藤井光のレビュー一覧

  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    村上春樹/ルイス・キャロル/大島弓子/谷崎潤一郎/コナン・ドイル/J・R・R・トールキン/伊坂幸太郎/太宰治

    どれかの名前にピンときたら読んでみてもいいかもしれない。
    書評家、作家、翻訳家が10人。
    ブコウスキーの訳者として知られる都甲幸治さんをホスト役にして1作家3人ずつの鼎談方式のブックガイド。

    ブックガイド好きな上に本について語り合ってる人たちも好きな自分には楽しかった。

    各テーマも興味深く、例えばキャロルは「あえて男三人で『不思議の国のアリス』を語る」とか太宰は「ダメ人間を描く小説の作者はダメ人間か」とか。

    なるほど~と膝を打ちたくなるような考察もあって面白かった。いやあ、自分

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    2017年11月25日
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今

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    タイトル通り各文学賞について複数の方たちが好き勝手(?)話をしたものが1っ冊の本にまとめられている。面白かったのは文学賞の背景であったり、審査の仕方であったり文学賞の周辺まで考察したり説明があったりで、なかなか読み越えのある本だった。世の中にはまだまだ知らない本がたくさんあるのでとても勉強になった。

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    2016年12月11日
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今

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    芥川賞や直木賞なんて世界の文学賞のうちに入るのだろうか?日本の作家が書いた日本語の小説しか対象になっていないのに。なんてことを思ったけれども、読んでみました。今年も話題になっているのは、もちろんノーベル文学賞。村上春樹さんがとるかどうか、メディアで騒がれました。この本を読むとわかるのですが、その根拠になっているのがカフカ賞。この賞をとった人が二人、ノーベル文学賞をダブル受賞しているんだそうで、まだ受賞してないのが村上春樹なんだそうです。カフカ賞はチェコ語の翻訳が一冊は出ていないと受賞できないそうで、村上春樹がとった2006年は『海辺のカフカ』が翻訳された年。タイトルがよかった?

    そのノーベル

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    2016年10月24日
  • ターミナルから荒れ地へ 「アメリカ」なき時代のアメリカ文学

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    「アメリカ」が変化していること、がわかった。ヒスパニックやメキシカン、カリビアン(だったかな、カリビアンっていうのをわたしはドラマ「オレンジ・イズ・ザ・ニュー・ブラック」で知った)など移民が増えて、「白人」が少数になってきている、っていうのはきいていたけれども、そういう流れで「アメリカ文学」も変わってきているという。(ざっくりしすぎで、ちょっと違うかもしれないわたしなりのまとめですみません。)
    そういう新しいアメリカ文学の紹介。
    クラシックな流れをくむいわゆる普通の小説ではなくて、現代小説っていうのか、変わってる、奇想、とか、実験的なものが多い。
    わたしはそういうのが苦手で、ほとんど読んでいな

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    2016年10月13日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    最近全然小説を読んでいないので、なんか読んでみたいなとまず軽くジャブぐらいの気持ちで読んでみたら、実際の本を読まなくても良いんじゃないかな?と思うぐらいに面白かった。中ではとりあえずカズオ・イシグロが気になる。それと『痴人の愛』の猛プッシュぶりに、これは読まなくてはならないのかもなと思った。

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    2016年07月23日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    鼎談してる方々が楽しんじゃってる感じでw
    それがいいんだろうけど、こちらとしては置いてかれてる感があったりw
    でも、なかなか面白い読み方もご教授いただけたりww
    固そうな文学作品も、つっこみどころ満載のようでwww

    やっぱり、エロってつっこみながら読むとヘンなツボにハマりやすいらしいww
    有名な文学作品も、あまりにくだらなくて、途中で投げ出したりしたくなるかも?ww

    伊坂幸太郎について、を期待してたんだけど、あまり語られなくて残念。
    村上春樹は、やっぱり語られやすいのね~。
    獄本野ばら読んでみよ~っとww

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    2016年07月10日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    こういうのとても好きなので面白かったけど、結構ネタバレも激しいし、話の雰囲気的にも「あるものを好きな人にテーマからその人に本を薦める」というよりは、「あるテーマのそれも、関連するものも大体読んでる人が読書仲間とグルーピングしてたのしむ」本かな。もうすこしブックガイド的な雰囲気が欲しかった。大学で、部活動見に行ったら内実がサークルだったかんじ?(わかりづらい)でも谷崎の章があったので楽しく読みました。読んでるのも結構あった。笑

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    2016年06月07日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    作家や翻訳家、文学研究者など文学に携わる方々の鼎談。国内や海外、様々な作家の作品が紹介され、話は尽きない。
    自分が抱いていた固定イメージがひっくり返されるような見方もあり、とても新鮮だった。
    読みたい本は尽きないけど、時間は無限じゃないのが切ない。。

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    2016年03月22日
  • ターミナルから荒れ地へ 「アメリカ」なき時代のアメリカ文学

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    そういえば、近頃確かに「アメリカとは何か」という主題の小説にあまりお目にかからない。ロードノベルも激減しているように思う。
    アメリカで書いている作家たちの出身も多彩になった。

    読んだばかりのカレン・ラッセル「お国のための糸繰り」やダニエル・アラルコン、つい最近肉声で朗読を聞いたセス・フリードなどが登場してくるので、とても身近に感じる。「国境なき物語団 日米編」が面白かった。

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    2016年03月17日
  • 絶縁

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    様々な縁切り。
    人と人であったり社会であったり或いは自分であったり。
    物語の背景に其々のお国柄が透けて見えるようで興味深く読めました。
    ただやっぱり翻訳モノはちょい苦手、、、

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    2024年12月16日
  • 絶縁

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    感想
    他人との溝。どれだけ近付いても、結婚しても。所詮は他人。本当にしてほしい肝心なことはしてもらえない。歪みはいかに解消するべきか。

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    2024年10月25日
  • ハーレム・シャッフル

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    大好きなジャンル。
    ただ、「地下鉄道」はスムーズに読めた記憶があるけど、コレは、文体が入って来辛かった。
    気のせいかなぁ…。
    あと、アラジンのジーニーの例えが時代背景的にちょっと気になりました。

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    2024年09月23日
  • 絶縁

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    社会情勢が個人に与える影響は大きい。それをそのまま写し出すのか、ほんのり匂わせるのか、全く別の形として書き出すのか、作品ごとに異なる。
    「穴の中には雪蓮花が咲いている」青年の現在と過去の、寂しさ、微笑ましさ、やるせなさが牧歌的な映像を通して感じられる。幼い2人のやりとりが可愛くて切なかった。

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    2024年09月22日
  • 絶縁

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    流石の村田沙耶香。「無」
    ますます筆が冴える。これからは、このくらいの毒が吐ける作家でなくてはね。

    「産んでしまった後は私が家畜だった。夫にとって私は古くて汚いけれど性欲処理ができて、放っておけば家事をしてくれる肉性機械道具だった。娘は私で性欲処理をすることはないが、いくら成長しで当然のように私を使いつづけた。でもいつか、未来では娘が私たちの道具になる、それだけが心の支えだった。」

    痺れる〜!

    ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」
    悲しくもふっくらした短編。これはこれで、好きだなあ。このふっくらした感じは人柄なのか、チベットという国が持つものなのか。

    チョン・セラン「絶縁」

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    2024年07月23日
  • 絶縁

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     アジアの女性作家九人によるアンソロジー。しかもテーマは「絶縁」。「しびれるテーマ」と村田沙耶香は言ったそうだが、確かに「しびれる」。なかなか、こんな本が存在するというだけで意義深いような、圧がある。ある特定の層には熱い支持を受けそうな一方、この価値観、というよりはこれに「しびれる」感覚って、普遍性ないかもしれないな…とも思う。
     Audibleで聴取。朗読は、どの作品も独特の色が浮かび上がり、とても良かった。ただ終盤は私の集中力/モチベーションが枯渇してきて実はちゃんと聴けてない。いつかちゃんと読み直したい。

    ■村田沙耶香(日本、一九七九〜)『無』
    うん。絶縁だ。村田沙耶香の絶縁だ。
    ■ア

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    2024年06月05日
  • すべての見えない光

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    WW2の時代。盲目の少女マリーとドイツの若い兵士・ヴェルナーのラジオを通した物語。
    「空気は生きたすべての生命、発せられたすべての文章の書庫にして記録であり、送信されたすべての言葉が、その内側でこだましつづけているのだとしたら。」

    印象に残った場面は、戦争が激化していく中でドイツ国内でフランス語を使うことをためらうエレナ先生。戦争終結後ユッタ(ドイツ人)がフランスへ行くとき、拙いフランス語を使うことでドイツ人とばれるのを恐れる描写の対比。
    また、ユッタがフランスのサン・マロで見た銘板(あれは実在だそうです)。そこにドイツ人兵士の名前はない。立場が変われば見えてくるものも違う。

    ただ、1つ1

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    2024年01月01日
  • 絶縁

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    アジアの作家たちの共作ということで読んだ作家だけをメモ。
    村田沙耶香「無」
    アルフィアン・サアット「妻」
    韓麗珠「秘密警察」
    ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」
    グエン・ゴック・トゥ「逃避」
    チョン・セラン「絶縁」

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    2023年08月23日
  • 絶縁

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    面白いのも、そうでないのもあったが、色々な国の色々な作家の作品が読めたのは楽しかった。
    文学は政治や社会の状況と密接に繋がっているのだと改めて感じた。

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    2023年08月07日
  • サブリナ

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    失踪事件、遺された人々、陰謀論、
    現代人は意味を求める病に囚われている。
    この作品を読むとそんなことを思ってしまう。

    物語で何かが起こるハズだ、何か因果応報があるに違いない、真相はなんだと。

    そこをドルナソは衝いている。傑作グラフィックノベル。ドルナソはいいぞ。

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    2023年05月21日
  • 絶縁

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    ネタバレ

    絶縁をテーマに九つの話からなるアンソロジー。海外小説はどうも頭に入らず途中リタイア。残念。原文で読めれば違ってくるのかなぁ。でも村田沙耶香さんの「無」は読み応えあった。「完璧な無」に生きてる意味はあるのだろうか。でも「無」の生き方に憧れる気持ちもあるな。そういう境地に私はなりたい、気もする。

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    2023年05月13日