加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    両親がなく鍛冶屋に育てられていた主人公の少年ピップが、突然お金持ちの相続人になると言う幸運に恵まれ、ロンドンに出てくる。少年の純な性格はおかしな方向に進みそう。2020.8.8

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    2020年08月08日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル上 追いつめられた金融エリートたち

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    英訳特有の読みにくさはあるが、市場取引に8年携わり、ニューヨークに1年駐在した身からすると、非常に臨場感をもって楽しめる内容だった。同時に、世界の金融界の中枢は、登場するほんの数十人が仕切ってると思うと、とてつもなく恐ろしいと感じた。どうすれば、こんな人間たちに仲間入りできるのだろうか。キャリア、資産、何もかもぶっ飛んでいて、その意味でフィクションに近い感覚で読んでいたと思う。

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    2020年08月03日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    子供の頃に手にとっていたら夢中になったかもしれない。
    ストーリーとしては、善玉はとことん善良で、悪玉は救いようもなく邪悪な定型的なメロドラマ。

    ただ、社会の最下層で押し潰されそうになっている人々の悲嘆や、それにも負けずずる賢く立ち回る悪人たちの描写が奮っている。あまり当時のイギリスの世相に詳しくないけど、かなり風刺も入っているのかな?と思わせた。

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    2020年01月13日
  • 11月に去りし者

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    犯罪組織の幹部のギドリーが、ケネディ暗殺に関わる仕事をしたことを悟り、追っ手から逃れる途中で、二人の女の子を連れた訳あり女性シャーロットと出会って・・というあらすじです。物語が展開していくにつれて、徐々に変化していくギドリー、シャーロットの心境は、それぞれの人生を大きく変えるのか、あるいは、といった点が印象に残りました。また、ストーリーは意外性があって面白く、ハラハラドキドキしながら読んでいました。読後感は色々な意味で切なかったです。

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    2024年07月13日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    主人公オリヴァーが後半ほとんど姿を見せないが、登場人物の面々は個性的。バンブルは滑稽な道化師的役回り。悪人フェイギンもユニークだが、彼を指すにユダヤ人が代名詞的にやたらと強調されている。シェークスピアの「ベニスの商人」もしかり、英国でのかつてのユダヤ人の差別的な位置づけが窺える。2019.4.2

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    2019年04月02日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル下 倒れゆくウォール街の巨人

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    ネタバレ

     最初にエピローグを読めばよかった。登場人物が多いので、全体像把握してから読むべきであった。それにしても、リーマンショックと言えば、日本でも仕事面・生活面でも身の回りで影響があったように記憶しているが、アメリカ本土ではリーマンだけでなく大手金融機関が軒並み大変になっていたことは恥ずかしながら知らなかった。エピローグに簡潔にまとめられている。


    「わからない、まったく」ポールソンは疲れた声で言った。頭のなかはまだリーマン・ブラザーズとメリルリンチの運命のことでいっぱいだというのに、AIGのための解決策も考えなければならないのか?

     ミラーは一刻も早く会社を売却する方法を探っていた。この業界は

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    2018年10月13日
  • 繊細な真実

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    ネタバレ

    やや翻訳調が気になったが展開の面白さでカバー。一般人が巻き込まれて活躍する、というような無理な設定はなく、リアリティの延長線上でのストーリー展開。シリアスの中にもどこかユーモラスなテイストもありつつラストシーンは不思議な読後感だった。

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    2018年10月05日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル上 追いつめられた金融エリートたち

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    リーマンショック後のウォール街のドタバタを再現。キーマンの動きをインタビューを基に克明に描いてくれている。アメリカの書籍らしく、人物説明が生い立ちから入るので、行ったり来たり感が強いのはご愛嬌か。

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    2018年01月03日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    カーの有名なミステリー。密室ミステリーの最高峰と名高い「三つの棺」をはじめて読む。

    ロンドンの街に雪の降り積もるある夜、グリモー教授の家をコートと帽子、それに仮面をつけた長身の男がおとずれる。ふたりの入った書斎から銃声が響き、ドアを破って室内に入ると、胸を撃たれて瀕死のグリモー教授が倒れていた。
    しかし、長身の男は忽然と姿を消していた。密室であったのに。

    この作品はギデオン・フェル博士シリーズのひとつらしい。
    このシリーズを読んだことがないため、フェル博士がどういう人物なのかがよくわからない。
    フェル博士がよく咳をしたりする描写があるが、喘息や、何か肺に病気を抱えているのかどうかもわからな

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    2017年04月26日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    なかなかやはり名作だけあって面白かった。
    ただ、鏡という単語からトリックの何かのはしはちょっと考えついたけど、それでも面白かった。

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    2017年03月11日
  • 繊細な真実

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    タイトルが内容を全て表現している。ある秘密作戦に関わった人たちの緊迫したやりとりが描かれる。これはスパイ小説・・か。ハリウッドアクション的な内容を期待すると完全に裏切られるが、それなりに緊迫感が合って面白かった。

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    2016年10月05日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル上 追いつめられた金融エリートたち

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    リーマン破綻までの一連の流れが生々しく書かれている。登場人物が多く流れを掴みにくいが、現実ではこの様に様々な人物が登場しその利害が絡み合いそれが結果となっていく事が伝わってくる。

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    2016年01月12日
  • 二都物語

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    予定調和のような展開でありながら、長編を難なく読ませるディケンズはすごいです。途中で一度だけでてくる「私」は語り手なのでしょうか?革命家、貴族、庶民、いろいろな立場の人がそれぞれの物語をロンドンとパリで紡ぐ物語は、まさに二都物語。世界で読まれ続けている名作には違いありません

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    2015年09月22日
  • 誰よりも狙われた男

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    まず第一に、小なる者が大なる者に押し潰される悲劇という冷戦下でこそ描きやすかった物語を、「テロとの戦い」によって成立させたその手腕に脱帽。むしろこの結末は、テロという共通の敵と戦うはずの仲間内での内ゲバによって起こされたものであり、そんなことしてる場合じゃねえだろという思いがより一層悲劇を強める。強めるものの、いまいちキャラクターに感情移入できなくてまいった。やはり、ル・カレとの年齢差なのだろうか。それともキャラクターを示すシーンがあまりに繊細すぎたのだろうか。

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    2015年07月18日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル下 倒れゆくウォール街の巨人

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    (上下巻共通)
    結果としてどんなことがおこったかはわかっていたけれど、どんな経緯で事態が推移していったのかがわかって興味深く読めました。
    何が正しい選択だったのかはわかりませんが、政治家がメンツにこだわらなければもう少し軟着陸の可能性が有ったんじゃないかと思います。
    あと、経営者が事態をちゃんと把握できないのもおっかない感じでしたね。

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    2015年07月04日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル上 追いつめられた金融エリートたち

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    (上下巻共通)
    結果としてどんなことがおこったかはわかっていたけれど、どんな経緯で事態が推移していったのかがわかって興味深く読めました。
    何が正しい選択だったのかはわかりませんが、政治家がメンツにこだわらなければもう少し軟着陸の可能性が有ったんじゃないかと思います。
    あと、経営者が事態をちゃんと把握できないのもおっかない感じでしたね。

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    2015年07月04日
  • 繊細な真実

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    最後はまた、読者にぽーんと投げて「さあどうぞ」
    どう取るかはその人次第。今回はそれほど「もうちょっと書いてほしかった」感はなかった。

    視点登場人物それぞれがしっかり別の人格でかき分けられていて、視点を持たない人物たちも魅力的な部分とすっごくやなぶぶんとあって、さすがだなあ。

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    2015年03月10日
  • 繊細な真実

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    スマイリーものしか読んだことなかったのですが、最近のものも面白いとは!驚きです。
    ただ、こういった状況は迷宮すぎてもやもやしてしまうのです。
    2度目に行きあった言葉・アノラック。あ、英語だったんだ…と。

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    2015年02月04日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    フェル博士シリーズ及び、カーの作品を読むのは2冊目になります。
    単純に、この小説が好みか、好みでないかで言えば、
    そんなに好きでもない部類に入るのですが、そんなことより
    このトリックを思いついて、そして書き上げてしまったという事に、
    ただただ賞賛を送りたくなるばかりです。

    有名な密室講義の章は、密室トリックについて大変わかりやすく纏められており、
    今現在でも充分に通用する素晴らしい解説でした。
    なんとなくわかったつもりでいた、密室トリックについて
    ちゃんとわかった、と言えるくらいに勉強になりました。

    突然のメタ発言には驚きましたが、ハドリー警視の突っ込みといい、この本が書かれた20世紀半ば

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    2015年01月19日
  • ディープゾーン

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    いろいろな設定がつきまとっているものの、基本は洞窟探検もの。
    やはり、洞窟内のシーンは読み応えがありますね。
    バイオハザード(ゾンビものにあらず)ものとしても、いい雰囲気で話が進みます。
    なので、最後のオチがなんともはや。
    ちょっとそれじゃ納得いきませんでしょうよ。(^^;

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    2013年10月12日