あらすじ
どこまで行けば、自分の漫画に出会えるか。
肩書きを失った編集者が漫画家を訪ねる。
自信を失った漫画家が旧知の編集者と会う。
進むべき道に迷った若者が本当の自己を見つめる。
東京の空の下、漫画が生まれる。
確かなものが
何もない時代に
人は何かに
人生を懸けることが
できるのだろうか。
感情タグBEST3
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漫画は怖いからね…気持ちがゴウゴウなってさ…一歩間違うと心が壊れちまう…
西岡まこと先生の作中漫画で泣いてしまった。
鬼島って画太郎先生へのリスペクトなのかなぁ、ニヤっとかね。
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駅のシーン、構内で響く「ピーンポーン」の音が人物の心情を象徴しているかのような場面が度々出てくる。少しもの寂しいような、心の隙間を感じさせる描写。
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生活に疲れても情熱を抱く年配者の心情を絶妙に捉えた物語は、様々な障壁にぶつかる情態を交錯させていく。私たちはここに登場する人の気持ちに共鳴してしまう。安易に言葉の羅列で表現しない松本大洋の世界観は一コマごとの人物の表情でヒシと伝わる。この筆致に喝采、どこまでも奮闘する人間模様を応援する。
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これまで子供の世界ばかり描いてきた松本大洋が、熟年の苦悩を表現している。「Sunny」は素晴らしい作品だったが、これもまた松本大洋の新たな代表作になるだろう。
塩澤が再会するのは、かつて才能に溢れていた漫画家たち。しかしいずれも、現在は重荷を背負い、漫画を描くことそのものの情熱を見出せずにいる。中には出世した者もいるが、もはや昔のような創作はできないらしい。
一方で若手編集者と漫画家は、なんとか業界に齧り付こうと必死に勝負を続ける。若い才能が芽吹き、開花していこうとするなか、漫画があくまで商業であるがゆえ、いかに自由な創作と売れる方法の折り合いをつければいいのか。漫画を描くことの苦しみを、かれらはようやく理解することになる。
第2巻の終盤は、思わず涙ぐんでしまった。第1巻から約1年経っているが、これならいくらでも待てる気がする。少なくともじぶんは、塩澤や多くの登場人物がどのような答えを見出すのか、確かめてみたい。
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夢のある、夢を届ける世界の辛さ、その中でも真摯にぶつかり続けてる人たちの物語。
言葉は多くなくても、つたわる感情。繊細じゃないと、人の心を掴むものって生まれないのかなぁ。
余談ですが、都会の街並みや田舎の山並みなど、風景もとても好きです。
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青木が人気漫画家になり、自分を見失う。
描きたいものを描く漫画家は売れなくなり、売れる漫画家は自分が描きたいものを描いていない。
塩澤が志す理想の漫画雑誌はどのようなものになるのだろう。