて見入ってしまう。人物描写も丁寧で、主人公はもちろん、その他の登場人物の今後も気になるところ。
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松本大洋の不器用だけど暖かく包まれる感じが本当に大好き。今回も涙を流しそうになった。主人公は不器用だけど勇気があって自分がやりたいことをしっかりやる人物。でも自分の弱さが分かっていてすごく強くてかっこいい人物だった。それを見て眩しがる周りの登場人物の気持ちも分かる。全ての人物が愛しかった。松本大洋の主人公を見てるといつもこんな人になりたいって思う。
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漫画愛、人間愛、愛するが故の苦悩や葛藤。心を壊すギリギリの危険域でモノを創り出すということの計り知れなさ。だから感動するんだろう。いち消費者にしかなれない自分だけど、そういうものたちにこの世界で少しだけ触れさせてもらえることが贅沢であり、至極の幸福である。
古書店の主人好き。段ボールから大友克洋のショートピース、いいよねぇ。嵐山森先生もバリかっこいい。
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主人公の中年男性が出版社を半ば失意のうちに辞めて自分の漫画雑誌を立ち上げようと、かつて自分の心を動かした漫画家たちを訪れていく。人を訪ねるなかで各々の生活が滲むように描かれていく感じに
吉田健一『東京の昔』を思い起こしたりもする。
登場人物とその暮らしにページを読み進めるたびに興味が徐々に湧き上がってきて、ポツリポツリと話は進むのにグイグイと読み進めたくなる。
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松本大洋先生、絵もストーリーも本当に素晴らしい。
サニーも大好き。サニーは心の奥底をギュッと掴まれる辛さもあったけど、今回は人生の苦さも描かれながらもワクワクも感じる。
まとめ買いしたらよかった。続きがすぐ読みたい。
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すごくいい、漫画に魅せられたものたち、漫画を忘れようとしても忘れられないものたち。そんな人たちの想いが、ものすごく生々しく描かれる。セリフ少なく静かな漫画のようで、圧倒的に語りかけてくる。これはすごい。はやく続きが読みたい
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松本大洋はいろいろ読んでピンポンはすごかったけど他は絵は好きだけど何度も読むという感じではなかった
東京ヒゴロはこれまでとちがった
絵もストーリーも人物もピタッとハマり物語に没入できた
ずっと読んでいたい
そんな漫画
自分が成長して松本大洋をわかるようになったのか?
続きはいつ?
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何故なのかわかないけど読んでいる最中、ずっと涙が止まらない。
それが絵から来るのか、セリフなのか。
とにかく今は胸がいっぱい。
改めて分析しながら読んでみたい。
毎日の生活を惰性で生きてる自覚がある人にオススメ。
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人生のワンスアゲインは一念発起から始まるのではなく、ふとした日常にじわりと押し寄せる、高らかに拳を上げることなく静かな生活にわずかな変化をもたらす。そんな微弱な情熱から溢れ出す情感を描く松本大洋の筆致に喝采。
表紙
表紙の鳥に惹かれて読み始めました。主人公の日常をたんたんと描かれているのだけれど何かが引っかかったり心に響いたりと作者さんの世界観が素敵だなと思いました。
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すごいわ
一巻の最後の方現実と漫画が混ざっていいわ
みんな少しづつおかしいような、それがげんじつなような
描かれる物語も生きてる
すごくいいわ
素晴らしすぎます。冒頭の一コマだけで一瞬で心を掴まれてしまいました。背景やコマ割等の細部まですべてが好きです。インスピレーションが湧きます。良いマンガに出会えました。
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歳を重ね、日々もがきながら、いいことも淋しいこともやるせないことも、多くの重い荷物を抱えて暮らしている。自分だけではなく、きっと生きるってこういうこととも言えると思った。
分断されがちな世の中になってしまったが、大切な絆や自分の譲れないものや好きなものに対する向き合うところが、丁寧に描かれていくのかなと思う。
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"漫画の中で人が生きてる"
と一番に驚いた
松本大洋はピンポンや青い春を映画で観たことがあったぐらいで、漫画は初。
とっつきにくい印象だったけれど、独特の絵のタッチによって東京ヒゴロの世界へ自然と惹き込んでくれるようでのめり込んで読んでしまった。
漫画の登場人物なのに、リアルで生きているんじゃないかと思わせる不思議な魅力があり、かなり好みの作品でした。
他の作品も読みたい。
編集担当と漫画家の物語
昭和の時代を彷彿させる作画と淡々とした物語だけれども
文章にできない引き込まれるものがある。
作画は好みが分かれると思う。
人間と会話をする文鳥の存在が謎過ぎて気になります。
感情タグが選びにくい作品です。
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話ごと毎回挟まれる最後の引きの風景めっちゃいいなと思うし、雰囲気めちゃくちゃ好きなんだけど、それを言葉にするには陳腐な語彙しか持ち合わせてなくて辛い
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才能を持つ者と、才能を見出す者。
喋る鳥と迷い猫。
捨てられない漫画と背広に包まれた原稿。
泣けました。2,3巻もいっぺんに買えば良かったです。
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漫画家と編集担当の関係性を松本大洋タッチで描いてる味わい深い作品。会話のやりとり、シーンの描き方、ストーリー、映画のシーンや漫画のそれでもなく、松本大洋ならではの切り口で面白い。
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人に勧められる松本大洋
松本大洋作品の大ファンでありながら気軽に人に勧められる作品は少なく、「ピンポン」くらいしか挙げられなかった今日この頃
東京ヒゴロは松本大洋の本領発揮といえる「冷たいアツさ」に溢れた前向きな作品で
悪人も残酷な描写もなく読んだ後じんわり幸せになれる
登場人物がほぼみな往年の作家(と編集者)なので、若い読者にとっては盛り上がりにかけると感じるかもしれない
しかし、一度夢に取り憑かれた者の、寝ても覚めても止まらない感じ、わかるよー!と強く共感しながら読めた
彼らの冒険を最後まで見守りたい
Posted by ブクログ
電車の扉の広告で気になっていた作品、漫画を書く物、編集する物2つの立場からの創作への哲学が描かれてる作品
ピンポンで感動してからずっと追いかけていたが絵はさることながらやはり内容も素晴らしいのが松本大洋先生
表紙の文鳥もキュートでnice
とにかく心に引っかかる
早い展開や小慣れたセリフ回しや駆け引きといったものを期待するような作品ではない。登場人物達の日常は本当にありそうなもので、セリフも生活感があって、普通の漫画にあるドキドキ感はほとんどない。漫画という媒体を使っているものの、主人公の塩澤を中心とした関係者達の群像劇で、それぞれの登場人物の心情に思いを寄せたり自分の人生を振り返ったりしたくなる不思議な作品。