加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 黒き荒野の果て

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    凄腕ドライバーが主役のノワール小説というとこで面白かったけれど、主人公が深みにハマっていくのが結構自業自得なところがあったり、親子三代で血は争えない的な描写があって、少しモヤモヤする部分もあった。

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    2024年08月10日
  • 処刑台広場の女

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    このミス2024年3位。
    1930年代のロンドンで起こる、不審死。そこにはいつも若き富豪の女性の影が。彼女が犯人なのか?
    設定は面白かったが、特に序盤は遅々として展開せず、思わせぶりな状況に終始していてなかなか読み進めにくかった。
    中盤以降は少しテンポアップ。展開は正直予想に違わなかったが、まずまず面白く読めた。
    読みきりかと思ったらシリーズもののよう。
    次作どういう展開になるのだろう。

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    2024年08月07日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ディケンズの皮肉とユーモアがすごい。とてつもなく悲惨な状況をブラックユーモアに包んで描くので、くすっと笑えます。ですがその分、後でじわじわとそのつらい状況が身に迫ってくるような感覚がありました。

    間接的に描くことで、より考えさせられるという感じでしょうか。スイカに塩をふると、より甘さを感じるのと同じようなものかと。

    オリバー自身は特に機転を利かせたり、成長したり、そういう活躍の場面はありません。ですが、オリバーはかわいすぎる。孫を見るような感じで彼が運命に翻弄されるのを見守ってしまいます。

    モンクスの正体が明かされた場面は、かなり拍子抜け。正体は絶対にハリーの方がよかったでしょう。いや、おそらくディケンズ自身も最初はそういう想定でいたと思います。だってローズはハリーに相談しなかったじゃないですか。

    なんか最後の方がグダグダになって、後付け感が半端ないです。いや、本当にナンシーがああなるまではとても面白かったです。そこまではわくわく感がたまらなかったです。ですがそれ以降のご都合主義・予定調和な感じが鼻につきます。

    面白かったのは面白かったですが、風呂敷のたたみ方に失敗したような感じは受けました。ただ二都物語でも感じましたが、ディケンズの描写力のすごさは、間違いないです。

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    2024年07月23日
  • 頬に哀しみを刻め

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    アメリカでミステリー賞を数多く獲得し、日本でも話題のS・Aコスビーの最新作である。
    結婚して夫婦になった二人のLGBTの息子達が突然銃撃され惨殺される。
    黒人と白人の彼らの父親が衝撃と絶望のなかで、事件を解明し犯人を探し報復する話である。二人は息子達への生前の暴挙やLGBTへの無理解や差別を後悔し罪滅ぼしで命懸けの復讐をする。

    息子はかつての恋人(女性)が大物政治家の二代目と付き合い、性癖と異常な権力欲を知り別れさせようとするが、二代目は大事な選挙中のため露見を恐れて、凶悪な犯罪組織を使って関係者を抹殺すべく夫婦を殺害した。

    冷酷な組織の暴力や殺人の描写はフィクションとはいえどぎつく、LGBTや差別という現代社会の切実な課題を底流に据えたハードボイルド・ミステリーである。
    LGBTはアメリカ社会では既に慣れたことと思っていたが登場人物達の対応は偏見に満ちていて意外であった。白人の父親は覚悟の死を遂げる。
    臨場感のある表現で切迫した速い展開に、始めから引き込まれ一気に読む、読み終わってホッとする。
    男親の息子達への強い贖罪意識に余韻が残る。


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    2024年07月15日
  • シルバービュー荘にて

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    いつか読もうと積読状態の「寒い国から帰ってきたスパイ」をよそに、遺作となった今作からル・カレ作品に手を出した。諜報部の保安責任者と脱サラした書店主の視点が切り替えながら進行する前半は物語の進行方向が読めないものの、<シルバービュー>での対面を皮切りに、物語を取り巻く構図が徐々に明らかとなる。大義の為にその身を捧げた諜報部員の半生は悲哀に満ち溢れ、国家の名のもとに翻弄される現役のメンバー達にもそこはかとない空虚感が漂う。理解し切れない用語や言い回しも多々あれど、熟練の技法に裏打ちされた静かな余韻を味わった。

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    2024年06月25日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    作家 小川洋子さんが出演されていたFMの番組で取り上げられたのを機に、いまさらながら読んでみようかと購入したのが数年前。熟成期間をへて、ようやく読み終えた。

    文学史上ではもちろんよく知られている作者チャールズ・ディケンズであるが、私はこの『オリヴァー・ツイスト』が初めて。この作者、作品初め、著名な古典とも言える作品はあまり読んでいない。お恥ずかしい。

    孤児として生まれたオリヴァーの数奇な運命の物語には読み進めるうちに引き込まれ、久々に小説を読む楽しみを味わえた。

    それとともに、現在のパレスチナの悲惨な状況をもたらしている遠因でもある、イギリス(おそらく当時のヨーロッパ)におけるユダヤ人への差別意識がはっきりと描かれていて、知ることができたのは大きな収穫であった。

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    2024年06月13日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    ディケンズさんの代表作の1つの上巻です。
    文章は美しい流れだと思った。
    でも内容はかなり暗いね。

    孤児と言っても両親がいないけれども実姉とその夫と暮らすピップ。
    実姉はヒステリーでぎすぎすした人。

    両親の墓地がある沼地で脱走兵を結果的に助けることで「大いなる遺産」を将来手にすることになるのだけど、なんだか不思議な世界だな。

    ただ、ところどころに人間とは何か、より良く生きるにはどうしたらよいかのヒントになりそうなものがキラっと隠されるように埋め込まれていて、それを宝探しのように見つけるのがこの作品の醍醐味なのかも…。

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    2024年05月28日
  • 7月のダークライド

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    CL 2024.5.15-2024.5.17
    軽快な語り口のわりにラストは切ない。
    主人公のハードリーの強い思いで進んでいくので多少現実的でない面もあるけど、この余人に理解し難い使命感がいいな。

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    2024年05月17日
  • 処刑台広場の女

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    これほど人物一覧を見返した本はなかろう。それでも足りない人いるし、これで続編があると言われても、どこまで覚えていられるか…

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    2024年05月15日
  • 処刑台広場の女

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    ネタバレ

    1930年のロンドンを舞台としたミステリ。

    「探偵レイチェル」というあらすじの表記に惑わされてしまった。1件の事件の真相を示唆したくらいで「探偵」って。そもそも「探偵」じゃないよね。

    古式ゆかしい犯罪小説。
    真相は奇をてらったものではなく、順当。
    視覚的に映える場面が多いので、ドラマ化に向いていそう。時代性ゆえか、脳内に展開するのはモノクロな場面なのだけれど。

    この一連の騒ぎで成長したのは新聞記者ジェイコブ。いつかレイチェルを出し抜けるかな。

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    2024年05月08日
  • 7月のダークライド

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    説明されてはいるものの、なぜこの子たちを助けたいのかそもそもの動機が理解しにくいため、彼がなぜここまでするのか、最後まで歩み寄れず。甘々でまるでファンタジー。うまく行きすぎるし、カタキ役も中途半端だし。フェリスとの関係含め青少年の憧れを詰めこんだのか?と思えるほど。ラストは思い通りになってよかったね、と言ってあげたいくらい。大谷さんが語られるくだりのみ、ほんわかしました。

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    2024年04月21日
  • 処刑台広場の女

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    うーん微妙だな面白いといえば面白いが若干すっきりしないなあ。
    前半で名前とやったことがこんがらがってしまいました登場人物の一覧表が初めて役に立ちました。

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    2024年04月21日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    イギリス文学を代表する作家ディケンズの『大いなる遺産』でっか

    先日読んだカルロス・ルイス・サフォンの『天使のゲーム』で主人公ダビッドの人生を変えたともいえるこの名作
    本当にそこまで魂を揺さぶるようなお話なの?ってことで確かめてみることにしました

    出来れば光文社古典新訳文庫で読みたかったんですが、ラインナップにないものはしょうがない(『クリスマスキャロル』『二都物語』『オリバー・ツイスト』はある)
    と思っていたら新潮社がわいの大好きな加賀山卓郎さん訳で新訳版を出してるじゃないですか

    やるな新潮社
    まぁ今回ばかりはいい仕事したなと認めてやろう

    さて中身の方はと言えば加賀山さんらしからぬちょっと古めかしい訳、新潮社に飲まれたか?いや元のディケンズの文章がかなり腫れぼったいんだな

    いや「腫れぼったい」ってどういう文章よ?って思われるかもしれないが、自分としてはかなり的を射た表現なので説明しない

    そして何より主人公のピップがぜんぜん好きになれない

    莫大な遺産を相続することになった幸運をさも当たり前のように享受し、浪費して、これまでどんなときでも味方になってくれ、愛情深く育ててくれた義兄で田舎の鍛冶屋ジョーを恥ずかしいと感じて粗末に扱う
    かなり最低な奴
    子どものころは心やさしいいい子だったのにすっかり変わってしまってがっかりりな上巻

    ふふふふふ

    でも分かってますよ

    分かってますとも、これってあれでしょ?ディケンズが仕掛けた巧妙な罠なんでしょ?読者を一回嫌な気持ちにさせといてからのーなんでしょ?
    間違いないでしょー!

    さて下巻や如何に?!

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    2024年04月07日
  • 7月のダークライド

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    遊園地で働く主人公が、虐待された形跡の残る子供を見かけた事から始まるミステリー。まず、遊園地の子の色々を探る時点で、私的にはアウトとは思う。公的機関に訴えても難かしいかな。と言う意味でも、リアリティがなくて残念だった。

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    2024年03月28日
  • 二都物語

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    原文は知らずだが、装飾の多い文章で読みにくい。急な場面展開でわかりにくい。訳者あとがきによると「ひとつのイメージから別のイメージをどんどんつなげて息の長い文章を綴る饒舌体」が特徴のようだ。ドラマチックな話ではあるが、すごく感動するまでには至らず。

    初ディケンズ。これはそれまでの大きな特徴であったユーモアが抑え気味になった後期の作品だそうだ。ならば前期の作品も読まないとディケンズは語れない。

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    2024年03月12日
  • 7月のダークライド

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    主人公は饒舌な23歳、ハードリー。遊園地の'呪われた西部開拓地'で'死んだ保安官'役をして生活している。が、親からの虐待を疑われる幼い姉弟を見かけた時から気楽な生活が一変する。結末をどうつけるのか色々考えながら読み進めたが、そうくるか、と胸熱。

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    2024年03月03日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    ポアロもの。

    資産家、アバネシー家の当主・リチャードの葬儀が終わり、出席した親族一同の前で遺言執行人の弁護士・エントウィッスル氏から故人の遺産の内容が公開されます。
    ですがその時、リチャードの末妹・コーラの放った爆弾発言により、その場が凍り付くことに。
    「だって彼は殺されたんでしょ?」
    そしてその翌日、コーラが自宅で殺害されているのが発見されて・・。

    これぞファーストインパクト(?)といった感のある、コーラの爆弾投下。
    もう、これで引き込まれちゃいますものね~。
    この、“・・彼は殺されたんでしょ?”は、
    “いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ”(『死との約束』)
    “なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?”(『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』)
    と並ぶ、クリスティー“つかみ名台詞3選”といったところでしょうかね。(※現時点)
    (因みに、個人的な“優秀つかみシチュエーション編”は『パディントン発4時50分』です♪)

    さて、コーラの発言と彼女の死亡によって、リチャードの死因も怪しくなってきたぞ・・ということで、序盤は弁護士のエントウィッスル氏が、独自で関係者達にヌル目のヒアリングをしていき、中盤からはそのエントウィッスル氏から依頼を受けたポアロが登板してガッツリ調査していく流れです。(UNARCOのポンタリエってw)
    とにかく、相続関係者(ある意味容疑者)が多いので、巻頭の家系図を頼りに読み進めていた私ですが、今思えば“家系図に注目”してまうという事自体、トラップに嵌っていたのかも・・( ゚д゚)ハッ!?
    こうして真相を追っていく過程で、彼らの抱える事情や人間模様がじわじわ炙りだされてくるというじんわり展開で、ちょっと進みが遅いかな・・と思いつつ、これまでクリスティーの印象操作によるミスリードに散々騙されてきた実績(?)を持つ私なりに、“敢えて怪しくない人物”をマークしていたのですが・・結果、大ハズレでしたー!
    犯人が想定外な人物だったどころか、最初っから騙されてましたよ~。
    さすが、クリスティー師匠は1枚も2枚も上手でしたね。

    ところで、本書に登場したアバネシー家親族の男性陣が揃いも揃ってダメんずばかりで(何だかクリスティーあるあるになってきた模様)、特にスーザンとモードには“目を覚ませ!”と肩を揺さぶりたくなった私です~。

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    2024年02月25日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル下 倒れゆくウォール街の巨人

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    人物の多さと専門用語の多さで、かなり流し読みしてしまった
    史実を知っていれば雰囲気は掴めるものの、会議の内容や、どれだけ重大な決断をしているのかは理解できていない

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    2023年11月24日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    ネタバレ

    手持ちの文庫本は表紙がクラシカルな雰囲気の女性のポートレートで登録されている表紙より好きだが、もはやポップとも言えるようなどんでん返しの本書には多少アニメっぽいイラストの方が合ってるのかもしれない。本作より後のクリスティ「蒼ざめた馬」がかなり好きで、本作もヘンダーソンが引用する昔の知人バリンジャーさんの「死んだ人間などちっとも怖くない、注意しなきゃいかんのは生きたろくでなしどもだ」という名言通り、怪奇現象を科学的に解明する話だろうと思いながら読み進めて説示までなかなか面白かったが、いきなり探偵役が倒れるあたりから収拾のつかない展開に。評決と言う短い終章でガラッとオカルトに揺り戻され、ここが本作の最大の魅力なんだろうけど、魑魅魍魎を斬る蒼ざめた馬のさっぱりとしたラストとは対照的。ツッコミを入れながら楽しむ作品のようです。鏡の前で手持ちの服をとっかえひっかえする若い女の子みたいにお洒落好きなおじいさん、殺されてかわいそう!「アクロイド殺し」で犯人が犯行当日あれだけの行動をとるのは忙しすぎて時間が足りず無理、との指摘を読んだことがあるが、本作の死体消失トリックも相当際どい短時間決戦。看護師は確かに正妻に罪を着せようと試みたり人が悪いかもしれないけれど過去の経緯は気の毒なところもあるし、「本当は罪を犯していない」のに終身刑ってかわいそう。いつの間にかゴーダン・クロス殺人事件にすり替わってしまっているが、これ結局真相不明だし、その前の毒殺のドレスの謎とか警察が深追いしなくてよいのかなあ…マークが急いで金が必要な理由どこかに書いてましたっけ?事件後行方不明になった、で終わるのは省略の美?何世代も放置していたにもかかわらず、この物語の時点から過去世の復讐話になるなら、あの「奥様は魔女」はマークだけでなく妹や弟(珍しい性格設定だけど知人で似ている人います)も亡き者にしてその際に夫を仲間に引き込む展開が想定されているのか。マイルズは図らずも死後に火刑に処されており、八つ墓村(映画しか見てないけど)なら被害者の子孫が復讐という形になっていたが、こちらでは犠牲者の甥が無意識のうちに自ら手を下すのが凄まじい。

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    2023年10月01日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    現代でいう異世界転生ものやタワマン文学などにに共通する,孤独な人間の隠れた僻みを感じさせる。枯れた皮肉をどう読むかで印象が変わると思う。

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    2023年09月23日